スノーボードで怪我をした
それから転んで滑って頭を強打して、を繰り返していたらなんとか木の葉滑りというやつができるようになった。右に揺られて左に揺られて、スイースイーっと滑れるようになると思いの外楽しかった。後頭部を強打したことなんて忘れるほどに。
他のスノーボーダー達はカービング?なんぞやってひゃっほーいなど叫んでいたが、お前らそのうち死ぬぞ、俺は木の葉滑りで十分だぜ、と強がっていた。
その日はなんとか重大な怪我をすることなく終わった。ただ問題は二日目だった。
木の葉滑りができるようになった俺は、S字ターン?の習得に勤しんでいた。ボートの左が前の時はできるが、右が前の時はできない、といった葛藤に苛まれていたとき、思わずスピード出すぎてしまった。
しまった、という時には時すでに遅く、俺の左腕は後方へ投げ出され、変な態勢で転び、左肘からはブチッ!といういやな音がした。
一度体勢を立直し、左肘を確認してみると、あまり曲がらない。やっちまった、と思った。まさかスノボー2日目の朝に怪我をするとは思わなかった。
その後仕方がなく俺はそのまま寮へ帰り、翌週病院へ行くことにした。