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84.わたし、いつの日か。

ここに文章を綴らずに済んでいるのは
わたしが大丈夫になってきた証です。

あの時のわたしより、幾分大人になりました。

ウソツキだった猫は
嘘上手になって
今日も今日とて今日をそれなりにやり過ごし
時に芝居に本気になって
のらりくらりと1匹で気楽に過ごしております。

時折耳に入ってくる
死にたくなったあなたの話。
あぁ、元気そうなその声の裏側に
人はなんてものを秘めているのだろう。

今日を生きていてくれてありがとう。
できればどうぞ死なないでいて
あなたの創作に、わたしを混ぜておくれよ。
そのために死なないでくれなんて
おこがましくて言えないけれど。

たくさんの死にたい人たちが
たくさんの苦しみを抱えて
1日1日を超えている。

わたしにも、時に苦しい夜はあるけれど。
それでも、喉元過ぎれば何とやら。

過ぎ去るごとに、強くなっていける気がするのは
今がただ楽しいからなのか。

いつか君に話したい。
川沿いいっぱいに咲いた薄桃色のユウガオが、とても美しいこと。
自転車を漕ぎながら両手を離すと、まるで空を飛んでいるように感じること。
こんなわたしが今、絡みのある役を舞台で演じ発表しようとしてること。

信じられる?数年前のわたしよ。

人は変わる。変われる。
わたしも、まだきっと。もっと。

だからもうちょっとだけ、生きてみてよ。
いずれ必ず誰にでも訪れる死を
自ら迎えに行くことないじゃないか。

いつの日か、
その苦しみがちゃんと過去になりますように。
ちゃんと笑える日が来ますように。

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