自宅サウナへの道 〜序〜
サウナ行きたい。
毎日でも行きたい。
サウナが好きな人間が常に抱く欲望。
少し薄暗くて、静寂が支配する空間。
目を閉じて深呼吸しながら瞑想、ひたすら自分の内面と向き合う。
そして、しっかりと熱せられた身体を水風呂に浸す。
身体から抜けていく熱と共に、雑念やマイナス思考も自分の中から消えていく。
程よく冷ました身体で外気浴。
何も考えない、無の快楽。
そんな感じのサウナが、私の理想なんだけれど、世の中そんなに上手くはいかない。
五月蝿いんですよ、どこもかしこも。
まず、テレビ。
サウナ室内に、テレビが無いところのほうが少ない。
くだらないバラエティ番組。
要らない情報しか伝えない情報番組。
下手くそな歌手しか出てこない歌番組。
要らない、要らない、ホントに要らない。
さらに、集団でやってくる若い奴ら。
お前らは黙ったら死ぬのか?ってくらい、ベラベラベラベラウェーハハウェーハハ、喋る喋る喋り続ける。
いつしかサウナに耳栓が必須アイテムになってしまったが、それでも暴力的にテレビの音や若い奴らのウェーハハウェーハハが私の理想をぶち壊していく。
そして世はコロナの時代。
やっぱり怖い。
症状も怖いが感染者に対する世間の反応はもっと怖い。
理想のサウナ求めてサウナ遠征独り旅、なんてことができるのは、残念ながら先の話になるだろう。
ならばどうする。
家に作るしか無いじゃないか。
何をって、サウナですよ。
そんな感じで、ド素人の挑戦が始まるわけです。