試作と修正の繰り返し
ここ1か月ほど、ひたすら施策と修正を繰り返しています。
他のハンドクラフト作家さんもカテゴリーは違えど似たようなことをしているのではないかと思うのですが、レザークラフトに限った話をすると、自分がまだ未熟なのか、とにかく作品の構想と試作に時間がかかります。
おおまかな流れでいうと、本番用の作品を作る前に、以下のプロセスを踏んでいます。
デザイン案の構想
今取り組んでいるのはミニサイズのL字ファスナー財布。ミニサイズとは言えカード、お札、小銭の収納は確保できるようにしたい、片手でもカードが取り出せるようにしたい、などいろいろ考えて、デザイン案に落とし込みます。もちろん実際に制作できるかも考えるので、構想に時間がかかります。
型紙データづくり
イメージが頭の中で出来上がったら、それを型紙に起こすべく簡易的なCADソフトで製図をします。PC上で作りながらも、頭の中で制作時の工程を考えながら、厚さ調整のコメントを入れたり貼り位置をつけたりしています。
紙で試作
型紙データができたらそれを印刷して型紙を作成するのですが、自分の場合はまず紙で模型を作ってみて、設計に間違いがないか確認してみます。いきなり革で試作しても設計が間違っていたらもったいないですからね。
もし設計に間違いがあれば、もちろんまた製図のやり直し。
試作用の革で試作
設計に問題がなければ、いよいよ革や裏地用の生地を裁断して試作します。
大抵はこの段階で制作工程上の問題が見えてきます。「この順番でパーツを貼り合わせていくと縫えなくなる」とか、「あと1mm調整しないといけない」など、設計上ではなかなか見えにくい問題ですね。
ある程度考慮の上で設計しているつもりですが、それでも一発OKになることは稀なので本番用の材料はもったいなくて使えません。しかし一応革は使わないと厚さの影響によるミリ単位(場合によっては1mm以下)の調整箇所が確認できないので、キズありの革など商品には使えないもので試作しています。
試作ができたら使い勝手を確認。問題がなければよいのですが、酷いときにはデザインそのものを見直すこともあります。
本番用の革で試作
最終段階です。本番用の材料を使って制作をしますが、うまくいけばそのまま販売用になるので慎重に制作します。設計の確認は終わっているので、本番用の革の特性がマッチしているかの確認になります。あとは各パーツの色の組み合わせ確認ですね。革色にあわせたファスナーや裏地の生地などを選んで、見栄え上問題がないかの確認です。
これらの工程を全て終えて、やっと最終品の制作に取り掛かることができます。取り組み中のL字ファスナー財布は1か月以上かけてやっと最終試作までたどり着けました。この場で紹介できることを楽しみに、これから制作に取り掛かります!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?