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居酒屋×マジック?

自身で「レストランマジシャン」を標榜している通りで
始めてお金をいただいてマジックしたのは、レストランなどの
飲食店でマジックを演じるホッピングだったと思います。

少なくとも、継続的に行っていたのはそういった活動で
それは、お店からの依頼で行う、というもの。
(実際にはコントローラーがいて、その方からの依頼ですが)

お金はお店から出ていて、お客様からのお心づけには
全く興味はなかったです。
もちろん、いただけるものはいただきますが、それを収入の
メインにはしていませんでしたし。

ただ、海外の文献を読むと
チップのいただき方(単に頂くというか、高額にするとか)
に関して1章くらいは扱っているので
なんとなくは、考えておかないといけないことなのかな?
位に思っておりました。
まあ、若かりし頃です。

ちなみに、海外はほぼチップがマジシャンの収入なので
それなりに頑張らないといけない、というのはあります。

その当時、まだ日本ではレストランでのホッピングなどは珍しく
テーブルアプローチでの悩みが多かったと思います。
ただ、お客様への金銭的な負担はないわけですし
プラスαのお店からのサービスですので、いらない人はいらないで
マジシャンとしてもお店としても、お客さんとしても
何も問題はないわけです。

まあ、僕がやるよりも前の時代だと(もちろん僕の若い時も)
ホント、一流のホテルのラウンジのような所くらいじゃないですかね
ホッピングって。
それなりにハードルの高いところでのみ、マジシャンが動いていた感じ。

理由は簡単で、マジシャン分の人件費を出すためには
それなりの単価の所でないといけないから、ってことで。

そこから少し時間がたって、それこそタイクーンとかレストランの時代で
ちょっとリスクを取ってくれるアグレッシブなお店がマジシャン入れたり。
あとはそれこそ、銀座や六本木のクラブみたいなところ。

非常に簡単に言えば、クロースアップのマジック
またはホッピングでのマジックって
「限られた人だけが見られる」
ってものだったわけです。

それなりに希少で高尚で貴重なイメージがあったと思います。

僕自身そういった感覚からスタートしているので
なかなかその感覚を書き直すのは難しいのです。

そんな中で、面白かったのが、これ

個人的な感想として
「マジシャンもメジャーになったものだ」
というものでした。

僕自身は、プライベートではほぼ一切お酒を飲まないため
(僕がお酒を飲むのは、お仕事モードの時です)
どれくらいの居酒屋さんに、どれくらいの頻度でくるものなのだろう?
と思いつつも、恐らくそれなりの割合になるんだろうなあとは
思いました。

人によっては、これを言っても
「え?そうなの?? 会ったことないけど」
という方もいるので、恐らくはその人の活動範囲の部分も
大きいような気もします。

ちょっとだけ、マジシャン界隈をざわっとさせた上記の内容ですが
僕は面白いなあ、と思ってみてました。
同時に、一般の人の貴重な意見であることも大事です。

つぶやいて、共感をそれなりに得ているという事は
かなりの「アルアル」なわけで。
まずはそんなにマジシャンに出会っている人が多いって
想像できなかったので、リアルな声としてそれが知れたのは
非常に学びでした。

ある種のコモディティ化なのかな?
とも感じますが、だとすれば今後
低価格帯での戦いになりかねないのでは?とも。

僕自身はそれなりの付加価値を付けておきたいので
長くいるのは、あまり望ましい市場ではないな
と思う所も。

まあ、この辺はマーケティングの問題で
誰をお客様にするのか、ってことですので
その市場で戦うのが得意な人も絶対にいるわけで
その方はそこでの戦いを研ぎ澄ませて行けば
独り勝ち出来る可能性も。

ただ「地雷な居酒屋」と結びついてしまうのは
どう考えてもマイナスだと思います。

僕も町場のマジシャンとして、お店に行ってのホッピングを
行う事はあります。
色んな居酒屋さんがあって、それは色々です。

ただ、もうそれなりにマジシャン・マジックの知名度は
上がっているのではないかと思っておりますし
少なくとも、僕が20代の時よりも
「マジック見ますか?」
とアプローチした際の楽さは格段に楽です。
(Yesを言われたとしても、Noを言われたとしてもです)

となると、もしマジシャンの市場価値をある程度保ちたいなら
色々と取捨選択をしていくべきタイミングになってきているのでは?
とも感じるのです。

確か、海外の話だったと思いますが
マジシャンのマネージャーのような方が、何らかクライアントに
なってくれそうな方へ、売り込みたいマジシャンのマジックを
見せたそうなのです。
で、その際の返答が
「マジック? その辺の道端でみられるじゃん、なんでお金出すの?」
みたいなものだったそうで。

日本でそこまでになるか?となると微妙かもですが
僕は、居酒屋とマジシャンが結びついてくる
そしてそれに共感する人たちがそれなりにいるという事からも
マジックに対してある程度のお金を出してくれる人が少なくなって
しまうのでは?と思う部分も。

ま、マジシャン一人一人が選べばいいことですので
居酒屋さんでのマジックに特化した状態にするのも1つ。

僕もいろいろなお店に行く機会があり、その中でも
やっぱり居酒屋さんよりも、レストランのように
お食事をされているお店の方が性に合うというのを実感しました。

もっと言えば、ちゃんとお店からお金を頂き
「請われてマジックをする」
というのが精神衛生上いいなあ、というのも実感です。

恐らく年齢と共に、活動の仕方が変わってくるのが
マジシャンだと思います。
ずっと居酒屋も1つ、シフトチェンジも1つ
フレキシブルに考えていければいいんじゃないですかね。

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