Reseacher_Wally

某底辺大学の若手教員です。日々考えていることや大学教員の日常をお伝えします。日本の教育・研究活動がより活発になるよう、情報発信します。研究者になりたい人、大学院進学を考えている人等々の役に立てれば嬉しいです。

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マガジン

  • 大学院進学・修論作成のヒント

    大学院進学を目指す学生、修士論文を書く大学院生に向けた記事をまとめています。

  • 大学教員になるには(まとめ)

    「大学教員への道」と題した僕の記事をまとめました。大学教員や研究者を目指す人の役に立つことができれば嬉しいです。関連する記事を公開したら随時更新していきます。

  • 大学教員のお仕事(まとめ)

    大学教員の仕事や給料などの実態について僕が書いた記事をまとめています。大学教員という仕事の魅力や悩ましいところなどリアルな実態をお伝えします。

最近の記事

卒論・修論テーマ、どう決める?

4月から大学院に入学、あるいは4年生で研究室に配属されてから数ヶ月が経ち、最初の関門は自分の研究テーマを決めること。しかし、何を研究してよいかわからない…テーマの選択に悩む学生も多いのではないでしょうか。そこで今回は卒論、修論のテーマの決め方、考え方についてまとめてみたいと思います。 テーマ決めの重要性と難しさ 卒論、修論、博論…。論文と呼ばれるものをまとめるためにはテーマが必要です。論文をごく簡単に定義するとすれば「ある問いに対する答えをまとめた文書」といえるでしょう。

    • 大学院卒業後の進路:院生は就職に不利なのか?

      今日は大学院卒業後の進路について。大学院に進学しても、みんなが研究職につくわけではありません。今回は、大学院卒業後、大学教員や研究者にならない人はどんな進路についているのかについてお話できればと思います。 ちなみに、これから話す内容は僕が通っていた大学院の経験をもとにしています。僕は某国立大学(一応、難関大学にカテゴライズされます)の文系大学院に通っていました。なので私立大学や地方国立大学、理系の大学院とは状況が異なるかもしれません。悪しからず。 文系大学院生の進路文系大

      • 修士論文のコツ(その3):ゼミ発表は定期的に…。

        こんにちは。修論作成に関する記事はニーズが高いようで、多くの閲覧を頂いています。今回は第3弾ということで、修論をスムーズに?進めるためのヒントを書いていきたいと思います。 ゼミ発表とどう付き合っていくか?多くの大学院では週に1回程度”ゼミ”が開催され、院生の研究報告や書籍の輪読などが行われているのではないでしょうか。僕は毎週金曜日午後がゼミの日で、研究の進捗報告や特定テーマに関する話題提供などを行っていました。大学によっては輪番制で研究発表がマストになっているところもあるか

        • 大学院生の生活:独力で院にいけるか(収入編)

          親から大学院進学を反対され「全て自分でやるから文句言うな!」と言われた僕。大学院進学を考えている学生に向けて金銭面の情報についてまとめた記事の第2弾です。今回は収入編です。 参考: 第1弾記事,支出編はこちら 収入源①:アルバイト修士課程までのアルバイト: 僕は親に大学院進学を反対されていましたので、「大学院は自分のお金で行く」と説得(わざわざ資料を作成して親にプレゼン)して進学しました。よって大学院に関する全てのお金は自力で捻出せざるを得ない状況でした。大きな収入の柱

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        • 大学院進学・修論作成のヒント
          6本
        • 大学教員になるには(まとめ)
          4本
        • 大学教員のお仕事(まとめ)
          2本

        記事

          大学院生の生活:独力で院にいけるか(支出編)

          親から大学院進学を反対されていた僕がなんとか独力で大学院を修了したお話です。大学院進学で気になるのは、進学にかかるお金ですよね。学費がないことを理由に研究者への道を諦めないで欲しい...そう思っています。そこで今回は、大学院生活を送る上での金銭面の話について記事をまとめたいと思います。特に、親からの支援を得ずに自分の力で大学院に進学し生活していくことを考えている人は参考になる記事?かもしれません。 結論から先に…。結論から言うと、親の支援なく自分の力だけで大学院にいくことは

          大学院生の生活:独力で院にいけるか(支出編)

          大学教員への道(その4):キャリアパス

          インターネットで「大学教員 なるには」で検索。よく出てくるのは、”大学院に行って博士の学位を取得するとなれる!”といった情報でした。これではあまりにざっくりしすぎている...もっと詳しい情報発信をしたい。それがこのnoteの立ち上げを考えたきっかけでした。 そこで「大学教員への道」連載コラム第4弾として、大学教員を志す人がどのように大学教員になっていくのか、大学院入学後からから職を得るまでの道のりについて概説していきたいと思います。実は学位を取れば簡単に大学の先生になれるわ

          大学教員への道(その4):キャリアパス

          修士論文のコツ(その2):ストレスの原因と対処法

          自分の書いた記事をみてみると、前回書いた「修士論文のコツ」の記事の閲覧数が非常に多いことが分かりました。それだけニーズがあるということなのでしょうか…。たくさんの方に読んでいただき嬉しいです。ということで、今回はその第二弾として”修論を乗り越えるためのヒント(?)”をまとめてみたいと思います。もしかすると、論文執筆だけではなく仕事のストレスを低減するためのヒントにもなるのかもしれません。 第一弾記事はこちら↓ 修論はなぜメンタルにくるのかこのような記事をまとめているのはひ

          修士論文のコツ(その2):ストレスの原因と対処法

          大学教員への道(その3):英語試験、そして英語教育の未来

          今回は大学院受験で多く行われている英語試験についてまとめるとともに、今後の社会で英語を身につける必要があるのか、という英語教育のあり方について意見を書ければと思います。 ※今回の記事は、僕が行っていた文系分野の大学院受験の事例紹介です。大学によって試験方法は異なりますので、あくまで参考までにお願いいたします。 大学院受験の試験内容大学院受験では、各大学が独自に定めている試験方法によって希望者の選抜が行われます。試験内容は大学によって異なりますが①英語、②研究計画書、③面接

          大学教員への道(その3):英語試験、そして英語教育の未来

          大学教員への道(その2):大学院選び

          今回は「大学教員への道」第二弾の記事です。テーマは学閥。 学閥とは「同じ学校の出身者や同じ学派によって作られる派閥」のことを指します。大学教員をやっていく上で学閥は色々なところで出くわしますし、研究者になりたい人は、大学院選びの段階で学閥を意識しておかないと研究を進める上で思いもよらぬ壁にぶち当たる場合もあるかもしれません。 僕は大学院に進んでから研究者コミュニティにおける学閥の存在を知りました。大学院を考えている人、将来研究者になりたい人は知っておいて欲しいと知識として

          大学教員への道(その2):大学院選び

          修士論文のコツ:完璧を求めない

          今回は修士論文を書く上での心構えのお話。これから修士論文も佳境を迎える人も多くなってくるかと思いますので、少しでも心のゆとりを取り戻すのに役に立てれば。 卒論と修論の違い修士論文は、卒業論文と異なり「初めて学術的な作法に基づき論文を完成させる」経験になると思います。よく僕が指導教員から言われていたのは卒業論文は草野球、修士論文は社会人野球、博士論文はプロ野球という比喩です。草野球では野球としての基本的ルールはプロ野球と同じですが、時には、細かいルールは無視することもあります

          修士論文のコツ:完璧を求めない

          大学教員の職階:誰が偉いの?!

          最近、コロナ関係でさまざまな有識者がメディアに出てくるようになりました。教授、名誉教授、客員教授、講師...。この中で一番偉いのは??今回は大学教員の呼び名(職階)について解説してみたいと思います。 大学教員の基本的な職階について一般企業では社長、部長、課長・・・というように役職による序列があります。大学教員においても、このような職階があり「○○教授」「○○講師」というように職階を見ることでその人がどれくらい大学内で偉い人なのかを判断することができます。 大学では、基本的

          大学教員の職階:誰が偉いの?!

          大学教員のお仕事

          今回は大学教員の仕事についてのお話。 大学教員というと、皆さんどのような仕事をしていると思いますか?毎日研究室にこもって、バリバリ研究している…?なんだか暇そう…? そんなイメージを持つ人が多いでしょうか。今回は底辺大学教員のケースから大学教員の仕事内容についてレポートしてみたいと思います。 大学教員のお仕事①:授業等の教育活動まず、一つ目のお仕事は授業を中心とした教育活動です。僕の場合には週に4コマ程度(前期・後期合わせて8コマ程度)の授業が割り当てられていて、決められ

          大学教員のお仕事

          ことわざは真理に限りなく近い?

          今回は諺(ことわざ)のはなし。 何らかのことわざを皆さんは知っていますよね? 「サルも木から落ちる」「急がば回れ」「豚に真珠」・・・・。 僕は大学教員として研究をしています。研究とは「現象を理解すること」「真理を探究すること」「ものごとの本質を理解すること」だと思っています。例えば、そこに火が燃えているとしたら、化学では火が燃える理由や条件を研究する。心理学であれば人間の心の働きを、社会学であれば社会現象、人間の集団行動の原理を解き明かそうとするわけです。 といったよ

          ことわざは真理に限りなく近い?

          教養はみんなに必要なのか?

          こんにちは。底辺大学教員です。今回は教養のお話。 ※ちなみにこの記事で教養とは、「創造的活動を行うための知識や資質」とざっくりと定義しておきます。一般常識や基礎知識といった意味での教養とは区別しておきます。 さて、昨今の大学では”教養”とか”リベラルアーツ”が強調され、関連した科目も多く設置されるようになってきました。もちろん、ぼくの所属する大学も御多分にもれず、教養を身につけさせよ!ということで新たな科目の設置やグループワーク、ディスカッションといった授業スタイルの奨励

          教養はみんなに必要なのか?

          大学教員への道:研究室の選び方

          大学教員になるためには何をすればいいのでしょうか?今回は選択をする上でのポイントについて記事を書きたいと思います。 大学院に行って卒業すれば大学の先生になれる?! 「大学教員 なるには」と検索したところ、次のような検索結果が….。”大学教員になるには大学院に進学し、博士の学位を取得します”うーん。確かにそうなんだけど。間違ってはいないんだけど。これだけでは情報が少なすぎます。博士の学位をもっているからといって必ずポストが得られるとも限りません。もちろん学位をもっていることは

          大学教員への道:研究室の選び方

          ぼくの職場は底辺大学

          情報発信を通じて、教育や研究の現状を知ってもらえればと、noteを始めてみました!よろしくお願いします。 幸いにも大学での職を得て、忙しい日々を送っています。 研究者なので主に論文執筆を通じて情報発信に取り組んでいます。が、論文以外にも発信ができる媒体があれば…と思い、noteのアカウントを作ってみました。 僕がnoteにおける情報発信を通じて行いたいのは「研究者、大学教員になりたいと思っている人、大学院に進学したいと思っている人の役に立ちたい!」ということです。 自

          ぼくの職場は底辺大学