人気急上昇中グラウンのオペラアリア
「人気急上昇中」はここでだけ、グラウンはいつも人気者です。
カール・ハインリヒ兄貴のオペラアリア集のコンサート録画。
2023年のバイロイト・バロックオペラ音楽祭の一環。
声楽作品はほぼカール・ハインリヒ作。
ヴァラー・サバドゥスがカッコよく歌い上げます。
やや単調な声に聴こえることもあったのですが、ひとり舞台はだんだん調子がよくなり、アンコールには拍手。
オペラ序曲から心地よい深みのなさ。
歌手が登場しても、申し訳ないのだけれど歌詞など理解しようと思いません。どれだけわかりやすく技巧を聴かせてくれるか、です。
どれを聴いても、どんな役どころがどんな場面でどんな感情を歌っているのか?知ったところで、その内容と表現の一体化で説得されるのは、もっと後の時代です。
どやテクを納得して聴ければ、そして、その繰り返しを聴いていると、柱のレリーフや壁紙の模様、ドアノブ、鏡や絵の額縁といったインテリアからグラウンの音楽の独自性が浮かびあがってきて、グラウンの間にいる心地よさに身を委ねられるのです。
この歌手の「どやテク」、バロックオペラのゼスチャーまで作り込むと賛否好悪が分かれるかもしれません。
ヴァラー・サバドゥスは、録音やリハーサルに近いようなパッセージを誘導するような上半身の動きで、わたしには好い。
{oh!} オルキェストラ・ヒストリチナ、koreと同様クールに曲を引立たせます。
CH兄貴のオペラは、「モンテズマ」「シーザーとクレオパトラ」が有名ですが(まあそのはず)、最近は録音が激増しました。ヘンデルよりグルックよりなのかしらねえ。
「アウリスのイフィゲニア」
「シッラ」
「ポリュドールス」