星星

この星に決めた!って選んだのは間違いじゃなかった。直感ではなくてちゃんと心で考えて選んだ。心を込めて、その時のぼくの全部をつぎ込んだ。今まで選んできた星の記憶を辿っても、これが一番、星だった。ひときわ明るいのにやさしいひかりを放っていたその星の前では、ぼくの影すらもひかりだった。ひかりが強くなればなるほど、遮りたくなるようなひかりではなかった。あなたにとって、ぼくはどんなひかりだろう。まぶしいなんて言ったら、ゆるさない。午前2時の自販機の前で見る星よりも明るいなんて言ったら、ゆるさない。希望のひかりなんかよりも純粋で透明なひかり。ぼくがあなたの影をつくりたかった。人々の希望の影をつくりたかった。大丈夫、あなたはちゃんとそこにいるよ。あなたが超新星になっても、ぼくはここにいるよ。

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