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キャピタルアロケーション ー どんな会社、どんな業種のオーナーなのか? #11

このマガジン は株価指数に連動するETFのポートフォリオを定点観測することで、その種のポートフォリオを保有することは、どんな会社、どんな業種の「オーナー」になることなのか、を眺めてみる試みです。

1. TOPIX

このETFのデータを基にして作成した表です。

黄色で塗った会社が30社のうち、1社あります。

実は、このデータは2019年5月末、2020年5月末、2021年5月末も持っています。黄色で塗った会社1社は、その3つの時点ではトップ30にいなかった会社です。その一方、2022年5月末含めて4つの時点全てでトップ30に入っていたのは23社です(前回は23社)。

前月末との比較では、トップ30の入れ替わりはゼロでした。

業種別はこちらのETFのデータから。

「機械」の順位がアップ


2. 日経株価指数

こちらで黄色に塗った1社もTOPIXと同様、2019年5月末、2020年5月末、2021年5月末にはトップ30に入っていなかった会社です。一方で、2022年5月末含めて、4つの時点でトップ30に居続けているのが30社のうち21社です(前回は21社)。

前月末との比較では1社、入れ替わっています。

業種別はこちらのETFのデータ からです。

「機械」「精密機器」の順位がアップ


3. Russell/NOMURA Small Cap Coreインデックス

2020年5月末、2021年5月末、2022年5月末と3つの時点でトップ30に入っているのは黄色で塗った2社のみです。TOPIX、日経225とは様子がまるで違います。

前月末との比較では7社が入れ替わっています。

業種別です。


4. JPX 日経中小型株指数

黄色で塗った7社が2020年5月末、2021年5月末、2022年5月末ともにトップ30入りしている会社です。前回は9社が3時点全てでトップ30に入っていました。

前月末との比較では6社が入れ替わっています。

業種別です。

5. S&P 500

黄色で塗った6社 は 2019年5月末、2020年5月末、2021年5月末ともにトップ30に入っていませんでした。2019年年5月末、2020年5月末、2021年5月末、2022年5月末の4時点ともにトップ30入りしているのは19社です(前回は18社)。

前月末との比較で入れ替わっているのは2社です。

業種別は こちらのETF で。

「金融」が順位アップ

6. MSCI ACWI Index

2020年5月末、2021年5月末にはトップ30に入っていなかったのが、黄色で塗った5社です。2020年5月末、2021年5月末、2022年5月末、この3時点全てでトップ30入りしているのは21社です(前回は20社)。

前月末から1社入れ替わっています。

業種別は 日本を除いたポートフォリオになっているこのETFからです。

「エネルギー」の順位がアップ

上位10社、上位20社、上位30社への集中度の推移

上のデータを作成した6つのETFについて、上位10社、上位20社、上位30社のウエイトがどうなっているのか、どんな風に変化してきたのか、を見たのが下表です。

上位10社

上位20社

上位30社

この上位投資先への集中度には特に関心を持っています。

こんな仮説を持っています。

パッシブ運用の割合が高まれば高まるほど、インデックスファンドの上位投資先への集中度が高まる。

パッシブ運用は通常、時価総額の大きな会社から順に「買収」していくことになると考えられます。ですから、パッシブ運用が相対的に増えると、時価総額の大きな会社への集中度が高まっていく。こう考えたのです。

上記の表を見る限り、上位の会社への集中度がじわじわと高まっているように感じられます。こうした状況をどう考えるのか、どう捉えるのか。
これこそが僕がこの定点観測で抱いている「問い」です。

じっくりと観察を続けていきたいと考えています。

次回をお楽しみに。

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