詩まとめ
・修羅へ・
夕暮れに佇み
俯き唇をかみしめる者一人
その手にはひと振りの刀
何故このような事になった
互いを高め合おうと修練に励んだ日々
その記憶が頭の中を駆け巡る
それぞれが違う道を歩んだとしても
志は変わらない
「大切な人を守りたい」
そう言ってお前は笑っていた
「久しぶりに会ったというのに、お前は物言わぬまま土の下か…。」
呟きに返す言葉はない
強く握り締めた手から血が滴る
友の無念を晴らすため
私は獣となろう
冷たく光る刃が月夜に煌めく
今宵一匹の悲しい修羅が生まれた
・移り変わっても・
朝と夜の境界線
優しく温かく包み込む朝か
静かに穏やかに寄り添う夜か
私はどちらなのだろう
あなたはどちらの私を望むのだろう
どちらだとしても
変わりはしない
朝でも夜でも
中心にある
この気持ちだけは
・熱を求めて・
冷たく冷えた気持ち
凍えそうな心は
ただ光を求める
暖かな光は厚い雲に隠れ
差し込むことはない
熱を求め伸ばされる手は
何も掴めないまま
空を掴む
胸に空いた穴を埋めてくれと
声に出さずに涙を流す
・壊れてしまう前に・
嘘にまみれた君
そのウソに気が付かないふりをしていた私
噛み合わない歯車は音を立て軋んでいく
私の心をすり減らしながら
いつまでもこのままではいられない
ひび割れたココロが砕けてしまう前に
キミというウソに飲み込まれる前に
自分の手で終わらせよう
この歪んだ関係を
・最後の嘘...・
君を嫌いになった
君の幸せを願い、そう告げた
背を向けたまま
どうしてと言う君の問には答えない
声を出したら気付かれてしまうから
涙を堪えているのを
君に吐く最後の最後の嘘にだけ
願いと悲しみと自分に対する悔しさを込めて
伝えていく
君の事を嫌いになったと
・涙と願い・
行かないでとすがる君
そんな君を抱きしめる
離れたくない
でも、行かなければならない
決まってしまったのだから
腕の中にあるこの温もりを守るため
私は行こう
優しく強く抱きしめた後
泣き腫らしたまぶたにキスをしよう
必ず帰ってくるという
願いを込めて
・想い振り切り・
泣いている君
ただ何も言わずに抱きしめる私
どうしてこうなってしまったのか
今となってはもう遅い
「これが最後で構わないから」
涙を拭い君に口づけをする
泣き声を背に歩き出す
胸の内で涙を流し
向かうべき場所へ
ひとり
・杯を傾け・
立ち上る湯気を透かし星を見る
熱い湯とは別の熱が喉元から降りてくる
火照る体と頭、蕩ける心
時折吹く風が心地良い
星と月の光に照らされ
静かに杯を傾け何を思うか
何も考えずに今はただこの時を楽しもう
空からの白い贈り物を杯に溶かして
・夜に包まれて・
肌寒い夜
あなたを待ち時間が過ぎていく
悴んだ手をさすり
一人佇む私
手は冷たくなってしまったけれど
私の心は暖かい
あなたはいつ来るのだろうか
その事ばかりが心を埋め尽くす
冷えた手は二人で温めよう
今日は暖かい夜に包まれる
・飲み干す夜・
初雪が舞い散る
夜闇に揺れる蝋燭の火
一人静寂の中
空を見上げれば真円の月
手に持つは杯
杯の中に散る雪は音もなく溶け込み
黄金の島を浮かび上がらせる
杯を傾け命を満たす
今宵全てを飲み干してしまおう
・言葉、心 つなぐもの・
言葉なんて些細なものだ
いくら重ねたとしても
そこに中身はあるのか
空洞の言葉は届かない
本当に大切なのは
相手を想う心
真に心を許し、傍にいてくれる人がいる
それだけでいい
その人を想い、想われ
互いを認め合う
それは簡単なようで難しいもの
心通わせ、想いを繋げ
・大切なモノ・
言葉でしか伝わらないもの…。
言葉以外で伝わるもの…。
両方を大切にしていきたい
どちらかが欠けてもいけない
言葉も言葉以外が伝えてくるモノも
それは大切な想いのカケラ
心から溢れ出た
あたたかな雫なのだから
・気がついた気持ち、動き出した心・
笑顔でのさよならの後気がついた
胸に湧き上がる、寂しさと切なさを
お前の笑顔が頭にちらつく
「お前…俺の心をどうするつもりだ?
鷲掴みにしやがって」
漏れ出た言葉
気がついたら走り出していた
体より先に心が動き出した
今はただ、お前を抱きしめたい
この気持ちのままに
・漏れ出た呟き(想いのカケラ)・
ふとした拍子に出た言葉
その小さな呟きをあなたは聞いてしまっただろうか
いつもはなかなか素直になれなくて
気恥ずかしくて言えない想いのカケラ達
でも、どうか伝わらないでいて欲しい
その時だけは耳を塞いでいて
伝える時は真っ直ぐに
自分の気持ちを渡したい
大切な想いだからこそ
自分の言葉で
あなたの心に届けたい
・心、線を引いて・
人は一人では生きていけない
関わりを持ち
関係を築き
その中で自分というものを形作る
だが
決して交わらない部分を誰しもが抱えている
心の線引き
ここから先は見せられない
誰も踏み込むことはない私だけの拠り所
皆が皆線を引き生きている
自分というものを見失わないために
・透明な星・
静かな夜
ただ一人星空を見上げる
満天の星の下あなたは何を想っているのだろう
笑顔で別れたその後に
心に空いた小さな空白
その切なさを埋めることは
一人では出来ないのだろう
声を聞き
触れあう
そうすることで埋まる穴
ぽっかりと空いたそこに
透明な流れ星が一つ落ちる
・出逢いの日・
声を聞いていた
話をしていた
そんなあなたと今日出会える
どんな人なのだろう
期待と不安が入り混じる
そんな想いは出逢えば消えてしまうのだろう
楽しみを胸にドアを開ける
初めまして、今日はよろしくお願いします。
そんな言葉から始まる
お疲れ様です。楽しかったです。
その言葉で終わる
繋がりの一日
・心奪いに・
今日だけは違う自分
顔を見せずに君に会いに行くよ
ランタンの明かりに照らされた街並み
淡い光の中に浮かび上がる君の姿は
とても綺麗だ
「Trick or Treat」
お菓子はいらない
君の心が欲しい
今夜君を奪いに行くよ
・大好きなあなたへ・
声を聞くと安心する
笑顔を見ると守りたくなる
大切なあなた
触れ合い抱きしめた腕の中のあなたは
何を想っているのだろう
伝えていく気持ちは届いているのか
私のこの想いは
あなたの心に届いていますか
あなたの事が大好きです
この大切な想いが