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キャピタルアロケーション ー どんな会社、どんな業種のオーナーなのか? #16
このマガジン は株価指数に連動するETFのポートフォリオを定点観測することで、その種のポートフォリオを保有することは、どんな会社、どんな業種の「オーナー」になることなのか、を眺めてみる試みです。
1. TOPIX
このETFのデータを基にして作成した表です。
![](https://assets.st-note.com/img/1668467335070-xNtFRapo1M.png)
実は、このデータは2019年10月末、2020年10月末、2021年10月末も持っています。2022年10月末のトップ30社の全てが、どこかのタイミングでトップ30に入っていたことがあります。2022年10月末含めて4つの時点全てでトップ30に入っていたのは22社です(前回も22社)。
前月末との比較では1社、入れ替わっています。
業種別はこちらのETFのデータから。
![](https://assets.st-note.com/img/1668467417149-HMhq0wjglU.png)
順位の変動ありません。
2. 日経株価指数
![](https://assets.st-note.com/img/1668467463978-UFE9QCPzq9.png)
黄色で塗ったのが1社あります。この1社は、2019年10月末、2020年10月末、2021年10月末、この3つのタイミングで一度もトップ30に入っていなかった会社です。一方で、2022年10月末含めて、4つの時点でトップ30に居続けているのが30社のうち25社です(前回は24社)。
前月末との比較では、トップ30のメンバーは1社入れ替わっています。
業種別はこちらのETFのデータ からです。
![](https://assets.st-note.com/img/1668467514515-BNQQLt2r4F.png)
情報・通信業、機械が順位を上げています。
3. Russell/NOMURA Small Cap Coreインデックス
![](https://assets.st-note.com/img/1668467553832-KkV5hJ4i0a.png)
2020年10月末、2021年10月末、2022年10月末と3つの時点全てでトップ30に入っているのはゼロです。TOPIX、日経225とは様子が随分と違います。
前月末との比較では4社が入れ替わっています。
業種別です。
![](https://assets.st-note.com/img/1668467605981-QTMMsb0wgt.png)
4. JPX 日経中小型株指数
![](https://assets.st-note.com/img/1668467622684-vGdNza8wU2.png)
黄色で塗った5社が2020年10月末、2021年10月末、2022年10月末ともにトップ30入りしている会社です。前回は7社が3時点全てでトップ30に入っていました。
前月末との比較では5社が入れ替わっています。
業種別です。
![](https://assets.st-note.com/img/1668467707265-6ZAeqD2jcC.png)
対象指数を構成する対象の入替が8月末にあったため7月と8月で大きく変化しています。
5. S&P 500
![](https://assets.st-note.com/img/1668467744019-6eToanYvT0.png)
黄色で塗った4社 は 2019年10月末、2020年10月末、2021年10月末の全ての時点でトップ30に入っていませんでした。2019年10月末、2020年10月末、2021年10月末、2022年9月末の4時点ともにトップ30入りしているのは16社です(前回は15社)。
前月末との比較で2社入れ替わっています。
業種別は こちらのETF で。
![](https://assets.st-note.com/img/1668467868639-BvCNPRyTmg.png)
金融、資本財・サービスが順位を上げています。
6. MSCI ACWI Index
![](https://assets.st-note.com/img/1668467920243-NLiqRsPO1R.png)
2020年10月末、2021年10月末の両方の時点でトップ30に入っていなかったのが、黄色で塗った8社です。2020年10月末、2021年10月末、2022年10月末、この3時点全てでトップ30入りしているのは19社です(前回は20社)。
前月末との比較では1社、入れ替わっています。
業種別は 日本を除いたポートフォリオになっているこのETFからです。
![](https://assets.st-note.com/img/1668468003364-xcB5PHgzst.png)
上位10社、上位20社、上位30社への集中度の推移
上のデータを作成した6つのETFについて、上位10社、上位20社、上位30社のウエイトがどうなっているのか、どんな風に変化してきたのか、を見たのが下表です。
上位10社
![](https://assets.st-note.com/img/1668468065411-zAFGNwKgVv.png)
上位20社
![](https://assets.st-note.com/img/1668468162410-ZlI4cpEnKX.png)
上位30社
![](https://assets.st-note.com/img/1668468222033-0qKcW995s3.png)
この上位投資先への集中度には特に関心を持っています。
こんな仮説を持っています。
パッシブ運用の割合が高まれば高まるほど、インデックスファンドの上位投資先への集中度が高まる。
パッシブ運用は通常、時価総額の大きな会社から順に「買収」していくことになると考えられます。ですから、パッシブ運用が相対的に増えると、時価総額の大きな会社への集中度が高まっていく。こう考えたのです。
上記の表を見る限り、上位の会社への集中度がじわじわと高まっているように感じられます。こうした状況をどう考えるのか、どう捉えるのか。
これこそが僕がこの定点観測で抱いている「問い」です。
じっくりと観察を続けていきたいと考えています。
次回をお楽しみに。