社会人学生でも使える学割。
学生割引、私の好きな言葉です。
学び直しや生涯学習、リカレント教育やリスキリングなどの言葉がマスメディアで取り上げられて久しいように、これまでの学生→社会人→引退のライフスタイルが変化しつつあり、最近では一度社会に出てから、兼業で学生になったり、一念発起して学生に戻る人が増加傾向にある印象です。
コロナ禍で通信教育に対する偏見が薄れたことも、要因のひとつかも知れません。そうして一歩踏み出して、学生の身分を手に入れた方々は、大人の財力を有していても、童心に帰って学生割引の恩恵を受けることが可能で、これを使わない手はありません。
個人的にメジャーかつ、年齢制限なく使えるものを列挙しましたので、参考になりましたら幸いです。———メフィラス拝
Amazon Prime Student
学割によって、半年の無料期間&在学中の会員費が半額になります。年齢制限はありません。
元々、配送料が無料になるサービスとして始まったAmazon Prime会員ですが、おまけの筈のエンタメコンテンツが充実し過ぎて、もはやおまけではなくなっています。
海外ですと囲い込みからの会員費の値上げで、Amazonの稼ぎ頭となっていますが、日本では2019年に月額で100円、年額で1,000円の値上げに留まり、相対的に割安感がありますから、そこから更に半額なのはお得感があります。
Apple製品
学生・教職員が直販サイトで、最大10%程度安く購入することができます。
一切の値引きがないことで有名なApple製品ですが、大学生、高等専門学校および専門学校生と、その両親、教育機関の教職員はMacとiPadに限り定価よりも安く購入することができます。
最大で1割引きとは言え、単価が10万円単位ですから、割引額で考えると1万円単位になることがザラで、お得感があります。
キャンパスライフで使う前提での割引ですので、購入代数の制限と、購入から1年間は転売が禁止されていますが、Apple製品は完成度が高く、サポートも充実している部類なので、問題ないかと思います。
1年間でiPadが2台まで、MacBook1台まで、Mac miniが1台まで、Macのデスクトップタイプ(iMac、Mac Studio、Mac Pro)が1台までとなっているので、本人の分だけ購入する分には問題ありませんが、父母の代理購入の際は注意が必要です。
上記の割引に加えて、Appleギフトカードが付いてくる「新学期を始めよう」キャンペーンが例年、2月上旬〜4月上旬に開催されるため、購入候補の機種がキャンペーンの対象であれば、通年割引と同じ金額で、最大24,000円分のギフトカードが贈呈されるため、この時期がおすすめです。
ちなみに私は通信制大学故に、10月期入学生でしたが、半年後の「新学期を始めよう」キャンペーンを適用させて購入できているので、別に新学期である必要はありません。
映画館
一般だと1,900円の映画ですが、大学生であれば通年1,500円で鑑賞できます。とはいえ、特定の日や曜日限定で大学生よりも安い日が設定されていたり、携帯キャリアのサービスや、勤め先の福利厚生でも割り引きがあったりするため、個人的にはあまり活用できておりません。
美術館、博物館、企画展など
サムネイルにも使用している東京国立近代美術館は、常設展だけで良ければ大学生は一般の半額で250円、金土限定ですが17時以降の3時間であれば、150円で鑑賞できます。割引前の一般が500円だと思うとかなりお得で、フラッと立ち寄ってみたくなる価格です。
上記に留まらず、多くの美術館、博物館、企画展覧会では、大学生料金が適用される場合がそこそこありますので、ダメもとで学生証を財布に忍ばせておくと、何気ないところで使えたりするものです。
また、国立美術館のキャンパスメンバーズの加盟校ですと、学生証の提示で無料で入れる美術館もあり、放送大学は学費が安価にも関わらず加盟校で羨ましい限りです。
タイムズカーシェア
学生プランは月額の利用料金が入会月から4年間無料となります。入会条件に年齢制限がない点と、無料期間が在学期間中ではなく、入会月なのがポイントです。つまり、卒業間際に入会すれば、そこから4年間利用できる訳です。
私のように自動車免許は持っていても、車を所有する気がない人間には、入会時のカード発行手数料(1,650円)さえ支払えば、あとは利用した分の時間料金+距離料金のみと、維持費が発生しないため、ステーションが身近にある人はレンタカーやタクシーよりも使い勝手が良いかも知れません。
因みに私が居住する地域は地方部のため、ステーションそのものがなく、使ってみたくても物理的に使えません。
JRの運賃
JRで片道が100kmを超える普通乗車券を、みどりの窓口で学校に請求した学割証を提示することで、2割引となる制度です。あくまでも運賃部分が割引の対象であり、新幹線や特急にかかる料金部分は割り引かれません。
とはいえ、あくまでも式典の参加や、単位認定試験、面接授業などの、学業の一環で使用する前提で割り引かれるため、私的な事由では学校から学割証の請求ができません。
また、東武鉄道と近畿日本鉄道でも学割が使えますが、そもそも民鉄では100kmを超える区間が限定的なため、放送大学(通教)用割引回数券の方が現実的です。名古屋鉄道も制度は残っていますが、豊橋-岐阜間が100kmに届かないため、まず利用できず、使い所は限定的です。
しかし、尤もな理由さえ拵えて学割証さえ受け取って、乗車券に引き換えてしまえば、JRの乗車券そのものは制約のない普通乗車券ですので、乗車変更、途中下車、乗車券は復路からでも利用可能と、営業規則をハックすることで、そこそこ柔軟に活用できます。と、JRとは縁がない元民鉄マンの立場を利用して、外野から書きたい放題書き込んでいる次第です。
原則として、鉄道乗車券では営業規則上、二重割引が禁止されていますが、こと学割に関しては、片道600kmの超えて往復する場合に1割引となる往復割引との二重割引が、例外的に認められており、1割引した往復割引乗車券に対して、学割の2割引きが適用されるため、概算では28%オフが可能です。