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帰りたい部屋
「『人生変わった〜』みたいな」
5人兄妹の末っ子。大世帯、そしてたくさんのモノに囲まれたにぎやかな家庭で育ったAさん。今年の夏に都内の1LDKマンションに引っ越し、初の(実質)一人暮らしを満喫している。ここは、現在仕事で石垣島に滞在中の彼と数ヶ月後の同棲のために2人で借りた部屋だ。モノは少なく、色のトーンも統一されていて落ち着いた雰囲気。「人生変わった〜」と笑いながら話してくれた、彼女の引っ越しと、新生活による心の変化について。
●2人で住むなら、1LDK
1LDKの部屋を探しました。2人で過ごすことを考えると、寝室とリビングが分かれているほうがいいなと思ったんです。片方がリビングで作業をしてるときに、もう片方は寝てる、みたいなことができるなって。あと、当時付き合ってまだ間もなかったけど、なんとなくお互いに1人の時間があったほうがいいような気がしたんです。
約13畳のリビングダイニングと約6畳の寝室からなる1LDK。外から聞こえる鳥のさえずりが気持ちいい。
この部屋は見てすぐ、「え、めちゃくちゃいい」って。東向きなんですけど、天気が良いと日が入ってなくても明るいし、ナチュラルな雰囲気もすごくよくて。近くのコンビニで申込書を印刷してもらって、この部屋で急いで書いて手続きしました(笑)。
部屋と家具はほぼ全て、Aさんが選んだという。「彼に『この部屋どう? この家具どう?』 って一応聞いてたんですけど、全部『いいよ、(Aの)好きなので』って言ってくれて。たまに帰ってくると、『おしゃれだね』って、遊びに来た人みたいなこと言ってます(笑)」(Aさん、以下同)
●とにかく落ち着く寝室が好き
部屋とメンタルは、やっぱり関係すると思うので、心から落ち着く場所にしたいです。実家はめっちゃモノがある家だったんですけど、そのせいなのかなるべく必要最低限でいきたくて。色も落ち着いたトーンでまとめて統一感を出しました。一番好きなのは寝室です。いつもは天井の電気をつけず、間接照明だけ。IKEAのテーブルランプ「グローンオー」は実家でも使っていたんですけど、すごいリラックスできるんですよ。
お気に入りの寝室。透け感あるカーテンはIKEAのブランケットと100均のクリップをうまく活用。「いいカーテンがなくて、ひとまず代用してたんですけど、光がちょうどいい感じに入ってくるのがよくて、そのまま使ってます。朝、明るいとスッキリ起きられるんです」
お風呂上がりはリビングより、寝室でゆっくりしていることが多いです。映画を観たり、ネットサーフィンしたり。最近、週2日リモートワークをしていて、リビングで仕事するんですけど、休憩時間に入ったらすぐ寝室で寝る。リビングでも寝れますけど、できたら寝室で寝たい。本当にリラックスできます。最近はプロジェクター買いたいなと思ってて。手に入れたらもう寝室から出てこないかもしれない(笑)。
カーテンレールにくるくると巻かれているのはケーブルライト。ほのかに照らす間接照明を組み合わせて、落ち着く空間を作りあげた。
●「心のリセット」を手に入れる
一番上の兄との差は12歳。甥っ子・姪っ子はなんともう9人目だそう。「もうすぐ二桁です(笑)」
ここに住み始めて、「帰ってきたい」と思うようになりました。実家には1人部屋がなく誰かしら家にいる環境だったので、1人になりたいときはトイレか洗面所にいたんです(笑)。今は1人でいることが多くなったので、本当に気を使わなくてよくて、かなり楽です。「人生変わった〜」 みたいな。
リビングにはルームディフューザー、お香、香木、リネンスプレー、ボディスプレー、サシェなど、香りものが所狭しと並ぶ。「匂いに敏感なんです。家に帰ってきて、いい匂いだと落ち着くので」
1人の時間ができて大きかったのは、リセットできることかな。たとえば仕事でいやなことや、しんどいことがあって帰宅したとき、実家だと誰かしらいるから、そこでまたちょっと嫌なことが起きたりしますよね。そうなると「はあ〜〜」って、結局寝るまでずっとイライラしてる、みたいなこともあって。1人だとそれがないじゃないですか。好きな映画見たり、好きなことして過ごせるから、リセットできる。なんでも自分のペースで過ごせるのがかなりストレスフリーですね。でもやっぱり、さみしさもあって、姉たちと毎日のようにテレビ電話してるんです(笑)
一言一言するっと素直で、どこか楽しそうなAさん。自分が選んだモノや行動によって、日々きちんと癒されること。そういう暮らしの根っこにあるよろこびをわけてもらったようなインタビューでした。