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サロンドパルファン 2019-2023

今年2024年の開催で12回目を迎えるサロンドパルファン。毎年香水好きな方が楽しみにしている香りの祭典なのだが、年々盛況らしい。会期は10月中旬だというのに、昨日8月28日からブランドラインナップが掲載され始めている。ブランドラインナップと、今後のスケジュールは以下のURLへ。
https://meeco.mistore.jp/contents/magazine/salondeparfum/index.html

今年の会期は10月17日から21日まで。エムアイカード会員向けには10月16日に特別招待の日が設けられているようだ。メンズ館会期は10月16日から29日までなので、少し長い期間開催される。

当方のサロンドパルファン参加は2019年の一度だけ。外出規制だったり忙しかったりで、その後の参加は見送り続けていた。

参加した2019年のサロンドパルファンの空気感とその時の感想を以下に記す。2020年以降は、調べて気になった香水がいくつかあり、せっかくなので一緒に振り返りたいと思う。



■2019年サロンドパルファン

画像元:深まる、高鳴る、香りの新世界。
持ち帰ったムエットたち(かわいい)

今でこそ盛大な催しとして開催されているけれど、2019年のサロパはどこかまだ「上品な文化祭(?)」的な感じがあったと思う。まだ見ぬたくさんの香水。そして香りを楽しむという、文化を知る場所。あからさまな「金儲けとしての香水」を今ほど感じない、あの感じが個人的には落ち着く。

はじめてのサロンドパルファンはとにかく楽しかった一方で、香りや香り自体の情報量が多くやや疲労感を感じた。
気になる香りはムエットにとってもらえたし、一挙に気になるメゾンを体験できる機会は、めったにないから貴重だった。
しかし情報量と香りが多かったので、会場入りしてわずか1時間程で、軽いパニックを起こすことになる笑。

サロパは1日でまわりきるよりも数日間でわけてまわるのがよさそう。鼻の疲労感をだいぶ軽減できると思う。
実際、それをしなかった自分の鼻は疲労困憊になり、終盤使い物にならなくなってしまった。1日会場をすみずみまで回って、特に印象に残った香りは以下の2つ。どちらも鼻がまだ生きていた時に体験した香りだ。


(1) アムール ド メルヴェイユーズ(ラデュレ)
※2024年現在廃盤品

1つめはアムール ド メルヴェイユーズ。今はなき、レ・メルヴェイユーズ ラデュレから発売されたばかりの香りだ。

画像元:30ml/6500円、50ml/10000円

トップ:レモン、ナツメグ、キャシー
ミドル:チュベローズ、ガーデニア、ジャスミンサンバック、オレンジフラワー
ラスト:ミルラ、オスマンサス、ベチバー

ムエットからの香りを試してみると、かなり爽やかなホワイトフラワーで好印象。ホワイトボトルの彫が綺麗・・・。箱も神々しいほど美しい・・・。ちょっと残念なのは手に取ったときのキャップ素材のチープ感・・・。これはこれで可愛いのかもしれないけど・・・笑。
会場ではラストノートまではとても確認できなかったが、これまでのチュベローズ香水と比べ、軽やかな香り立ちと心地よさが、完全に好みのど真ん中だった。


(2)アイアンウッド(アンティカファルマシスタ)
※2024年現在廃盤品

画像元:(左)ルーム&リネンスプレー(中央)デュフューザー(右)キャンドル

会場で手に取った時は発売されたばかりだった。ボタニカルアートからインスパイアされて誕生した作品で、ジェンダーレスでアーシーな香りが心地よかった。これは買わなきゃ、とルーム&リネンスプレーを購入。本当はここのグレープフルーツの香りを買いにきたというのに・・・。

香り自体のレビューはアンティカファルマシスタのページに譲る。
自分の場合、ルーム&リネンスプレーの方がデュフューザーよりも使い勝手が良くて好きだ。デュフューザーで香らせてしまうと、常に香りが漂うのであまり好みではない。
アイアンウッドも、もはや購入できない香りなので大切に使いたい。



■2020年サロンドパルファン

画像元:私を変える、香りとの出会い

この年からは全国でサロンドパルファンが開催されていた。都内では三越を含めた、3箇所(伊勢丹新宿、日本橋三越、銀座三越)での開催ということで、11月の都内は香水祭りであった。
公認サポーター(?)という制度ができたのもこの年だったようで、旧ツイッターでの情報をもとに限定品はあっという間に売り切れだったようだ。旧ツイッターで特に話題にあがっていたのはキリアンのエンジェルズシェア。ボトルの形状がバカラグラスのように美しく、香りはグルマンの香りだそうだ。個人的な情報収集の段階で気になっていた香水はゲランのイニシアル。

イニシアル オーデパルファン(ゲラン)

画像元:リボンとジュースの色に胸がときめく

2011年に発売された「シャリマー パルファン イニシアル」をパトリモアンヌコレクションとして復刻。香りのレビューはゲランのページに譲る。

改めて調べた今、はじめて知ったのだが、ゲランのイニシアルはこの年のサロパ限定だったようす。シャリマー パルファン イニシアルの香りが好きだったのだが、この、復刻して実質値上げ&限定商品化する手法は、いち消費者として是非覚えておきたいと思う。



■2021年サロンドパルファン

画像元:運命の香りに、いくつ出会うか。


サロパ開催前に注目だったのはゲラン限定品の「キャディーヌ」。

キャディーヌ 30mL 101,200円
まず、ビッグニュースとなるのは、ゲランの名香の一つ「キャディーヌ」が復刻発売されること。「キャディーヌ」は、3代目調香師ジャック・ゲランが1911年に創作した香りで、今回はアーカイブのレシピを忠実に再現しながらも、新しいフレグランスとして提案する。パウダリーとフローラル、レザーとバニラノートなど、相反する要素を対峙させることで、フェミニニティーの二面性を表現する。シリアルナンバー入り、なくなり次第終了のレアアイテムだ。

https://www.fashion-press.net/news/79515

サロパが開催されると、旧ツイッター上ではキャロンの投稿が多かったように思う。よく見かけた名前は「タバックエクスキ」。ボトルの形状かかわいいし、リニューアルされたキャロンに歓喜の声が相次いだ。

個人的に気になったのはバウムのオーデコロン。ウッドランド ウインズ、フォレスト エンブレイス、シンフォニー オブ ツリーの3種類が展開されていて、森林の香りということで大変興味が沸いた。

樹木が香る、身にまとう森林浴。心が整うオーデコロン。樹木由来の香りをモダンに調合。森林浴のように穏やかで清々しい香りをまとって、身も心も森へ。13,200円(税込)/ 60mL

https://www.baumjapan.com/baum/product/mind/eau-de-cologne.html

ウッドランド ウインズ WOODLAND WINDS
湖畔の林に吹く風のような、清々しい香り
心洗われるようなクリーンさと果樹の香り
その調和が、爽快感をもたらします。
トップ:ベルガモット、カモミール
ミドル:サイプレス、コリアンダー、ゼラニウム、ローズ
ベース:シダーウッド、ベチパー
WOODLAND WINDS:自然由来指数97.1%

https://www.baumjapan.com/baum/product/mind/eau-de-cologne.html

フォレスト エンブレイス FOREST EMBRACE
深い静寂の森で、瞑想する香り
樹木や植物のスモーキーで神秘的なハーモニー
深緑の中の安らぎ感をもたらします。
トップ:カルダモン、ライム
ミドル:イランイラン、ジャスミン、ローズ
ベース:シダーウッド、サンダルウッド、パチュリ
FOREST EMBRACE:自然由来指数97.1%

https://www.baumjapan.com/baum/product/mind/eau-de-cologne.html

シンフォニー オブ ツリー SYMPHONY OF TREES
高原の野花が咲き乱れる、天空の楽園の香り
樹木や花々の生命力あふれる甘い香気
ポジティブな気持ちをもたらします。
トップ:ゼラニウム、ローズマリー、ユーカリ
ミドル:ローズ、アイリス、バイオレット
ベース:シダーウッド、ガイアックウッド、パチュリ
SYMPHONY OF TREES:自然由来指数95.1%

https://www.baumjapan.com/baum/product/mind/eau-de-cologne.html

それぞれルームスプレーも用意されているようなので、是非一緒にチェックしたい。



■2022年サロンドパルファン

画像元:香りは、わたしに、刻まれる

サロパが開催される中、旧ツイッターでの投稿が目立ったのはブーティカヴィクトリアス。価格帯は5万円から。
値段が高いほど良いように注目され、投稿されるようになった様相を旧ツイッターを通して静観していた。香水情報において旧ツイッターがあまり価値を感じない媒体に感じたのもこの頃からだった記憶がある。
記憶が正しければこの年のサロパは歴代最大売上を誇った年だったはず。

自分がこの年、気になった香りは以下の香り。

(1)ペンハリガン レガシー オブ ペトラ オードパルファム 
生産数量限定品としてサロパ限定出品されたペンハリガンの香り。

画像元:100mL /34,430円

トップ:緑茶、フェンネル、ベルガモット
ミドル:ミルラ、リコリス、オリバナム、ローズマリー
ラスト:ベンゾイン、バニラ、ウッディノート

トレードルートコレクションのひとつとして2022年発売。どんな香りなんだろう。タッセルとかついてしまってるし、ボトルデザインからして夢がありすぎる。これが限定発売なんて、なんかずるい。
このほかにカイロ、現在ではアルウラという香りも未体験。これらの作品、全部まとめたトレードルートコレクションがミニボトルセットで発売されたら、たぶん、みんな、しあわせ。
ちなみに欧州では30mlボトルが販売されていたりする模様。



(2)バンフォード オードパルファム
バンフォードの哲学に強く惹かれるところがあるので、機会に恵まれたら香り自体も時間をみつけて体験してみたいと思っていたのに、今の今まですっかり忘れていた。
https://bamford.jp/pages/philosophy


■2023年サロンドパルファン

画像元:その先に待つのは、奥深い香りの世界
画像元:メンズ館ver.

この年も前年のブーティカヴィクトリアスの流れを継いで、高額商品が話題だった。ラールエラマティエールエクストレ、ゲランの新コレクションである。

画像元:50ml/85800円


ローズ、アイリス、ベルガモット、バニラ、ジャスミン、トンカビーンの6つの天然素材を讃え、その美しさを最大限に引き出す香り。全国販売に先駆け、サロンドパルファンにて先行販売。元々展開されていた人気コレクション、ラールエラマティエールの上位作品ということもあり、注目が集まったようだ。旧ツイッターでも、会期前からこちらの話題で溢れていた。

かさねづけも楽しめるコレクションということで、ん?何か聞き覚えがあるな・・・と思いつつボトルをみたら、アレ?形状もなんか・・・トムフォードの香水たちを思い出すような?絶対ちょっとは意識してるよね??

個人的にこの年に興味が沸いたのは、再上陸したクリードの、クリード インスピレーション セットのみ。


サロンドパルファン2024年へつづく・・・


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