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対人支援者のための新ツール:『MetaMentor CRM』が描く未来

メタメンターの代表をしてます、れおなと申します。
「コーチングをもっと身近に、もっとデジタルに、もっとサイエンスに」
するため日々精進しています。

さて、コーチやカウンセラーが対人支援にて活用できるウェルビーイング診断をリリースして5ヶ月弱が経ちました。ありがたいことにユーザー数も順調に増えていまして、コーチングやキャリアコンサルの法人契約の一環でご活用いただけたりしています。改めてご利用いただいている皆様ありがとうございます!!!


さて、今回は9月上旬にリリース予定の「MetaMentor CRM」をなぜリリースしようと思ったのかということやクライアント管理の重要性や市場性をお伝えしていきます。なお、サービス全体における「MetaMentor CRM」の位置付けとしては以下になります。

MetaMentor全体像

そうなんです。既にリリースしている「MetaMentor ウェルビーイング診断」はイチ機能でしかなかったんです!(なので、ウェルビーイング診断で既にアカウント登録されている方は特に登録不要で自動でアップデートされます)そして、今回リリースする「MetaMentor CRM」は今後リリースする将来機能すべての基盤となる機能になります🎉🎉

最初にどんな機能なのかをチラ見せします。詳細は今後数回に渡って機能の解説をしていきますのでお楽しみに😚

MetaMentor CRMの画面イメージ \ドンッ/

リリース時には多少変更あるかもしれませんので参考までに。

コーチングやカウンセリングのような対人支援サービスにおいて、ある程度型は決まっていても基本的には全て個別対応になりますよね。

なので、クライアントはどんな人で、いつどんなセッションをして、今までいくらもらっていて、何時間やっているのかをきちんと管理していく必要があると思っています。個人のコーチはもちろんですが、複数人でコーチングをしている人は尚更この辺りのクライアントとの関係性を高めることがコーチングの満足度向上、ひいてはリピートやリファラルにつながると感じています。

でも、現在それを管理するのはエクセルやワード、手書きのノート、Macのメモ帳、Google Docs、はたまた脳で管理しているというような人が多いのではないでしょうか?

MetaMentor CRMはこれらの業務を一元化・効率化させて、クライアントエンゲージメント(クライアントとの関係性)最大化を支援していきます!

上述したように機能詳細は今後複数回に渡ってnoteで共有していきますので、是非お楽しみください😊

リリースまでの2年間

今回のプロダクトの初期コンセプトに辿り着いたのは2022年7月頃だったのですが、当時は自分もコーチとして駆け出しの頃だったので右も左もわからずたくさんの先輩コーチにインタビューさせてもらいました。

そんな甲斐もあって早稲田ビジネススクールのネクスト・リーダー・プログラムで優秀賞をいただいたりしました。ただ、今まで日本に無いサービスだったので、構想は評価いただきつつも、具体的なプロダクトがないと先に進まないなという印象でした。

まずは、ペーパープロトを作って「これが出来たら買うよ」って言ってもらえるユーザーを見つけようとPMとデザイナーの人に手伝ってもらって一歩ずつプロジェクトを前進させていきました。

ペーパープロトを作る中でサービスの解像度は上がっていきましたし、綺麗なデザインにはなっていったんですが、なんかしっくりきませんでした。
今振り返って考えてみると、ターゲットでは無い人たちへの説明の蓋然性を上げるためにどんどんとよく分からないものになってしまっていたのだと思います。

そこから考えを改めて『もう周りは関係ない!コーチとして活動している自分が欲しいものを作る!』という感覚でものづくりを進めていくことにしました。こんな進め方に舵を切れたのも、自分がコーチとして一定の活動もして自信が付いてきたというのもあると思います。
もちろん、他のコーチに意見を聞いたりしていましたが、世の中に無いものを作っているので周りの意見に左右されすぎないように、とにかくリリースして、リリースしてから声を聞いていこうと思うようになりました。

その時に作ったワイヤーもどきはこんな感じでMiroを駆使して何を実現したいかを形にしていきました。

ダッシュボード画面

このワイヤーができた時が2023年の7月頃なのですが、当初とやりたいことは大きくズレていないのにここまで来るのに随分と時間がかかったように思います。さらにここからどのように作っていくか?ということをメンバー探し、そして集めたメンバーとの議論によって進めていきました。(この辺りはまたどこかでnoteにしていきます)

コーチングにおけるクライアント管理の重要性

まずは大前提として、上述したように「そもそも現在はクライアントを管理する仕組みがない」という状況です。

では、大手のコーチング会社やコーチのマッチングプラットフォーム会社はクライアントの管理はしていないのでしょうか?答えはもちろん管理しています。ただ、それは内製や既存のCRMツール(SalesforceやHubspot)をカスタマイズする体力(資本)があるからだと思っています。

でも、大半のコーチやコーチング提供会社は自前でそんな仕組みを用意することは困難です。
僕はここに業界の課題があると思っていて、大手以外でコーチングを提供する個人・組織がクライアント体験を上げていくクライアントファーストな関わり方をしていかないとコーチングが社会のインフラになっていけないと感じました。クライアントに向き合い、クライアントの変容に寄与しているコーチに光が当たっていく、そんな世の中にするには、まずはそれを実現する仕組みが必要だと思いました。

一方でユーザーインタビューの中では90%ぐらいの人たちは特に集客に苦労しており、ユーザーの声からプロダクトを作っていく場合だとそちらのアプローチになると思います。

ただ、今回のサービスではコーチの集客できないという課題を直接的には解決できません。(なので既に一定の集客ができているコーチが対象になると思っています。)

直接的には解決できないのですが、クライアントとの関係性を高めていくことができるコーチは自然と既存クライアントが新規クライアントを紹介してくれる状態になっているんです

ここでアメリカのコーチングファームのデータを共有します。(対象はエグゼクティブになります)
実に80%のクライアントが紹介によってコーチを見つけていると回答しています。一時的な売り逃げにならず、しっかりとクライアントと向き合ってクライアントの変容に寄与するコーチが、結果として稼げるコーチになるという証だなと思っています。

SHERPA COACHING「Exective Coaching servey 2020」

では、どうやってクライアントとの関係性を高めていくのか?
当たり前ですが一回一回のセッションを大事にすることです。
ただ、それだけではダメです。セッションとセッションの間に変容を促したり、セッション以外の部分でのコーチの活動も大事だと思っています。
例えば、セッション開始から何回受けていて、当初と今で何が変化しているのかを可視化したり、終了後にセッションメモで記録を残したり、コーチ自身の研鑽に向けたリフレクション等
です。今回の「MetaMentor CRM」ではこの辺りを意識してプロダクト設計しています。

市場はあるのか?

よく聞かれます。どれぐらいのユーザー数の利用を想定されていますか?
よく答えています。わかっていません。たぶんほとんどいないです。

嘘でも謙遜でもなく、正直、かなり市場は小さいと思っています。世の中の大半のコーチはクライアント管理には困っておらず、集客に困っているからです。集客が一定できるようになってきたコーチやカウンセラーが対象なので少ない市場がさらに小さくなるイメージです。

※もちろん想定ターゲットは既に集客できているコーチですが、無料で使える機能も多いので、コーチになりたてでもご利用いただくのは大歓迎です!むしろ初期から履歴を残していくことが自身のコーチングジャーニーの履歴を追っていく上ではとても大事かなと思いますので積極的にご利用ください!

心の声

話を戻しましょう。

僕がエイヤーで見積もった市場ですが、まず国際コーチング連盟の日本資格者数で1,200人ほど。資格は持っていない(ないしは失効した)けど、ICF関連のスクールを出たコーチですと言う数がその5倍ぐらいはいるのかなと。そうすると6,000人ぐらい。
さらに、名乗れば誰でもコーチと言えるので、そういう人たちも含めるとその5倍ぐらいで多く見積もって3万人ぐらいの市場かなと。
その中で集客にはあまり苦労せずに稼げているコーチはというと10%ほどでしょうか。そうなると対象ターゲットは3,000人ですね。

今回のビジネスモデルは基本は無料でご利用いただけますが一部機能のみ有料となります。金額は1,000円/月ほどを考えているので、3,000人全員が利用したとして300万円/月です。全員ですよ?利用率100%だとなのでそこから何%が利用するかというのを考えるとよくて半分、せいぜい20%とかじゃないかなと。そうすると60万円/月ぐらいにしかなりません。

では、この仕組みを作るのにいくらぐらいかかるのか?
イメージつかないかもしれませんが、CRM機能を作るのってめっちゃ大変でお金がかかります。今回は非常にセンシティブデータを扱うのでセキュリティ要件も高いので、開発費用は数千万ぐらいします。
仮に1500万円を60万円/月で回収すると25ヶ月ですね。2年以上。。。
なのでビジネスとしては全く成り立たないんです。だから日本には今までなかったんです(と思っています)。

でも、実は先ほどのICFの登録コーチの数が2万人いる(20倍)アメリカとかでは既に似たようなサービスがいくつもあるんです。
なので、日本でのコーチの数が20倍になるまで待っていればサービスとして成り立つと思うんです。では20倍になるのを待ってから作るか?というと、それも選択肢だと思いますが、世の中には仕組みができることで市場ができることもあると思っています。僕は仕組みを作ることで市場を作っていきたいと思って取り組んでいますし、今のままいくとコーチングが市場として成り立たなく(利用者から信用されない市場に)なってしまう危機感も抱いています。
集客に困っているコーチが取りうる選択肢として、今はマーケティングや売り方を学ぶことしかないのですが、本当にクライアントに向き合っているクライアントファーストな人が自然と集客できる世界を創っていきたいなと思っています。

なぜやるのか?

普通に考えたら割が合いません。
でも、最近見つかった素敵な言葉があります。「コーチングへの感謝」です。

僕はコーチングによって人生がとても豊かになりましたし、僕に関与する人たちも豊かになったと感じています。
そんなコーチングに感謝をしているし、貢献したいし、拡めたい。

拡める手段として、僕自身もコーチとして活動していますが、現時点は労働集約的なビジネスなので、自分一人が届けられる数には限界があります。
なので僕の想いをプロダクトにして自分だけでなくクライアントファーストに取り組んでいるコーチが活躍できる世の中にしていきたいとこのビジネスを始めました。

幸い、前職のおかげで一回チャレンジするぐらいの資金と経験(GMOグループの決済領域に長年身をおいていたので、センシティブデータを扱うIT領域というコーチング×ITに通じる文脈理解がある)がありましたので、コーチングへの感謝でフルベットしてみました。

まずはCRMという切り口ですが、今後はスケジュール調整、決済管理、AI活用などコーチがテクノロジーを活用することで、よりクライアントファーストなコーチングができるようになり、結果としてコーチング市場が拡がっていけば良いなと思っています。

前述のようにまだ儲かるニオイはしませんが、業界への価値貢献をしたいという一心で一石投じていきます。

ずっと慈善事業でやっていくのか?

いいえ!
と言うと今の無料のものが有料になるのか?とか思われるかもしれませんが、それはしないです。今後は適切なペースで事業成長をさせてトレンドが追いついてくるタイミングに向けて待っていようと思っています。

なぜなら、タイミングと質の問題はあるもののコーチングは間違いなく来る市場だと思っています。一例にはなりますが、以下のように経路依存性の観点から考えても従来のコーチングが不要だった環境からコーチングが必要な環境にパラダイムシフトが起き始めているからです。
(経路依存性とは何か一つだけが変わっても変化は起きないという性質。逆をいうと関与する因子が全て変化すると変わり始める。それは急激な外部環境の変化などによって生まれます)

筆者作成

ただ、来る市場は、今の延長線上のカタチをしているかAIを活用しているか、はたまたメタバースなのかというのは分かりませんがコーチをエンパワーメントする仕組みはいずれにしても必要ではないかなと思っています。

>MetaMentorのツールを使っていただける素敵な方へ
最初はバグだらけでなんじゃこりゃって思うかもしれません。ただ、サービスは常に改善をし続けていきますし、お声をプロダクトに反映していきたいと思っています。まだまだ小さいコーチング業界だと思いますが、一人一人の信頼を積み重ねることによって活性化していけたらと思いますのでご一緒にどうぞ宜しくお願いいたします。

プロダクトリリース時は私のSNSなどで共有しますので、僕のX @reonanをフォローいただけたら幸いです。

自分のこんなケースは活用できるか?ということもディスカッションしながらご案内できますのでご希望者は是非1on1(30分)をお申し込みください。特に売り込んだりはしないのでご安心ください。


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