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「リスク無しで〇いたい」

たまたま知り合った人からそう言われた。
ずっと嫌いな人間がいる。けど自分が社会的に〇にたいわけじゃない。それは嫌だ。
でもその人間に対して、どうしようもないくらいの負の感情が湧いてくる。
怒りや憎しみが止まらない。どうにか理性で耐えているが、このままいつまでもつかわからないし、なにかしらの制裁がその人間に下らないと気が済まない。

と、気持ちは十分にわかる。確かにリスク無しで人を〇うことができるなら、多くの人がやるだろうね。
とりあえず落ち着いてもらって、細かく説明してもらった。
悪趣味だが、どれだけの憎しみを持っているのかを聞いてみたいのと、あとは気持ちを整理してもらうためだ。

ただ説明を聞いていると、憎しみを向けられるだけの理由があることがわかった。さすがにここには書けないが、この人からだけではなく、多くの人から恨みを買っているようだ。
こういうタイプの人ってほっといても勝手に自滅する。要はまともな〇に方をしないっていうこと。
そういうわけだから、気にせず生きていきましょう。そんなやつのことを考えて生きるなんて無駄な時間です。あなたはその人の為に生きているんじゃありません。

ってことで片付きました。

とはいかないのが怖いんだよ。人間ってやつは。
そんなことで積もり積もった負の感情は解消されないんだ。今現在、どうにか理性で抑えている感情がそんな言葉だけでキレイにできるわけがないんだ。

だから改めて言われた。
「その人間を〇いたい」って。


だから答えた。
「あるよ」って。

けど、ちゃんと説明はした。
リスク無しでとか言ってるけど、そんなものが無いことぐらいこの人はわかってる。だからたぶん大事なことは、これをやったらその憎い人間より人として下になるぞ、と。
そう言うと感情的になって迫られた。負の感情で随分と凝り固まってる。やっぱり冷静じゃないんだなぁ。

効果の保証はする。バレるわけがない手段だ。でも、そういうことじゃないんだよな。
なんでかって、それなりの霊感というものを持っている自分には、それをやった人間がまともな人間に見えなくなるからだ。
姿自体は人間でも、もうなんというか、人の姿をした何かなんだよ。
間違っても天国とやらには行けないからな。

そこに落ちようとする人が目の前にいる。けど、色んな意味で救済は無理だと思った。負の感情に憑かれてる状態じゃ何をしても自分には無理だと思った。

結局その日はやり方を教えなかった。
外道になる覚悟があるなら教える。そう言って連絡を待つことにした。


そして次に連絡があった時、それは本人からじゃなく、家族の方からだった。

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