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マルジェラ×Supremeが!!

以前から噂のあったマルジェラとシュプリームのコラボですが先日ついにオフィシャルでアイテムの写真が公開されました。

このnoteでも何度か書いているんですが、僕はマルタン・マルジェラというデザイナーとブランドが大好きで、めちゃくちゃ大きな影響を受けています。彼とブランドに関する本なんかも20数年間集めたものを洋邦合わせたら30冊ぐらい持っていて今でも定期的に見返しながらエネルギーをもらっています。

でも僕が好きなのは本人がデザイナーを務めていた時代のもので今のメゾン・マルジェラにはほとんど興味がありませんが。

とは言いつつも今でも毎シーズンのコレクションをチェックしているブランドですし、なんだかんだ好きでい続けています。


そしてもう一方のシュプリーム。

シュプリームはスケートカルチャーをまったく通ってこなかった自分的にはそのクリエイションやマインドなどに影響を受けたりすることはないですが、デザインと世界観が好きで、これまた毎シーズン何かしら1〜2着は買っているブランドです。

個人的に強めの興味を持っているこの2つのブランドのコラボという事で最初に情報を知った時はびっくりしたし、どんなモノを作るんやろっていう強めの期待感を持っていました。

ただ、時間が経つにつれ、あまりにも世界の違うこの2つのブランドのコラボというものが共通する要素が何も無いし、作り手善がりの双方どちらのファンからも『??』って思われそうなアイテム、デザインになるんじゃ無いの・・・?って気がしてました。


しかし。


公開された展開アイテムの写真を見たらそんな心配は吹っ飛んでしまい、嬉しさ、感動、ワクワク感・・・と、とにかくポジティブな気持ちでいっぱいになりました。

僕はどちらのブランドも好きですし、それは実際にそうなんですがそれでも完全にマルジェラ側のファンなんでその目線で見ました。

そのアイテム達はどれも当時のマルジェラのアイテムの中でも特に印象に残っているアイテムのアプローチ方法を活かしてデザインされていて、まるでマルジェラ本人とのディスカッションが行われて作られたかのような仕上がり。

まったく世界の違う2つのブランドがここまで美しくてユニークなデザインを作り上げてくれた事にシンプルに感動しました。



という事で僕が特に感動したアイテム達を比較した画像を作ってみました。

マルジェラの解体、再構築の概念をシュプの代表的アイテムのアワードJKに流用


これはアーティザナルのムートンのパイロットキャップを繋ぎ合わせたコートを元にしています。シュプも毎シーズンファーコートを作っていましたし、どちらのファンも納得のアイテムだと思います。
マルジェラの方はネックレスですが、シュプの方は何なんでしょうか?それにしてもこのアイテムに目をつけたシュプのデザイナーは素晴らしいです。マルジェラのファンの人だったんじゃ無いでしょうか。
マルジェラが何シーズンか続けて出していたオフカラーのセットアップ。シーズンごとに黄色よりだったり赤よりだったりと微妙にオフの色が変わっていましたね。ただ、これの一番のポイントはボタンの色です。マルジェラは白の生地のアイテムのボタンにはこの鼈甲色のボタンをよく使っていました。
マルジェラのアイテムの中でも一番有名なんじゃ無いでしょうか。このペンキの手法をシュプのボックスロゴのジェットキャップで再現。この手法をキャップに採用したあたりにセンスを感じます。
これは双方似ていますね。マルジェラの方は古着のデニムですが、シュプの方はダブルニーのペインターパンツってところがらしくていい。
当時、あまりTシャツというアイテムを作っていなかったマルジェラの中でも継続的にモチーフを変えて発表されていたトロンプルイユのTシャツですが、この手法をボックスロゴのTシャツで採用したのは最高です。これは何にも知らずに『どこのコラボ商品でしょうか!?』って聞かれても分かると思います。
このファイヤープリントTシャツも当時話題になりました。マルジェラファンの僕としてはこれをベースアイテムとしてチョイスしてくれたのは嬉しいところです。


どうでしょうか?
マルジェラの方は20年ぐらい前の時代のものが多いので分からない人もいるかと思いますが、こうして比較して見てみると分かって頂けるんじゃ無いかと思います。

過去に数多くのブランドコラボをやってきたシュプリームですが、個人的には今回のマルジェラコラボの完成度は絶対的No1です。


中でも僕が一番感動したのはブランドネームです。

今のマルジェラはあのホワイトタグの4点止めをブランドのアイコン、キャラクターに据えていて、服はもちろん財布やバッグ、その他ありとあらゆるアイテムにそれをデザインしています。

これですね。

今回のコラボの情報を知った時、僕はこれを採用して糸色を赤とかにするんちゃうんかなーって思ってました。

でも選ばれたのは当時の6(シックス)のネームです。

個人的には6が大きくなる前の最初期のカレンダータグの方がツボでしたが、それでも激推ししてキャラクター化している4点止めネームでは無く、ちゃんと日常着ライン用のこのネームを採用したあたりにシュプ側のデザイナーのマルジェラというブランドに対しての理解とリスペクトを感じました。

というのも4点止めネームはウィメンズ用のもので、そのデザインの誕生にも逸話があったりして創設期〜初期のファンやマルジェラというデザイナー本人のファンからするとその意味を理解していたら今のようにキャラクター化するべきデザインでは無いし、メンズブランドであるシュプとのコラボで採用するべきでは無いというのは自然と考える事だと思います。


できれば実物を見たり着たりしたいところですが、即完売するでしょうから無理でしょう。(実はこの記事を書いている今日にマルジェラの方は来店予約受付があったんですが、全敗でした ww)


ちなみに写真を見た中で、僕が着たい、欲しいと思ったアイテムはペンキキャップとスケボーデッキです。

理由はキャップの方は、もし今回のコラボにマルジェラ本人が関わっていたら一番作りそうだと思うし、双方のアイデンティティが100%×100%で表現されているからです。

もう一つのスケボーデッキの方は単純にデザインがカッコいいからですねww


今はファッションだけで無く、様々な分野でブランドや会社、地域などを超えたコラボが盛んですが、ここ数年で見た内では一番のバランスと完成度のコラボだと思います。

まぁシュプリーム側のファンからはどう受け取られるかは分かりませんけど。どこかでシュプのファンに出会ったら是非、聞いてみたいですね。


それではまた!


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とある中年デザイナーの日記
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