故きを温ねて新しきを知る ~MAJがよみがえる~
ご興味をお持ちいただきありがとうございます、レストランマジック研究所
小林洋介です。
最近ではともかく、もっと若い頃にはよく言われたんですよ
「研究所って、何研究しとんねん!」
って(笑)。
レストランマジックを標榜しておいて、結構長い事
マジックバーのような所にだけ出演していていましたしね。
そんな、いじられる?揶揄される?みたいなことも最近は無くなり
年齢を重ねると、楽になる部分はあるもんだと思っております。
僕の心の中では
「経営学の教授が、全員素晴らしい企業の経営に携わっているの?」
って感じの反論を思う事が多く、まあキャッチーな屋号なんだ
と思う位でです。
今となっては、通販でのマジック道具の販売がメインになっておりますが
心は常在戦場で現場の事を考えて、いろんな思考は飛ばしている
つもりです。そういった部分でも「レストランマジック研究所」は
伊達ではないと思っているのですが。
僕はショー形式よりも、ホッピングスタイルで戦い抜く・生き抜く
ことの方に主眼を置いております。
さて、そんなホッピング関係のデーターってあまり多くなく
日本語となる皆無です。今でこそ、ですが
今から20年くらい前だと、ホントに散在していた感じ。
どういった本があるのか、その本の題名だけでもたどり着くのが大変。
ちょっとしたコラム1つでも、なかなかって感じ。
ただ、今にして思えば、普通のマニアの人はそんなことに興味はなく
その当時可愛がっていただいていたプロの方々はそういった
勉強を一巡して、次のステージに行った位の段階だったので
そんな情報にたどり着きにくかったのかなあ、と。
ユージンさんのレクチャーノートや、マイケルクロースの
ワーカーシリーズなど、その当時には全然行きつかなかったのは
僕の勉強不足と怠惰のせいでしょう。
今はそういったコンテンツも手に入りやすくなっている感じですが
(ダウンロード販売されている物もあるので、金額的にもベター!)
時の狭間に消えていってしまうコンテンツも。
比較的最近、僕はチップオンリーでのホッピングをしていることも
あります。正直、個人的な感情では「ナシ」です。
(僕はお店に雇われて演じる方が好みだからです)
とはいえ、コロナの影響が改善されてきているとはいえ
生きる糧は必要です。さらに、レストランマジック研究所を進めていく
に関して、だいぶ現場感覚が落ちているのも確か。
という事もあり、少々過酷な場に体を置いてみようという事です。
今までと異なる状況・条件の下でマジックを行い、そして
自分のマジックをストレートにお金にしていくというのは
なかなかにタフな作業だと思います。
(僕にとっては決して得意な事でもないですし、僕はとんでもなく臆病者なので、全く見知らぬお店に入っていくこと自体恐怖です。)
で、そんな作業をしてみていた時に、思い出したのが
マジックランドで購入したMAJ(マジカルアートジャーナル)です。
僕がレストランマジックに関して、まじめに文献の入手をしてみようと
思ったきっかけにもなっているコンテンツです。
この中で、クルーズシップマジックやレストランマジックに関しての
記事があって、実にリアルで具体的、そして即戦力になる情報として
非常に役立つものです。
昭和の61年とかに出ている物なので、30年くらい前?
なのですが、まあ、あまり関係ないんですよね。
だって、その間にレストランの用途は大きく変わってないですし
人の感情が動く理由や、思考の流れなどがガラッと変わることも無いので。
その中の記事で
「同じお店には、あまり頻度高く入らない」
というのがあります。
客層や地域などが異なる所のお店に、ちょっとずつ入っていることで
様々なお客様(要は自分のクライアントになる可能性のある人)
様々な状況(バー、レストラン、クラブハウスなどなど)
そして様々なギャラ設定。
感情的な部分で言えば、自分も飽きないというのもありますし
色々なマジックを演じることになり、マジックの引き出しも増える
という事です。
僕は今まで完全チップの現場などに入ったことはなく
むしろ頂かないようにしていたくらいで
(実はこの理由も、MAJに書かれていて、それを守っていたようです)
それゆえに、今もあまり稼ぎは良くないと思います。
(こんな言葉は、あまりきれいではないですが)
ただ、自分の知識の検証作業という事も考えると
多少稼ぎが少なくても、得るものが多いかな、とも。
(試合に負けて勝負に勝つ、みたいな?)
そんな風に考えると、マジックを演じるスタイルの1つである
完全チップでのホッピングもまた、その意味があるかと思います。
僕の場合には、ある程度自動的に、いろんな場所に行くことになり
そしていろんな状況を味わうことになります。
その分、僕自身の負担は大きくなるのですが(心理的な部分で)
実は様々なマジックを試す状況にもなりますし
色んなお客さんがいることを、ケーススタディーとして学べます。
観客に効くセリフ回しや、クリティカルなタイミング
分かりやすいトリックの表現の仕方など
自分がウケるようになれば、それで実入りも増えますし
それをマジシャンに伝えることで、マネタイズにつながったり。
MAJですが、だいぶ手に入り難い状況になっていると思います。
ご興味ある方は、色々と探してみて下さい。
なかなか興味深い内容が書かれていますし、もちろん今でも
役立つ事柄になっていますので。
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