丹念に調べ上げてじっくりと選び抜かれた会社のオーナー、関係者になりたいから、アクティブファンドを選んでいます。
アクティブファンドに高いリターン。高いリターンっていうのは市場平均、株価指数以上の成績ってことなんでしょうね。
↑のウエルスアドバイザーさんの記事に対してShimoyamaさんのツイートです。
Shimoyamaさんのおっしゃる通りです。もしかしたら、この記事の筆者さんは絶対リターンという目線で書かれたのかもしれません。
ウエルスアドバイザーさんの記事で紹介されている「明治安田 セレクト日本株式ファンド(愛称:初くん)」。
↑のポッドキャストのテキスト版にある通り、今年の初めに「注目ファンド」として取り上げていました。
「国内株式型」で運用実績 10年超のファンドを定点観測し続けているのですが、このファンドは、2022年10月末基準で成績優秀としているトップ20(順位の付け方も説明しています) に入っていました。これが「注目ファンド」になった一つの理由です。なお、このファンドですが、以降(2023年3月末基準まで確認済)もトップ20をキープしています。
しかし、こうした成績優秀ファンドを事前に見つけることは不可能です。
成績優秀ファンドを、相対リターンであれ、絶対リターンであれ、事前に見つけることが不可能なわけですから、高いリターンを理由に、それを期待してアクティブファンドを選択するというのは得策ではありません。
そう考えている僕ですが、現在、毎月追加投資しているのはアクティブファンドのみです。2017年1月以降、1円もインデックスファンド、パッシブファンドには投資していません。それ以前に買い付けたものは依然保有していますが、時間をかけてアクティブファンドや個別の会社の株式にシフトしていこうと考えています。
なぜアクティブファンドを選んでいるのか。高いリターン、市場平均を上回るリターンを期待しているからではありません。
ちゃんと調査、分析を経て投資判断を為された会社で構成されたポートフォリオを保有したいから。
丹念に調べ上げてじっくりと選び抜かれた会社のオーナー、関係者になりたいから。
僕がアクティブファンドを選んでいる理由です。
株式投資とは、株式を発行している会社の事業に参加、参画すること。オーナー、関係者になることです。オーナー、関係者であるからこそリターンは得られるものです。
アクティブファンドを選ぶ上で最重要なのは結果ではなくプロセスになります。
投資先の選定、投資判断に当たって、どのように調査、分析をしているか。投資判断の基になった仮説はどんなものなのか、その検証はどうやって行われたのか、どんな事実、材料、発見、洞察が検証に寄与したのか。
こうしたプロセスが説明されているか、提供されているか。そして、それが積み重ねられているか、です。それを示す、伝えるメディアが「月次レポート」であり「運用報告書」。定期、不定期に開催されている報告会を設けている投資信託もあります。
これらの機会があることで、このチームは「ちゃんと会社を一つ一つ調べているな。投資実行後もしっかりとフォローしているな。」と感じられることで、その信頼が深くなっていきます。
ちゃんと調査、分析のうえで投資判断が為された会社が、順調に価値を創造、実現して業績を伸ばしていくか、それは分かりません。しかし、それが不調に終わったとしても丹念で誠実なプロセスを経たものだと分かればそれも納得できます。それらのプロセスが知見、経験として積み重なり、将来の投資機会に活かされる可能性が高いと考えています。
大きな価値を創造、実現する会社への投資機会を早期に見出し、その企業価値増大を投資のリターンに結実させる。そんな仮説を僕は持っています。
市場平均の比較、相対リターンはよく分かりません。が、信頼できる投資信託と長期でお付き合いすることで絶対リターンは得られる、そう考えています。
この仮説に基づくと、NVICさんのスタートガイドは非常に強く響くものがあります。
鎌倉投信さんの投資哲学もいいですよね。
コモンズ投信さんの投資先との「対話」も素晴らしいと思います。
マクロはミクロの集積である。スパークスさんの言葉には深く頷かされます。
エディンバラからの便り も大スキです。
アクティブファンドなんて、やめときなはれ
2020年11月につくった記事のタイトルです。
「リターン」からアクティブファンドを選ぶ。
これは避けるべきだと思います。
リターンから選ぶなら、アクティブファンドは、やめときなはれ。
ご参考になれば幸いです。
僕自身の仮説を基にしてアクティブファンドを日々眺めているマガジンです。
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