今週の米国3指数の振り返り【2024/10/27】号
はじめに
今週の米国3指数は米国長期金利の上昇などの影響で
いまいちパッとしない1週間となりましたね。
NYダウS＆Ｐ500は連日下落基調に、一方でナスダックは先週から下落していたこと、大手ハイテク株の好決算を受けてどうにかプラス圏を維持する流れとなりました。では、今週の米国3指数について振り返っていきましょう。
10月21日（月）
「ダウ反落、利益確定売りと金利上昇が重荷に」
21日の米株式市場でＮＹダウは4営業日ぶりに反落し、前週末比344ドル31セント（0.79%）安の4万2931ドル60セントで終了しました。株価の連続最高値更新に対する過熱感から、主力株の一部で利益確定の売りが出たことに加え、米長期金利が上昇し、株価の相対的な割高感が意識されたためです。一方でナスダックは4日続伸し、エヌビディアが4%高で最高値を更新しましたが、テスラは下げました。
ダウ構成銘柄ではアメリカン・エキスプレスやホーム・デポ、トラベラーズが下落しましたが、ボーイングは新しい労働協約案を提示したことを受けて上昇しました。
10月22日（火）
「米長期金利の高止まりに圧されつつも、企業決算期待でダウ平均小幅安」
22日の米株式市場でＮＹダウは前日比6ドル71セント（0.01%）安の4万2924ドル89セントで小幅続落しました。米長期金利が4.20%前後で高止まりし、株式の割高感が意識されて主力株への売りが出ましたが、7〜9月期の企業決算への期待やIMFの米経済成長見通しの上方修正により、ダウ平均は上昇する場面もありました。
ナスダックは5日連続で上昇し、メタやアルファベットの上昇が目立つ結果に。ダウ構成銘柄ではベライゾンが売上高未達により下落し、インテルやスリーエムも下げましたが、マイクロソフトやウォルマートが上昇し相場を下支えしました。
10月23日（水）
「米長期金利の上昇で大型テック株売り、ダウ平均3日続落」
23日の米株式市場で、ＮＹダウは前日比409ドル94セント（1%）安の4万2514ドル95セントで3日続落しました。米景気の底堅さにより、米長期金利が一時4.26%と3カ月ぶりの高水準に上昇し、アップルやインテルなど大型テック株が売られました。また、米大統領選でトランプ前大統領がやや優位に立っているとの見方が、インフレ圧力への懸念を高め、金利上昇の一因となる。
業績悪化も株価の下押し要因となり、コカ・コーラは純利益の減少により2%安で引けました。ボーイングもストライキによる赤字拡大で2%下落しました。また、マクドナルドの商品が大腸菌感染と関連していると発表され、同社株は5%下落し相場を押し下げました。
10月24日（木）
「ダウ平均4日続落、ハイテク株のテスラ急伸でナスダックは上昇」
24日の米株式市場でＮＹダウは前日比140ドル59セント（0.3%）安の4万2374ドル36セントで終え、4日続落しました。米景気が堅調で米長期金利が高止まりしていることや、一部の企業の7〜9月期決算が市場予想を下回ったことが株価の重荷となりました。特に、IBMは売上高の低調な決算を嫌気されて6%下落し、ハネウェル・インターナショナルも売上見通しの下方修正で5%下げました。また、ボーイングも労働協約案の否決とストライキ懸念で1%下落しました。
一方、ハイテク株比率の高いナスダックは0.8%上昇しました。テスラが3四半期ぶりに最終増益を達成し、株価が22%急伸したことがナスダック全体を押し上げました。
10月25日（金）
「ナスダック続伸、テック好決算期待が追い風に」
25日の米株式市場では、ナスダックが前日比103.12ポイント（0.6%）高の1万8518.61で終え、2日連続の上昇となりました。翌週から始まる主要テック企業の決算発表への期待から、テスラやスーパー・マイクロ・コンピューターなど多くのテック株が上昇しました。タペストリーも自社株買い再開の可能性があるとみられ、14%高と大幅に上昇しました。
一方、ＮＹダウは0.6%安と5日続落し、S&P500種株価指数も0.03%安で引けました。長期金利が上昇し、株価に対する重荷となったためです。
まとめ
今週の米国市場主要3指数は最初に言った通り、いまいちパッとしない結果となりました。特にＮＹダウは連日下落する結果となりました。米国株式全体が下落基調となっていますが、好決算を発表した企業が助けてくれてナスダックはかろうじてプラス圏をキープする結果に。やっぱり米国企業は決算の影響を大きく受けますね。
では、また次回の記事で会いましょう。