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そもそも消費しないと、経済圏とも無縁。

どの経済圏にも当てはまらない民。

 私は元来、楽天経済圏の住人であった。当時、クレジットカードで投資信託が積み立てられ、ポイントも1%付与され、それでいて、ふるさと納税がポイントアップの対象となる選択肢が、他に見当たらなかったからである。

 しかし、携帯キャリア事業で赤字を垂れ流す今となっては、改悪のオンパレードで、残っているのは銀行と証券程度。ふるさと納税は所得控除だから、そもそも無税なら、控除する所得がないから蚊帳の外である。

 PayPayのクレカ紐付け改悪を機に、今、どこの経済圏の住人なのか、誰かに聞かれたが、即答できない程度に彷徨っている気がする。

 そもそも淡々と生きると家賃以外で月に2〜3万円程度しか金銭消費しない身としては、10万円単位の大きな買い物をしたところで、純粋な消費でカード決済を通す金額が、年間で50万円に届くかも怪しく、毎月5万円(上限)の投信積み立てが、年間の決済金額で最も高額となる辺りで、金銭消費でのポイ活には限界がある。

 とはいえ保有している7枚のクレカで、付与されるポイントの行き先をざっくりまとめると、
・交通系(JREポイント、マイル)
・Amazon系(ギフト券、ポイント)
・永久不滅ポイント

 上記の形となり、永久不滅ポイントはポイント移行でマイルにも、Amazonギフト券にも変えられることから、ポイント失効による消滅を防ぐための避難場所に過ぎない。

 マイルはJALカードnaviの特典航空券が破格ゆえに、大学の在籍期間だけ集中させている時限的措置のため、それが終われば永久不滅ポイントの交換レートが、2割増となるキャンペーン以外で出番はなくなる。

 そのため事実上、Amazonでの買い物で極力身銭を切らないためにポイントを活用していることになり、5大経済圏の住民とは事情が異なる。

早期退職の副産物。

 先日、某経済メディアでふるさと納税の返礼品が、生活防衛の傾向にあるとの特集が組まれていた。5年ほど前から確実に消費するお米しか頼んで来なかった身としては何を今更と思ったが、世の中の潮流としては、ご当地グルメから生活必需品に移行しているらしい。

 そんな世の中の5年先を行く私は、今年の早期退職によって、所得が基礎控除+給与所得控除の103万円に満たない予定=そもそも税が生じない状態となる。

 ふるさと納税など、あくまでも住民税の前払いに過ぎないため、税法上、税金を納めるだけの所得がなければ、そもそも無税なのだから、寄附金控除もクソもない状態と化した。

 究極のパワープレイであり、ふるさと納税で生活防衛のように、私の5年遅れでそもそも税金納めないムーブメントが、世間で特集されるようになったら、腹を抱えて笑いながら世も末だと思うだろう。

 とはいえ、ポイ活界隈で大きなウェイトを占める、ふるさと納税のサイト選びが割愛できることで、なにも5大経済圏に固執する必要がなくなっているのは、何気ない副産物的なメリットなのかも知れない。

還元に傾倒する前に消費を見直す。

 そもそもポイント還元などは、金銭消費ありきの枝葉感が否めず、個人的にはクレカが使えるお店で現金払いをしなければ合格点で、還元率1%のカードで決済しているだけで、100点満点中80点近くにはなると思う。

 そのため、1ポイントでも多く受け取るために、5大経済圏に囲い込まれて、還元率1%をコンマ数%単位で引き上げるのは、果たして労力に見合う成果なのか些か疑問ではある。

 そもそも金銭消費をしなければ、ポイント還元の比ではない。絶対的な節約効果があるのだから、コンマ数%のポイント還元率を引き上げるために労力を割く位なら、金銭消費の根幹となっている固定費の見直しや、消費性向そのものを見直す方がメリットが大きいように思える。

 フリマアプリを駆使しながら所持品を整理整頓して、不用品をお金に換えつつ、今よりも狭い物件に引越して家賃を削減したり、電力、ガス、通信費、保険を見直す。

 家賃の削減が最も効果的だが、私は片っ端から取り組んだ結果、一人暮らしを始めた当初よりも、固定費だけで5万円は削減できている。ポイ活をガチったところで、年間60万円を得るのは相当難儀するだろうが、固定費ならそこまで難しくない。

 そうして生活費用を削減できたお金を、ネット証券の優良な投資信託の積み立てに充てる。クレカで決済すればカードのポイントが受け取れるし、ネット証券独自のサービスで、毎月の投信残高に応じて、ポイントが受け取れるサービスが、新NISAでの口座開設して欲しさに乱立している。

 クレカ積立の上限である月5万円を、還元率1%のカードで決済すれば、年間60万円分の資産を形成しつつ、6,000円相当+@のポイントが付与される。NISA口座に拘らなければ、複数のネット証券+クレカ積立を並行することで、毎月10万円、15万円の積立投資をしつつ、ポイント還元を受けることができる。

 お金を消費して商品を購入すればそれまでだが、投資信託の積み立てに充てると、手元からキャッシュがなくなるのは同じでも、資産形成のため手元に資産として残り、お金が必要となった時には取り崩せる。

 とはいえ無い袖は振れないため、資産形成の種銭を捻出するために、まずはポイ活ではなく、固定費の削減に精進してみてはいかがだろうか。


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