「お客様視点って何?」と訊かれた時にどう答えるか?
こんにちは、リサーチャーの牛尾です。今日もリサーチリサーチ!!
★本記事のテーマ:クライアント様などから「お客様視点って何?」と訊かれた時に、どう答えるか?
<お客様視点>をどう説明しよう
<1>
先日、とあるマーケター氏から聞いた話が面白かったのでシェアします。
マーケター氏が、これまでリサーチ(やマーケティング的な発想に基づく活動)をほとんどしてこなかった企業を訪問した時のこと。
マーケター氏は、<お客様視点>で考えることの重要性を説き、お客について知りたければリサーチを行うのがよいでしょうと説明しました。
しかし、クライアントのXさんは首をひねった「うーむ。<お客様視点>が重要ってのは、まぁよく言うけど……」。
ピンときていないようです。
<2>
かくして、マーケター氏は言いました。
・1:Xさんは学生時代、ラーメン屋さんでアルバイトをしていたんでしたよね?
・2:アルバイトをしていたということは、厨房のこともスタッフのこともよくご存じだったはずです。
・3:もしかすると「原価が一番安くて儲かるメニューは○○」とか、「割り箸は□□から仕入れている」とか、「社員のAさんの趣味は△△」とか、あるいは「じつは壁のシミには笑えるエピソードがあって、かつて店長が夫婦喧嘩をした時に……」なんて裏話だって知っていたかもしれません(笑)
・4:端的に申し上げると、<お客様視点>というのは、こうした【内部の人だからこそ知り得たこと】を全部知らない状態を意味しています。
・5:となると、どうでしょうか。例えば、壁のシミ。事情を知っている内部の人からすれば「微笑ましい思い出の痕跡」なのかもしれませんが、しかし<お客様視点>でいえば……そう、ただの汚れですよね(笑)「うわぁ、汚い店だなぁ。大丈夫かよ」とお客様を不安・不快にさせているかもしれません。
・6:お客様を不安・不快にさせてしまってはまずい。というわけでリサーチです!さぁ、いますぐリサーチをやりましょう!(笑)
巧い比喩!
【内部の人にとっては「微笑ましい思い出の痕跡」も、お客からすれば「ただの汚れ」かもしれない】……確かに!
うーむ、巧い比喩だ!
この比喩、私もいつか使ってみようと思いました。
マーケター氏曰く「どしどしご利用ください」とのことですので、皆さんもぜひ使ってみてくださいねー!!
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※付記:私たちはクライアント様との守秘義務契約を遵守し、また、調査参加者のプライバシーに最大限配慮しています。本記事内でご紹介した事例はすべて①掲載の許可を得たものか、②実際の出来事を大幅に脚色したものです。