【指揮者メモ】美しい金星を見て
【美しい金星を見て】
今ニューヨークはずっと氷点下だけれど、そのおかげか、日没後の数時間に南西の低空にある金星がとても美しく輝いている。美しい星空よりも興奮と便利さを欲しがるこの街で、あれだけ明るく光るのは珍しい。晩ご飯を買いに行く途中、見とれて立ち止まってしまった。
金星は英語ではヴィーナスで、ローマ神話で美の神ウェヌス、ギリシャ神話のアプロディーテーから来ている。その夫はヴァルカン(ウルカヌス)で技術の神。🇬🇷神話のペーパイストスと同一神とされる。
金星ことヴィーナスは、火星こと戦争の神マース(マルス/🇬🇷アレース)と浮気したが、なんとヴァルカンの兄弟。その修羅場はよく画題にもオペラの主題にもなる。
19世紀、水星よりも内側に惑星があると信じられたことがあって「ヴァルカン」と名付けられたのは、もちろん金星の夫から。ちなみに神話では水星のマーキュリー(メルクリウス/🇬🇷ヘルメス)も金星に惚れていた。
ギリシャローマ神話はクラシック理解の基本でもあるので、おいおい講座でも取り上げたい。ベートーヴェンも「イーリアス」を愛読している。
指揮者メモ 伊藤玲阿奈・玲於奈・レオナ
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