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特大餃子のその先に見えた、日常を支える見えない努力

昨日はクリスマスということで、我が家も外食に。

向かった先はスカイツリーのそばにある東京ソラマチに入っている『銀座天龍』。

昭和24年に銀座で創業した歴史あるお店。その支店のひとつで、名物は他店の2倍ほどもある特大サイズの餃子。ニラやにんにくを使わず、熱々のお肉が口の中でジュワッと溶けるような感覚が特徴なのです。

クリスマスの賑わいで混雑することは織り込み済み。それも含めて楽しもうと列に加わる。案の定、長蛇の列ができていて、席に着くには30分以上かかりそうだ。しかし、不思議と嫌な気持ちは湧かない。むしろ、この賑わいがクリスマスらしさを演出しているんですよね。

並びながら、「この場が成り立つのは、目の前で忙しく働く人たちのおかげだよな」とふと思います。料理を提供してくれる人がいるからこそ、ボクたちはこうして食事を楽しめる。

彼らには家族や大切な人と過ごす時間を犠牲にしている部分もあるでしょう。それでも、多くの人のために一生懸命に働いてくれている。その事実を思うと、深い感謝の念が湧いてくるのです。

待つ時間は、ただの空白ではありません。周囲を見渡しながら、こんな風に誰かの努力に支えられている日常の一瞬一瞬を思う時間。

そしてようやく、熱々の餃子が運ばれてきた。その姿を見た瞬間、ただの「美味しそう」という感覚を超えた感動が胸に広がります。目の前の皿には、さまざまな人の手が関わっている。そのことがこんなにもありがたく思えるんです。

箸で餃子をつまみ、醤油とお酢、ラー油を合わせたタレに浸す。一口噛んだ瞬間、肉汁があふれ出し、思わず「幸せだな」と口元がほころびます。

この餃子には、食材を届けてくれた人、その命を育んだ環境、そして丁寧に調理してくれた人々…多くの存在が結びついているんです。

自分がしたことといえば、列に並び、代金を支払っただけ。それだけで、このひと口に辿り着ける。それがどれほど贅沢なことか、改めて感じました。

食事を終え、店を出ると、ソラマチでは閉店後のスタッフたちがクリスマスの飾りを片付け、新年を迎える準備を進めていたんです。一瞬前まで輝いていたツリーが解体され、華やかなクリスマスムードが徐々に次の季節へと移り変わる。その変化を支える人々の姿に、またひとつ心が温かくなりました。

ボクたちの日常は、無数の見えない支えによって成り立っています。普段は気にも留めないその一つひとつに目を向けてみると、何気ない一日が感謝に満ちた特別なものに変わっていく。

そんなことをサンタクロースは教えてくれるために、こうした経験をプレゼントしてくれたんだと思います。

美味しい食事を家族と囲む時間。その背景にある、多くの人々の努力やつながりを思い出しながら味わうことができた、心に響くひとときになりました。


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