詩まとめ
・気づかない水音・
水音がする
一つ二つ
だんだんと増えていく
おかしいな
ここには、水場はないはずなのに
どこから聞こえるのだろう
不思議に思った私は
探してみることにした
自分の周りを
ぐるぐる、ぐるぐると
そうして気づいたのだ
自分が
泣いていることに
・なくなる心・
あなたの心を私にください
そう言ったあなたは
今、私の目の前にいる
綺麗な花に囲まれ
安らかな顔をして
あなたにあげた私の心は
あなたと一緒に
いってしまう
心のない私は
これから、どうすればいいの
それに応えてくれる人は
もう、いない
・世界と涙・
嬉しさからの
暖かい涙
悲しみからの
冷たい涙
怒りからの
熱い涙
人との関わり
世界との関わりで
様々な涙が流れる
どうか世界を
暖かな涙で満たして
優しいあなたが
どうか…
・いつか見た夢・
あなたが笑っている
私の隣で
優しく
でも、分かっている
これは夢だと
本当のあなたは
今はいない
それでもいいの
たとえ夢だとしても
大切なこの人に会える
目が覚めると、泣いてしまうけれど
この一時の優しさに
甘えていたい
・優しい光・
光を見た
それは小さいもの
けれど確実にあるもの
優しく、暖かなそれは
消えることはない
集まり、大きくなり
人から人へ
受け渡されていく
笑顔とともに
心へ
・私の花・
笑顔を見せて
あなたに涙は似合わない
私の世界にある
ひとつの花
萎れたままでいるのは
悲しいから
どうか、お願い
また私に
暖かな、花を見せて
私があなたを守るから
私が笑顔を届けるから
いつまでも
笑顔で…
・想い、繋がる・
そんな顔をしないで
私もあなたとは離れたくない
でも、行かなくちゃいけない
遠く、遠くへ
いつまでも会えないわけじゃない
心は共に
あなたを想う
その繋がりがあれば
大丈夫
信じてくれ
私を
自分を
思いが、想いが
きっとまた
私たちを引き合わせる
・芽吹く・
冬の間募る思い
膨らむそれは
熱く、甘い
しかし
ときに苦しくなる
いつか
心に宿ったその蕾は
綺麗な花を咲かせるのだろうか
あなたへと贈る
愛の花を
・想い届け・
一陣の風が吹く
この想いも
風に乗って届くだろうか
今はいない、あなたのもとへと
側にいるときに伝えておけば良かった
後悔しても
もう…あなたはいない
一言でもいい
どうか届いて
「今まで、ありがとう」
・笑顔・
いつもの君
暖かな笑顔
私はその笑顔がなによりも好きだ
いつもと違う君
悲しい笑顔
そんな顔をしないでおくれ
私まで悲しくなってしまうから
だから
私の腕の中にその顔を隠そう
君の涙を
君の泣き声を
隠そう
悲しみをすべて
私の心に移したら
暖かな笑顔を
また私に見せておくれ