『こども・若者の自殺危機対応チーム』
ここ数年、子ども自殺者数が高止まりです。令和4年には514名の小中高校生が自殺でなくなっています。昨年の令和5年は513名がなくなっています。今年(R6年)1月~6月の小中高校生の自殺者数(暫定値) は229名とのことです(R5年では224名)。
昨年と比べ、男子では24名減少、女子では29名増加。 小学生は同数、中学生は9名増加、高校生は4名減少ということです。
※数値は子ども家庭庁の会議資料「資料3 厚生労働省提出資料」より
https://www.cfa.go.jp/councils/kodomonojisatsutaisaku-kaigi/19f3feb3
こども・若者の自殺危機対応チーム
こういった中で、長野県では学校の先生などの地域の支援者を後方から支援するチームが2019年から運用されていて実績を上げています。
地域の支援者(学校の先生など)が困難ケースに直面したとき、専門家の助言や直接支援を受けられるよう、多職種の専門家で構成する「子どもの自殺危機対応チーム」が支援する仕組みです。チームへ支援要請を寄せた支援者へ、当該生徒の自殺リスクのアセスメントや見立てを行い、 対応方法等について助言を行うとのことです。また当該生徒やそのご家族の状況に応じて、本チームがハブとなり、地域の医療や支援機関へ つなぎ、当該生徒やその家族等への支援体制の構築をサポートするようです。
https://www.pref.nagano.lg.jp/hoken-shippei/zisatsukikitaiou.html
そして、長野県の実践をもとにして、2023年昨年9月にまとめられた【こどもの自殺対策緊急強化プラン】では、この「子どもの自殺危機対応チーム」を全国に広げようということになりました。このチームは、こどもの自殺対策の柱として「全国への設置を目指す」とされていて、予算は国から10/10補助されるという計画になっています。実際、令和6年度の国の予算に計上されています。
これにともなって、少しずつ各都道府県で「こども・若者自殺危機対応チーム」が立ち上がっています。
例えば、青森県では、チームが設置されました。「地域で自殺対策にあたっている支援者に専門的なバックアップを提供するためのチーム支援事業を立ち上げました」とのことです。
https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kenko/seifuku/jisatukikitaiouteam.html
茨城県の動きは?
しかし、茨城県に問い合わせたところ設置は考えていないとのことでした。 なぜそうなるのか理解できませんでした。
スクールカウンセラーをしていて、自殺の危機にある(あった)子どもたちに何人も出会っています。それは、ここ数年は毎年のことです。また、SCで担当している学校以外の学校から依頼があって、ケース会議を行って、自殺のリスクに対応したこともあります。
スクールカウンセラーをしていて、自殺の危機にある(あった)子どもたちに何人も出会っています。それは、ここ数年は毎年のことです。また、SCで担当している学校以外の学校から依頼があって、ケース会議を行って、自殺のリスクに対応したこともあります。
必要性がある事業ですし、予算は国が担うわけです。設置しない理由が分かりません。
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