52ヘルツのクジラたち 感想
読んだきっかけは「公務員、中田忍の悪徳」 の最終巻にこの作品が登場したからかな。モチーフとしている52ヘルツで鳴くクジラが実在するかはかなり怪しいと思うが、作品に一貫するテーマとして大変に分かりやすく良い概念だと思った。個人的な感想としては予想外なストーリーや緩急で読者を引き込む作品ではなく、登場人物の解像度の高さや舞台設定、背景などの土台がしっかりしているという誠実さで読ませる作品だと思った。主人公側の登場人物が善人すぎる所はあるが、置かれた状況を考えればそれもさもありなん