個人経営から会社経営にするための組織の作り方について
私は過去にコンサルタントとして、仕事柄いくつもの会社を見てきた。
そこで感じるのは、会社は社長の器以上には大きくならないと言うこと。
世間でもよく言われているように、年商10億円の壁があるように思う。
社長1人で頑張ればなんとかなる売上が10億円、
それ以上の売上を作ろうとするならば、人がいるのである。
つまり、組織を作らなければならないのである。
組織の作り方は、3つの規程、つまりルールを作ることから始まる。
1.組織規程
どういったフォーメーションでその事業を行っていくのかを決めるのである。ここで注意しなくてはいけないのは、既存の社員ありきで考えないことである。いなければ採用する、もしくは外注でお願いする。最近では、AIにもやってもらえる可能性もある。
上場企業では組織図を開示しているが、面白いのはイトーヨーカ堂の組織図は、お客様が一番上に位置している。ここに会社の姿勢が伺える。
2.職務権限規程
指示命令系統を決めて、その役職がどういった権限まで持つのかを決めるのである。中小企業の多くは、社長が「俺が就業規則だ!」と言っている会社も多いが、今の時代、そんなことをしていると足元を掬われる恐れもある。
部長がどこまで権限を持ち、課長が部下を管理して、係長がグループをまとめていくのだが、具体的にどの案件がどの職位までの権限が必要なのかを決めるのである。
3.職務分掌規程
この規程では、組織がどういった内容の業務を行うかが明記されている。
逆に、明記されていない業務は行えないのである。
例えば、経営企画室であれば、”予算の編成、立案、執行にあたっての一連の業務”ということが明記されるのである。
会社の組織にある部署、全部が何をやるべきかを明記するのである。
この3つの規程ができて、はじめて稟議書ができる。
今で言う、ワークフローになる。紙で稟議を回す時代から、デジタルで情報を共有する時代に明らかに変わっていくのである。
個人経営から会社経営にするためには、
細かなルールを決めないといけないのである。
それができなければ、何かあるたびに社長にお伺いを立てることになる。
だから、社長の器が大きくならないと会社は大きくならないのである。
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