【開催終了】官民連携まちづくり塾@和歌山 (2018年度)
官民連携まちづくり塾@和歌山
私たちは2011年から全国の様々な都市・地域において、様々な方法論(※)を通じてリノベーションまちづくりを実践してきました。補助金に頼らずにパブリックマインドを持つ民間事業者を育てながら、民間主導の行政支援を基本とした官民連携の持続的なプロジェクトを次々に作り出すことで縮退するまちを変え、エリアの価値を向上させ、エリア再生が全国各地で着実に達成されているリノベーションまちづくり。取り組み始めた都市地域は現在、全国50都市以上にのぼります。
その中で特に、岩手県紫波町、埼玉県草加市、愛知県岡崎市、和歌山県和歌山市の4つの都市地域におけるリノベーションまちづくりは、自らの都市・地域経営課題や地域の実情に合わせて独自の進化を遂げ、それぞれが独自の事業モデルを確立させつつあります(ダイアグラム参照)。
今回各地で開催する「官民連携まちづくり塾」では、これら4つの先進地域のこれまでのアクションのプロセスに着目し、それぞれの先進都市・地域でエリア再生の取り組みがどのように始まり、どのようにエリアを選び、どのようなリノベーションまちづくりの手法をどういう手順で導入し、どのように庁内調整を行いどのような部署がどう関わり、どのように民間事業者を発掘し巻き込み、どのように官民連携は実現したのか。リノベーションまちづくりの先駆者によるレクチャーに加え、実践者である現地の行政職員や民間事業者のレクチャー、及び現地の実案件視察を通して、各地の独自の事業モデルの手法を紐解き、理解を深めて頂きます。
実績のある都市は、異なるやり方を組み合わせて、異なるプロセスを官民が協力してつくりあげていることが特徴としてあります。これらのプロセスを各地で参考にする上で、都市の規模は重要ではありません。
先進地における実践者の生の声とリアルな事例からそのプロセスを学び、自らのまちで実際に都市経営を改善したいと考える行政職員、ビジネスとして稼ぎながら都市地域再生を行い自らのまちを変えて行きたい民間事業者を対象に、参加者を募集します。
(※)
・リノベーションまちづくり構想づくり
・リノベーションスクールとリノベーションプロジェクト化
・トレジャーハンティングによるエリアイメージ作り
・公務員リノベーションスクールによる新しい行政職員の人材育成
・家守塾等による民間自立型まちづくり会社の育成(家守会社の育成や都市再生推進法人化)
・プロフェッショナルリノベーションスクール
・公民連携プロフェッショナルスクール、都市経営プロフェッショナルスクール(公民連携事業機構)
・リノベーションまちづくりサミット
など多数
【和歌山モデルのダイアグラム】
【和歌山の事業モデル概要】
2013年から始まった和歌山市でのリノベーションまちづくりは、空き店舗だらけで平日の昼間はほとんど人が歩いていなかった中心市街地のぶらくり丁商店街周辺で始まりました。
リノベーションスクールの連続開催をきっかけに民間プレイヤーによる5社の家守会社が設立され、17のリノベーションプロジェクトが実現し、今では和歌山市中心市街地には魅力的なコンテンツが点在し、若い人が集まるようになっています。リノベーションスクールの題材だった空き物件が、民間の投資によりこれだけ多数実案件化されエリアリノベーションが進んだのは、北九州小倉家守プロジェクトと、和歌山市だけです。
これらの民間不動産活用と事業化の目に見える成果の蓄積によって、リノベーションまちづくりは和歌山市の重点施策になりつつあります。
和歌山市のリノベーションまちづくりは当初、まちづくり局まちおこし部の事業として始まりました。事業を進める中で、民間不動産活用のための建築基準法上の用途変更確認申請手続きの運用に関する他部署との連携、リノベーションまちづくりを庁内の様々な部署の若手職員に普及するために毎回開催されるリノベーションスクールへの公務員の運営へのコミットや参加、地域の志のある複数の不動産オーナーの巻き込み、地域の若手プレイヤー達の巻き込みなど、スクール開催を重ねるたびに、そのコミュニティーを広く拡大する手法は特筆すべきものがあります。
そして3年目にリノベーションまちづくり構想の策定に着手し、「わかやまリノベーション推進指針」を策定することで民間のゲリラ的な複数のリノベーションプロジェクトの活動に政策的な方向付けを行い、民間プレイヤーのアクションを、公共政策の効果を最大化することにつなげることを目論んでいます。
また、この推進指針の策定に合わせて、和歌山市が進めていた他の政策(中心部の公共施設の再編・公共空間の利活用・中心部への教育機関の誘致・低未利用の公共施設のリノベーション)と結びつけて総合的な政策としてのリノベーションまちづくりの推進が行われ始めました。和歌山市では、リノベーションまちづくりが再開発と補完関係にあるという理解を、行政の各部署で共有しています。
そして現在、和歌山市は5社の家守会社を都市再生推進法人として認定し、公共空間や公共施設の活用を行いながら、官民連携による都市再生を推進していこうとしています。
さらに、まちおこし部から始まったリノベーションまちづくりは古い中心部の都市再生における公共空間や公共施設の再編といった公共投資を活かす手法と位置付けられ、都市建設局にリノベーション推進専門員という新たな役職が設置され、和歌山市の様々な施策とリノベーションまちづくりをつなぐための人員が配置されました。
和歌山市のまちなかでは、公共施設の再編、公共空間の利活用、公共施設のリノベーションなどのプロジェクトが行われようとしていますが、公共投資の質を高めてエリアの価値を向上させ、インパクトのある大きいリノベーションプロジェクトをいかに作れるかが鍵となっています。質の高い民間投資のさらに上を行くレベルの公共投資を行っていかなければ、エリアの価値を下げてしまう可能性があります。そのためにどのようなアプローチを取り、今後のプロセスを作って行くかが、次なる課題となっています。
和歌山市では、ぶらくり丁周辺のこれらの事例を実際に見て、これらのプロセスを担ってきた行政職員及び民間の家守会社のプレイヤーから実体験をもとに語るレクチャーを受講し、さらに和歌山市が抱えている課題に対するアプローチ手法とそのプロセスについて学んでいただきます。
スクールマスター
ユニットマスター
アドバイザー
アドバイザー
アドバイザー
アドバイザー
アドバイザー
アドバイザー
アドバイザー
ライブアクター
ライブアクター
ライブアクター
ライブアクター
講演会登壇
ライブアクター
ライブアクター
ライブアクター
ライブアクター
ライブアクター
開催概要
■期 間
2018年(平成30年)8月28日(火)~ 8月30日(木) 3日間
■会 場
フォルテワジマ イベント中ホール
■開催者
主催・企画・運営:株式会社リノベリング 協力:和歌山市
※なお、本事業は国土交通省「民間まちづくり活動促進事業」の一環として開催されます
■主な内容
リノベーションまちづくりの始まったきっかけからそのプロセスおよび事業モデルまで、現地キーマンとなった公務員
・民間プレイヤーからリアルな実情を織り交ぜたレクチャーを受け、意見交換を行いながら、自分のまちのリノベーションまちづくりの実践計画を完成させます。スクールから自分のまちに戻った際、ファーストアクションを起こすためのプログラム内容となっています。
・3日間のユニットワークにて、自分のまちの課題を整理しリノベーションまちづくりの実践計画を企画
・ライブアクト(レクチャー)の受講
・最終日にプレゼンテーションの実施
■事前課題図書(予定)
『リノベーションまちづくり 不動産事業でまちを再生する方法』清水義次著
『ほしい暮らしは自分でつくる ぼくらのリノベーションまちづくり』嶋田洋平著
■事前課題
詳細につきましては、選考に合格された方にご案内をさせていただきます。
課題締め切り:8月21日(火)予定
タイムテーブル
8月28日(火)
09:30~10:00 受付
10:00~10:30 開校式・ガイダンス
10:30~11:00 オリエンテーション
11:00~12:00 オープニングアクト
12:00~13:00 ライブアクト1
13:00〜16:30 対象案件見学・まち歩き
16:30~17:30 ライブアクト2
17:30〜18:30 ライブアクト3
19:00~20:30 講演会(大島芳彦)
20:30~22:00 懇親会
8月29日(水)
9:00~10:00 ライブアクト4
10:00~11:00 ライブアクト5
11:00~16:00 ユニットワーク・WS
16:00~17:00 ライブアクト6
17:00~17:15 リノベリングからのお知らせ
17:15~ ユニットワーク
8月30日(木)
9:00~13:00 ユニットワーク
14:00~16:00 プレゼンテーション
16:00~17:00 クロージングアクト
17:00~17:30 閉校式
18:00~20:00 懇親会
※タイムテーブルは予定であるため、変更する場合があります。あらかじめご了承願います。
受講申し込み
■募集人数
100名程度
・公務員:3人〜4人一組で参加のこと(地方自治体職員・都道府県職員・中央官庁職員等)
・民間プレイヤー:3人〜4人一組で参加のこと(家守会社・家守候補・都市再生推進法人候補等)
※主催者側で厳正な審査を行います。受講生の決定は、個別に電子メールでお知らせします。
※チーム内参加者全員のお申し込みが必要となります。(共通のチーム名をご記入ください)
■受講資格
・リノベーションまちづくりに興味があり、自らが実践者となって地域再生に取り組みたい人
・パソコン(ワード、エクセル、パワーポイント)の操作ができる人
・スクールの全日程に参加できる人
■申込期間
1次募集締め切り:7月13日(金) 2次募集締め切り:7月27日(金)3次募集締め切り:8月10日(金)
■参加費
無料
※現地までの交通費や宿泊費、当日の飲食費、懇親会の参加費等は受講生の負担となります。
■持ち物
モバイルPC(必須)、ポケットWi-Fi(必要な方のみ)、デジタルカメラ(スマートフォン、携帯電話のカメラでも可)、筆記用具等、ご持参ください。
■注意事項
・事前課題があります。課題については、受講決定後にお知らせします。
・受講決定後のキャンセルは、原則できません。
・やむを得ない事情により受講をとりやめる場合は、速やかに主催者までご連絡ください。