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投資初心者にもわかりやすい「損出し」の解説

「損出し」とは?
年末に行う節税方法の一つで、含み損のある株を売却して損失を確定させ、支払済みの税金(譲渡益税や配当税)を取り戻す方法です。


損出しの対象者
次の条件に該当する人が対象です:

  1. 今年の確定利益(売却益や配当金)がプラスである

  2. 特定口座(源泉徴収あり)を利用している

  3. 含み損の銘柄を売却したい


具体例:損出しで税金が還付される仕組み

  • 今年の確定利益:50万円

  • 源泉徴収された税金:10万円(利益の約20%)

  • 含み損の株式:20万円

この株を年末までに売却(損切り)すると、確定利益は 50万円 - 20万円 = 30万円 に減少します。
税金は30万円の20%なので 6万円 に下がります。

すでに徴収されている10万円との差額 4万円 が還付されます。


損出しのメリット

  1. 支払った税金の還付を受けられる(この例では4万円が戻る)。

  2. 含み損の株を整理し、ポートフォリオをスリム化できる。

損出しのデメリット

  1. 長期保有で株主優待がグレードアップする銘柄には不向き。

  2. NISAやiDeCoなど免税口座の株式には適用できない。


損出しの手順

  1. 確定利益がプラスか確認
    利益がプラスでない場合、損出しは節税効果がありません。

  2. 損失確定のため損切り
    確定利益以下の含み損がある銘柄を売却します。

  3. 希望する場合のみ再購入(損出しクロス)
    売却した株をすぐに買い戻したい場合は、翌日以降に購入し直すことも可能です。


注意点

  1. 期限は年末の市場が閉まる2営業日前まで
    取引の締切を逃さないよう注意。

  2. 税還付の手続き

    • 特定口座:自動還付

    • 一般口座:翌年の確定申告が必要

  3. 複数口座の利用時
    複数の証券口座で取引がある場合、確定申告が必要です。

  4. NISAやiDeCoには適用不可
    これらの免税口座では損出しの節税効果はありません。


よくある質問

  • 損出しは違法ではないのですか?
    → 合法的な節税方法です。

  • 源泉徴収なしの特定口座でもメリットがありますか?
    → 一般口座や源泉徴収なしの特定口座の場合、確定申告で還付を受けられます。

  • 損出し後に買い戻さない選択は?
    → 問題ありません。再投資するかどうかは自由です。


まとめ
「損出し」は、税金を取り戻しつつ塩漬け株を整理する一石二鳥の節税対策です。この機会に自分のポートフォリオを見直し、必要に応じて行動しましょう!

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