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【指揮者メモ】ベートーヴェンのピアノソナタ第1番

【ベートーヴェンのピアノソナタ第1番】

個人レッスンで久しぶりにこの曲をみているけれど、なんとまあ改めて勉強すると最初からベートーヴェンらしさが爆発していることか!

そりゃハイドンやモーツァルト、CPEバッハの影響はあろうし、冒頭第一主題もマンハイムの“ロケット”を模倣しているにしても、きわめて論理的、ベートーヴェンスタイルの作曲法(主に動機操作)が貫かれている。第二主題も第一主題の変形だから、展開部で第二主題とその領域の素材が主に使われても、結果的に提示部全体の素材が使われている聴取感をもたらす(事実そうなのだが)。

再現部直前のRetransition(日本語の楽理用語なし)において、普通はドミナントペダルが行われるし、ベートーヴェンはしつこいくらいやる人だが、第1番ではそこでも意表を突いていて面白い。

三部作では短調は真ん中に来そうなものだが、第1番とした理由は分かる。彼の意思や勢いが感じられる。初期に個性がないというのは間違いで、もうすでに現れている。完全に定着したのは中期以降かもしれないが。

指揮者メモ 伊藤玲阿奈・玲於奈・レオナ

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伊藤レオナ(在NY指揮者)
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