ラフなタッチイラスト

何気ない休日

昼過ぎに子供たちと街中のイベントに行く約束の週末。
夫は仕事で不在ながら、マックのバーガーを片手に向かう道中子供たちはご機嫌でした。

駐車場に車を停め、さあ行こうという時に2人のうち1人の子供が車から出てきません。

「え、どうしたの??」

うずくまってお腹が痛いと言う下の子。

「大丈夫??帰る??」
「いや、イベント行く」
笑顔もあり大丈夫だろうと、イベントに行くことにしました。駐車場から歩いていると、7才の背が曲がり、90才のおばあちゃんの歩き方になっています。

「大丈夫?トイレ行く?帰る?」
「トイレ行く」

子供を連れてトイレへ。5分頑張るも求めるものは出て来なかったようで、だんだん目に涙がたまってきました。

「大丈夫?帰る?」
「帰る」

車へ帰るまでの間、涙の理由を聞くと「痛いから」
イベントに行けなくなって泣いているわけじゃないとすると、本格的におかしい。
これは救急病院案件だということで、車で10分ほどの休日病院へ。道中どんどん痛くなってきたらしく、シクシクと泣きはじめる子供。上の子がなだめています。

痛い、すごく痛い、ちょっと痛いという周期があるようで、上の子が書記となり記録を取ります。

病院の受付で待っている間に子供の涙は落ち着き、トイレを往復しつつ過ごしました。トイレに行っても何も出てこないのですが。

休日の病院には、腹痛の我が子よりうんと小さな子たちが、お母さんに抱っこされていました。

目の前のお母さんはぐずる乳幼児を横抱きにしてトントンとあやし。
斜め横では冷えピタを貼った1才くらいのロンパースの子が歩き回ろうとしてお母さんに抵抗しています。

休日・夜間の病院にお世話になるのは2人の子供で10回目くらい。

最初の夜間救急は、上の子が3才くらいの頃。泣きながら抱きつきのリバース。そのあとは水を飲んでは吐き、飲みたがり、飲ませては吐く、という地獄。吐き気のある時の水分の取らせ方を知らなかったことが事態を悪くさせていました。

あれから何回も嘔吐下痢の家庭内パンデミックを経験し、子供が小学生になってからはめっきり小児科が遠のいて、久しぶりの緊急の体調不良でした。
今回も重篤なものでなければいいのだけど。

駆けつけた時間が悪く診察までの2時間、痛がる子供をあやしたり、眠ったその子と眠たい看病の子を車に移動させたり。

(落ち着いている様子や、顔色が良いことから救急案件ではないだろうということで診察時間まで待つことになったのでした)

結果、便秘でした。

処置が終わると笑顔がもどりました。

泣いている乳児をあやしているお母さんたちに心の中でエールを送りつつ(多分寝不足だろうなあ)、私たちは会計を済ませて車に乗りこみます。

イベントに行く時間はなくなってしまったけれど、体調不良でもしっかり意思疎通ができる ようになった下の子、待合室で荷物の管理や記録ができるようになった上の子。

今はもう、体調不良で抱きついてきてリバースすることはない。
抱っこ中に体をのけ反ることはない。
そもそも抱っこをする機会がほぼなくなりました。

3歳までの育児はとても大変で息をつくゆとりがなく、救急の病院などは寝不足と緊張とで辛いものでした。
子供が点滴をしている間、あまりに眠くて子供の横で寝たこともあります。

病気の子供と、その親の過ごしやすい環境について。待合室での長時間待機や入院する子供の付き添いの人の場所のなさについて、昔よりずっと改善されたとは思うのですが、快適な日常に比べるとかなり落差があります。看病する親が体調不良の場合なおさら。

小児科で親も処置してもらえる、待合室での待機時間の減少など。自分の子供の子育ての頃合いにはもっと改善しているといいなと思いました。

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