笑うバロック展(399) 「新3大」「独奏楽器のための協奏曲」プラッティ[46候補]

ブルース・ヘインズのベニス愛協奏曲集がでたとき、ビバルディ、マルチェロと並んで未知のプラッティなる人物。

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プラッティは、1697年イタリア、パドヴァに生まれ、ドイツのヴュルツブルクの宮廷に仕えた作曲家。1763年バンベルクで逝去。自身、オーボエのとてつもない名手であったため、最初はオーボエ奏者として雇われたそうですが、ほどなくして作曲家としても才覚を発揮した人物です。当盤オススメはチェロ・オブリガートを伴う協奏曲。痛快なテンポで刻まれる弦楽器による前奏を経て、チェロが上下にめまぐるしく動く旋律を奏でてゆきます。オーボエ協奏曲は、多感様式を思わせるような雰囲気を漂わせる豊かな表情が印象的です。

この録音のセバスチャン・ヘスとベルリン古楽アカデミーが際立って「尖った」演奏。ヘスはプラッティに入れ込んでいます。ビルスマとボッケリーニみたいな例は好ましく。

ヘスは、1971年にミュンヘンで生まれたチェリスト。ベルガーとヘルマーシュタイラーに師事。ミュンヘン大学で音楽学。1990年から1994年までロンドンのウィリアム・プリースの生徒。1997年ロストロポーヴィッチの数少ない生徒の一人。音楽キャリアは、バロックチェロでの歴史的な演奏から、クラシック、ロマンチック、現代の作曲家とのコラボレーションまで。

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プラッティはチェリスト受けがよいのか、ガベッタもビバルディ・プロジェクトとうたいながらプラッティを対比させるように録音しています。

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プラッティは若き日にシエナにいて、クリストフォリ・ピアノのために作曲したらしい、もしかすると1732年発表のジュスティーノ作品より先行するのかも。

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