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最初のカードマジック ~不思議は様々なファクターから~

実際のバーやレストランの現場で、どのような手順を
演じたらいいのか、ってことに関しては
マジシャンなら誰しもが、迷う事だと思います。

まあ、いくつかの基準に関しては
スクリプトマヌーヴァが日本語版を出している
「レストランマジシャンズハンドブック」

に、分かりやすく書かれているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
ちなみに、これ、もうPDFしかないんですかね?
なら、購入したらすぐに読めるから、楽でいいですね。

さて、リアルの場で1つ言えるのは
「とっとと現象を起こしてしまいましょう」
ってことですね。

もちろん、互いにボタンの掛け違えがないという
前提の下で
(相手もマジック見たい、となっていてこっちもやる準備が出来ているってことで)

カードマジックに限定させてもらうなら
僕個人としては、カードを選んでもらう作業も面倒になっている
年頃です。

スプレッドして1枚選んで、戻して混ぜて、そして当てていくって
結構時間を食いますしね。
なので、オープニングはカラーチェンジなんて方もいるでしょう。
そこで食いついたら手伝ってもらう、みたいな。

僕も大賛成です。

では僕は、となると
1枚好きなカードを言ってもらい、相手の選択の下で
そのカードが現れるってことをすることがほとんどです。

選んでもらう、戻してもらう、混ぜる
という作業をオミットできますので、ちょっとスピードアップ
出来るわけです。

そして、可能性としては
「あり得る」
レベルからスタートしているので、相手にもまだ
精神的な余裕が作れます。

いきなり物が宙を浮くとか、手続きなく心を読むとか
パワフルなんですが、そのパワーがデカい分
反作用もデカく起こる可能性もあります。

逃げ場のない(何らかの説明ができない)ようなエフェクトを
安易に選んでしまうと、演者の処理できない力が
戻ってきてしまう事があるわけです。

まだカードが当たる、それがかなりフェアに見えて
奇跡であっても、確率論で説明できるので
相手の逃げ道はあるわけです。

この手の現象を
繰り返せば繰り返すほど、確率的に下がっていき
観客はだんだんと不思議の波状攻撃をくらいます。

そして、演者としては
そのたびごとに手法を変えられますので
追われるリスクも減ります。

そういった事もあって、好きで演じるのですが
やっぱりパワフルだなあと感じることがありました。

お客様3名でいらっしゃって、多少は銀座で遊び慣れているようで
ちょっとした手品位なら、すぐにできるって感じの方で。
最初、こちらが完璧なタイミングで行けたのですが
「それなら俺がやったのと変わらないな~」などと。

そこで、手を出してこない所が、また銀座らしいと言えるのですが(笑)。

そこで別手法を行います、古典ですが
「5から10の間で好きな数を1つおっしゃってください」
として、ピンポイントにそこから出てきました。
基本的に、これでノックアウトです(笑)。

そのあとで、スレッド使ってアニメーション現象も行いますが
適切なタイミングで適切に行えば、正直男性であっても
悲鳴に近い短い声を上げます。

正直、too muchかもしれないんですよね
そんな現象を立て続けに行うのって。

適切な状況下なら、カードが1枚あたったら
悩みだしてしまう位不思議で、演出で楽しんでいただけるはず。
でもそのパワーを十分に引き出せてないから
よりパワフルな現象を生み出すギミックとか欲しくなるんでしょうね。

最近はスレッドギミックをセットしていても
そのまま使わずカード手順が終わるってことも
よくあります。

ようやく「相手が1枚当てる」という現象のパワーを
引き出せるようになってきているのかもしれません。

ある意味、経験を積んで、相手の呼吸を読んで
こちらのタイミングでとてもフェアにフォース出来るように
なってきたのかもしれません。

確か、ポールウィルソンのノートで初めて読んだ
「1枚ずつゆっくりカードを置いていき、相手が自由にストップをかけ
そのカードが相手の選んだカード」
という、奇跡のようなトリックも、最初は
「できるかいな、そんなこと!」
って思いましたが、今では大体上手く行きますし
アウトのフォローも上手くなってます。

色んなカードマジックがありますが、見た目の作業のなさ
という点においては、この現象が一番フェアで不思議のような気がします。

新しいギミックなどが売り出されたら、もちろんそれに対して
興味は出るのですが、色々なバランスを考えたり
手続きを考えると、案外こんなシンプルなトリックの方が
観客が驚き、そして印象に残るトリックになるかもしれません。

と、いう事で、そんな手順に興味がある方は
こちらから、ちょっと学べます。

まあ、セット無し、仕掛けなしでそのままいけるカード手順なので
知っておいて損はないでしょう。

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