小林外伝 ~受験屋としての想い~
小林は学生時代から、マジック分野でのプロ活動を
してきたのですが、その当時仕事にしようと
思っていたのは、予備校講師であり、実際に
パートタイムプロとしてマジシャンと予備校勤務の
二足の草鞋を履いておりました。
僕自身、予備校に通っていたのは
高校2年から浪人、そして大学に入っても
趣味?として通っておりました。
主に英語の授業を受けていたので、僕にとっての
英語の師匠はたくさんいるのですが
お一人は、元東進ハイスクール講師、早稲田予備校講師
(感覚的には、早稲田予備校も元なのですが、映像授業があるようで)
永田達三氏
僕にとっての英語の師匠であり、それ以上の存在です。
大学受験レベルの英語なんて全く分からないとき
(高校受験は、フィーリングで解いていました)
文法の重要性と、考えれば分かるという事を教えてくれた人でした。
今現在、英語が少なからず自分の身になっているのは
この方のおかげです。
ちなみにですが、より英語の問題を解く、という事に対して
トレーニングしてくれたのは、元代々木ゼミナール講師
木原太郎氏です。
いまだに、Three the Sameとドミナントモーションは
「問題に対しての解答」をする際に意識します。
僕は予備校・学参マニアなので、もっといろんな方に学んでいて
そんな学参で学んだ方の一人が、薬袋先生。
元駿台の英語科の方で、英文に対しての正確な分析は
いまだに衝撃的な部分があります。
Xでもフォローさせていただいていて
そこでも英語の事柄を乗せていらっしゃるのですが
ちょっとだけ、リアルな予備校の世界の事を
触れている投稿がありました。
僕も薬袋先生的な考えを持っていたのですが
(基礎徹底と中間層への手厚いフォロー)
ビジネス的には、上部に対しての対応をしていくことが
正しいのは、東進の末端にいたころにも、ハイレベル対応の
先生たちが入ってきていたことからも、少なくとも
その時世としては正解だったかと。
僕も、浪人の時、数学の授業でEnaの奥田先生の後に
受け持たれた方だったかと思っている、山崎一先生
(名前ちがっているかも)
の授業を、レベルが足りてないにも関わらず受けておりましたし。
(ただ、この授業のおかげで、一瞬でも数学科に進もうかとも思ったくらいでしたし、国公立の二次試験で、かなり高得点を取れたはず・・)
化学科の二見先生や、数学科の長岡先生とか、英語科だと宮崎尊先生とか
高名なハイレベルの先生が、東進に来られ続け
薬袋先生の投稿を読むと、そういった事だったんだなあ、という感じで。
もちろん、これらの弊害のようなモノも起き、それは薬袋先生が指摘している通りだと思います。
ハイレベルな先生の授業を受けていたら
勝手に成績が上がっていく、と思っている生徒が
一定割合で入ってくるんです。
そして残念なことに、そういった生徒は
自身の実力を理解できないという事が非常に多いのです。
なので、授業内容が分かってないことを分からずにただただ
授業を受けるわけです。分かってないので、テストで活用できる
はずもなく・・・
まあ、小林も、最初永田先生の授業を受けた際に
最初のころは、そんな感じで。
分かってないけど、刺激に溢れていて。
今まで聞いたことが無いような長文読解の授業内容なのですから。
僕の場合には、それが高2の時で、高3のときにある程度基礎を
固めることができたので、浪人の際には
かなり英語が分かるようになっていたのが効いてます。
まあ、それくらいの時間がかかるんですよ
ハイレベルな授業を理解するのって。
校舎勤務時代、とある先生の物理の授業を受けたくって
東進に来て、僕の生徒になった人がいました。
その先生の物理の解き方は、きわめて保守本道で
問題文の通りに運動方程式を立てて、計算をしてく、というもの。
ただし、通常運動方程式から計算していく際には
微積分を使うわけです。
これ、数3C分野なので、通常の高校生(浪人生)にはその段階で
かなりハードになります。
まあ、物理って、立式までなので、その計算は
ただの数学になるのですが、その生徒はまず数学ができてないんです。
そして、その部分は認識せず、その先生の授業を受けたいと。
こちらとしては受けても効果が無い事は、入塾時の試験結果などから
判断できます。
でも、その先生の授業が受けたくってここに来たと。
その当時は、何でこんなことが、と思ってましたが
薬袋先生の文章を読んで、そういう事だったか、と。
自分は物理ができない、だから物理の有名な先生の授業を受ければ
できるようになるはず、という感じでしょうか。
恐らく毎回の授業を受けて、分からないことだらけでしょう。
でも、自分は物理ができないのだから、当たり前と思っていたはず。
結局問題文を読んだ際に、国語力の問題で立式もできず
数学的な部分の経験不足から、その立式さえ合っていると思えず
立式出来ても計算できないので。
そして、問題が解けなくても、その際に苦労した
その疲労感が充実感につながってしまい
結局得点にはつながっていかないのです。
正直、その人の結果がどうなったのか
僕の記憶にはありません。
もしかしたら、途中で予備校に来なくなってしまった
のかもしれませんが。
僕が願うのは、その彼がそんな予備校生活の中で
基礎の大切さや自分自身の能力を冷静に判断する知性を
身につけてくれていたらなあ、という事で。
結局、基礎は大事で
自身の能力を冷静に判断する能力は大事で
結局学力って、読み書きそろばん(読解力や論理的思考、言語化や抽象化・アウトプット、計算能力)の発展で
そして、先人のいう事には、耳を貸した方が良い
(言われた内容をそのまま受け取れとは言ってない)
わけです。
その人の人生を何年か遠回りさせた可能性があることが
少々後悔している部分です。
その時間が無駄にはなってないと信じたいですが。
僕との縁の中で、何かを学び取っているのなら
それはそれで僕が存在した意味があるのだろう、と。
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