レンタルビジネスのフルフィルメントサービス
レンタルビジネスにおけるフルフィルメントとは、注文したお客様への商品発送から返却までに必要な対応全般を指すことが多く、レンタルビジネスの立ち上げにおいて重要な検討事項です。
商品の保管・配送・返送のプロセスをしっかり回すことで、お客様が安心して利用できるサービスになる一方で、立ち上げや運用にコストがかかる部分でもあります。
本コラムでは、
新たにレンタル事業を始めたい
自社商品を気軽に試せる機会を作りたい
既存のレンタル事業やシステムを見直したい
とお考えのメーカー様・サプライヤー様を対象に、家電レンタルサービス「レンティオ」の物流オペレーションを行っている現役担当者がレンタルビジネスのフルフィルメントについて解説します。
レンタルビジネスのフルフィルメント
レンタル事業のフルフィルメント業務には多くのプロセスがあります。
商品の発送と管理
お客様の注文を確認して、必要な在庫を倉庫からピッキングします。輸送中の破損を防ぐために、慎重な梱包と適切な配送ダンボールサイズの選定が必要です。出荷の準備が整ったら配送業者と連携して商品を引渡し、お客様の元へお届けします。
返却受付と検品
お客様から返却された商品を受け取り、商品の外観や機能の検品を行います。部品の欠品や損傷の有無を確認する必要があります。
クリーニング・メンテナンス
商品の次の利用に備えて、動作チェックやメンテナンスを行います。消耗品の交換や内部の清掃など専門性が求められることがあります。
在庫管理
検品やメンテナンスが完了した在庫は貸出が可能な状態にあるとして情報を更新し、いつでもレンタルできるように準備します。
顧客サポート
商品がお客様の元に届いた後、初期トラブルについてのお問い合わせがあるかもしれません。サポートを通じて、お客様が安心して利用できるようにフォロー体制が必要です。
これらの業務は自社で行うことも可能ですが、その場合にはどのような懸念点が想定されるでしょうか?
自社で行う際の懸念点
オペレーションの負担
レンタル事業は出荷だけでは終わらないという特徴があります。返品受付や商品メンテナンスと、業務が多岐にわたります。
特にお試しを目的としたレンタルの場合、レンタル期間は数日間から2週間程度のプランのニーズが高く、商品を出荷してから返却されるまでのサイクルが短いため、迅速な出荷や返却・メンテナンス対応が求められます。
お客様は商品を利用する日に合わせてお届け日を指定するため、対応が遅れることで出荷が遅れ、お届けが間に合わない事態は回避しなくてはなりません。
また、商品によっては部品や消耗品の管理が多いものや、メンテナンス作業が複雑なものがあります。お客様から返却された商品は状態や使用状況が一律ではないため、自社でメンテナンス対応を行うにはオペレーションの負担が大きいことが懸念されます。
コスト負担、管理の増加
レンタル事業の立ち上げには、大きく分けて「初期投資コスト」「運営コスト」の2つのコスト負担が発生します。
初期投資コスト
倉庫や物流拠点の整備
レンタル商品の保管やメンテナンスに対応するため、専用の保管スペースや出荷・メンテナンス作業スペースを確保する必要があります。
検品・メンテナンス設備
商品ごとにメンテナンスに必要な検査機器や、清掃設備、消耗品の導入費用が発生します。中には、専用の検査ツールが必要なものや水回りの設備が必要な商品もあります。
運営コスト
人件費の増加
出荷作業に加え、返却処理やメンテナンス、顧客対応を行うスタッフが必要です。
物流費用の複雑化
出荷と返却の往復配送が発生するため、通常のEC運営よりも物流コストが2倍以上になることがあります。さらに、お客様がレンタル中の商品で故障が発生して代替品を発送する場合、お客様からの現品の返送だけでなく、代替品を送るための再配送費用も見込む必要があるでしょう。
消耗品の管理費用
商品ごとに必要な消耗品(例:バッテリー、ケーブル、フィルター)を常に在庫として確保し補充するための費用が発生します。また前述の通り、メンテナンスに必要な清掃道具などの消耗品もこちらに含まれます。
上記以外にも、お客様がレンタル中の商品が破損・紛失した場合、修理費用が発生したり、盗難対策などレンタル事業特有のコストリスクについて検討する必要があります。
在庫管理の複雑さ
レンタル事業は出荷だけではなく、返却受付とメンテナンスが必要です。様々な作業工程の中で在庫紛失を防ぐ正確な在庫管理がとても重要になります。
また良品・不良品など状態に応じた分類管理が必要になります。適切に管理がされていないと、良品の数を超えた注文を受け付けてしまう可能性もあります。
そのため在庫管理の方法について、商品毎に「数量管理」を行うか、製造番号やシリアルナンバーなどユニークコードを使用した「個品管理」を採用するかはとても重要になります。
顧客対応の負荷
レンタル事業では問い合わせ対応やトラブル対応が多岐にわたります。特にレンタル中の商品に関する問い合わせはレンタル事業特有の問い合わせの一つです。
商品の使い方など容易に応えられるものもあれば、故障をはじめとしたトラブルシューティング対応が必要になります。お客様からの問い合わせに応じて柔軟な対応が求められるため、顧客対応の負荷は大きくなります。
レンティオのフルフィルメントサービス
レンティオではレンタル事業を支援する総合的なフルフィルメントサービスを展開しています。
在庫管理・発送・返却サポート
レンタル商品の在庫管理から発送、返却受付からメンテナンスまでの一連の物流業務を代行しています。
在庫は「個品管理」を行っており、製造番号やシリアルナンバーごとに管理しています。
メンテナンス・クリーニング
返却された商品の検品、清掃、修理・メンテナンスを行い、次のお客様に向けて迅速に商品を提供できる状態に整えます。
データ消去や匂いの除去など商品ごとに異なるメンテナンスが必要ですが、それぞれに対応したノウハウを持っています。
顧客サポート対応
お客様からの問い合わせ対応、故障や破損時の返金・交換サポート、代替品の提供なども行います。物流とカスタマーサポートが同じ拠点で連携しながら対応している点は対応スピードの面でも強みです。
過去の事例から培った、不正注文や盗難防止のために与信審査もオペレーションに付随して実施しています。一般的な盗難率に比べかなり低い水準を維持できている点も強みとなります。
システム提供と運用支援
レンティオはシステム開発機能を自社で持ち、内製したシステムを元に事業運営をおこなっているため、オペレーティングシステムの改修のPDCAを高速で回すことができます。
商品や販売方法によって変わってくる業務要件に対しての対応力とスピード感も大きな強みです。
自社のレンタル事業立ち上げを考えている企業様向けに、レンタルECサイト構築プラットフォーム「Rentify(レンティファイ)」を提供しています。プラットフォームを利用することで、効率的にレンタルサイトを構築・運営することが可能です。
また自社オペレーションでのレンタル事業を検討中の事業者様向けに、レンタル物流管理システムを提供しています。
レンティオで展開しているこれらのサービスを活用することで、レンタル事業を自社で立ち上げる際の負担を大幅に軽減することが可能です。
概要を知りたい場合は、資料をダウンロードいただくかウェビナーのアーカイブ動画をご覧いただくことも可能です。
まとめ
レンタル事業のフルフィルメント業務は自社で対応することも可能ですが、検品、在庫管理、出荷、返却、メンテナンスに加え、顧客対応やトラブル処理など業務内容は多岐にわたり、効率よく運営するには相応のリソースとコストが必要です。
レンティオのフルフィルメントサービスならこれらの煩雑な業務をまるっとサポートすることができます。
レンタル事業にもう一歩が踏み出せないメーカー様・サプライヤー様は、是非一度お問い合わせください。
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