ひそかに、心に残り続けた ゲームたち
note 初投稿です。
子供の頃からゲーム好きで、沢山の作品から感動をいただきました。
その中にはあまりメジャーではないタイトルもあり、もう10年以上も前の作品もいくつかあります。年月が経つにつれ、次第に忘れられやすくなってしまうのはいたしかたない事ですが、若い人にも知られる機会がないままでも惜しいかなと思った作品があります。
タイトルやパッケージからは想像がつかない、目からウロコのタイトルや、意外な人がてがけている作品もあるかもしれません。
人によっては「自分もやったけど、システム的にはつまらなかったよ」とまるで共感を得られない作品もあるかもしれませんが…。
私の中ではどれも大切な思い入れのある作品たちです。稚拙な文章ですが、紹介させてください。
DS「ゴーストトリック」
パッケージのイラストをみただけでは、とても感動してラストに号泣するような作品には思えないでしょう?
その意外性もあり、大変印象にのこった名作です。
ベストプライス版だとパッケージのシールの触れ込みもついていないので、余計に名作と気付かれにくいのですが、「逆転裁判」の監督・巧舟氏が手がけたカプコンの推理ゲームです。話の良さは折り紙付きです。
ミステリーとトリックの秀逸さに加え、心に残る話の良さは、逆転裁判以上に心に響いたストーリーでした。
ギミックを操作するシステムは独特で時に難しかったのですが、数々のトリックが判明した後、特に終盤からクライマックスにかけては、驚きと感動の連続でした。
犬猫好きはハンカチ2枚は用意してください。
2009年日本ゲーム大賞フューチャー部門受賞作。
SFC「ヘラクレスの栄光III ~神々の沈黙~」
「へラクレスの栄光」はデータイーストから発売されていたRPGのシリーズです。
スーパーファミコン全盛期ともなると、「感動したRPGは?」と聞かれたら一般的にも「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」というイメージがだんだん定着してきた時代でもありました。
そうした風潮の中、『エニックスとスクウェア以外のメーカーのRPG』でクリア後に感動して泣いた作品というのは、珍しかったように思います。
学生時代の小遣いでは買えるゲームにも限りもあった中で、自分が偶然巡り合えた思い出深い作品の1つがこの「へラクレスの栄光III」です。
今なおドラクエ3と肩を並べるくらい、自分の中では心に残っています。
ストーリーは良いのですが「面白いかどうか」といわれると、当時のRPGにありきたりなシステムは、とても単調に映るかもしれません。
しかしながら、それだけの理由で途中で飽きたり、手を付けないままでいては、少々もったいない物語かもしれません。
せっかくなので、ちょっとだけあらすじを紹介しましょう。
記憶をなくした主人公には、なぜか不死身の特徴があり、その出生の秘密を探る旅の途中で、自分と同じ不死の特徴をもつ仲間達に数奇な運命で巡り合います。
後に神様から世界で不死身の人間を何人作ったかの話をきかされた後から話が一転。「存在するはずのない」予想外の人物が登場するところから一気に謎が深まります。主人公の出生の謎が明らかになる最後まで目が離せなくなるのではないでしょうか。
つづきが気になる方は、ぜひゲームでお楽しみください。
神々の思惑と、罪、輪廻と親子の絆。
エンディングでは少し切なさもこみあげて、泣いてしまいました。
話は変わって、時は過ぎ・・・
PS2が発売された後のことですが、クリア後に前述した作品と同じような切ない感覚がこみ上げたとある大作RPGに出会いました。
「ファイナルファンタジーX」です。
この感覚は偶然なのだろうか?と妙に思い、後にネットで調べてみたところ、どちらも同じ野島一成さんがシナリオをてがけていた事に驚きました。
ずっと昔の学生の頃に感動を与えてくれた人が、RPGのシナリオを現役で書いていらっしゃったことも、その時は大変嬉しく思いました。
なお「ヘラクレスの栄光3」は他のヘラクレスシリーズのナンバリングと違い、唯一DS版でもリメイク版が出ていました。
それももう10年も前のことです。さすがにこの作品が知られる機会は、(レトロゲーム好きならともかくとして)広く一般的にはもうないのではないのではないかと、思っていたところでしたが・・・
今年(2020年)の10月29日に、G-MODE アーカイブスよりNintendoSwitchでリリースされていたことをこの記事を書いている最中に偶然知りました。
サブタイトルも元来の「神々の沈黙」でリリースされています。
この記事を書き始めた当初は、いまさらこんなタイトルを推すような人は自分以外にいるものなのか?とも少し自信がなかったのですが、とても嬉しく思います。この機会に、是非多くの方に知っていただけますように。
DS「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクルリング・オブ・フェイト」
子を持つ親の立場になってみると、より感動をうける作品もあります。
世代を超えた親子の絆ではドラクエ5も定番かもしれませんが、こちらも子を持つ親御さんの身なら、ハンカチ必須の泣けるストーリーです。
子供を産んだあと、粋な友人からのはからいでプレゼントとして頂き、遊ばせていただいたのですが、その理由にも納得がいきました。
優しくなれる作品です。谷岡久美さんの音楽も良かったです。
話が良かったので当時知りあいにお勧めしたかったのですが、その時とてもネックだったのが、タイトル名がものすごく長かったこと。(笑)
友人や知人と会話の席では、口頭で紹介しても、なかなかタイトルを覚えてもらいづらかったような記憶があります。他人に伝えるには、サブタイトルだけ覚えて伝えるのが一番わかりやすいかもしれませんね。
システム面では元祖ファイナルファンタジー・クロニクル(通称:FFCC)と比較してしまうと、好き嫌いも出てきてしまうと思いますが、個人的にはシングルプレイで遊んだのみでも、充分感動することはできました。
お話そのものは短めでしたので、人によっては物足りなさを感じる内容かもしれませんが、プレゼントとしていただいたタイミングや理由を含め、心に残っているのでしょうね。
人によってはそのようなきっかけで心に残るゲームというも、きっと多々あることでしょう。友人にゲームを贈るときは、私も粋な計らいをして心に残る作品をセレクトしてみようかな、と思ったきっかけの作品でもありました。
PS2「3年B組金八先生 伝説の教壇に立て! 完全版」
チュンソフトのノベル系ゲームというと、サスペンスがつきもののイメージがあるかもしれませんが、こちらは一転して、さわやかな青春もの。
3年B組の生徒たち1人1人の物語が、至極心に残った名作です。
キャラクターの絵は世界名作劇場やジブリのアニメーション映画「猫の恩返し」でもデザインをつとめた森川聡子さん。
一般のかたにも比較的馴染みやすい絵調と、複雑ではないシステムのため、普段ゲームをあまりしないかたにも、遊びやすい内容です。
主人公は、武田鉄矢さんが演ずる金八先生…ではありません!(笑)
金八先生が1年間入院することになり、代理で務めることになった先生があなた(主人公)という設定です。
ただ、金八先生はストーリーの中でたびたびアドバイザー的に登場したり、デモ画面で金八語録が観られます。絵も似ているので昔ながらの金八ファンにも楽しい演出でした。
さて、3年B組には実際の学校のクラス同様、いろんな個性の生徒達がいます。しかも思春期で、いろいろと微妙なお年頃。クラスの中での摩擦や衝突、学校に持ち込まれる家庭問題・社会問題や人間関係も、次から次へ諸問題が発生します。
ゲームの中の学校の先生という立場じゃなかったら、他人事で済ませたくなるような諸問題や、自分とはまるで性格があわないの子のケースもあるかもしれません。
しかし、このゲームでは立場上ということはもちろんなのですが、どんな問題児がいようとも、心を閉ざした子がいようとも、寄り添い、時に叱咤激励しつつも理解しようとする主人公の姿勢や人柄も表れています。
伊達に金八代行を務める教員ではなく、金八先生ならやることと思う、生徒たちへの歩み寄りを常に心がけていたように思います。
その過程で諸問題に至った背景や、不器用で伝えきれない生徒の悩みや気持ちなどに、次第に気付かせられるプロセスも経験していくと思います。
その生徒が抱える事情や背景を知るにつれて、最初は悪印象だった子でも、不思議と温かく見守りたくなり、卒業式の頃には生徒達全員の未来が明るくなるように願う気持ちが胸に沸き起こるのは、何故なのでしょう。
このゲームをやり終えると、いろんな個性や趣味の人達や、若い学生さんに対しても、おおらかな人間になれるかもしれません。
学生さんは逆に学校の先生の立場や苦労がわかるかもしれませんね。
もちろん、チュンソフト元来のサウンドノベルの持ち味ともいえるサスペンス要素もあるので、従来のゲームファンにもやりごたえのある作品です。
シリアスでサスペンス的な演出では、従来の得意分野が発揮されます。
教育現場や学歴社会、昨今の家庭事情や社会問題に(フィクションとはいえ)メスをいれるような従来の『金八らしさ』と愛称は抜群。
中にはいかにもゲームらしいぶっとんだ設定の話もがありましたが、そこはドラマでは表現できないゲームならではのエンタメ性も。
シリアスな展開のあと、コミカルに生徒や同僚達から笑顔をもらえる話のバランスも良かったです。
卒業式の頃には、生徒1人1人が名残惜しくなります。
「仰げば尊し」はついやり込んで、全員合唱を目指したくなりますね。
是非、卒業を控えた春に遊んでみてください。
#心に残ったゲーム
「贈る言葉」歌:上戸彩
3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!OPより
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