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スパークス・アセット・マネジメントの月次レポートを読んで #53(2024年9月末)
スパークス・アセット・マネジメントさんの運営するファンドの月次レポートを読んでみる定点観測です。
スパークス・ジャパン・オープン (愛称:キョウソウの架け橋)
2024年9月末基準の運用コメントでは、投資先の #東洋炭素 さんが詳しく紹介されています。
東洋炭素は1941年に創業した特殊黒鉛製品の世界的大手メーカーです。世界で初めて大型の等方性黒鉛製品の量産に成功し、ニッチな市場ではありますが世界トップレベルのシェアを維持しています。同社の主力製品は半導体ウエハー製造時の炉材として使用されています。一般的なシリコンウエハーだけでなく、SiC(シリコンカーバイド)ウエハーと呼ばれる高機能材料の製造にも必要不可欠な部材となっています。
ファンド紹介ページの運用コメントをぜひご覧ください。
東洋炭素さんのIRページです。
スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド (愛称:ライジング・サン)
2024年9月末基準の運用コメントでは、 #I-ne さんが紹介されています。
「BOTANIST」や「YOLU」などのヘアケア製品を筆頭に様々な美容関連製品等を企画・販売する新興ファブレス企業(工場を所有せずに製造業としての活動を行う企業)です。製品企画や販売の面でSNSやeコマース(電子商取引)を活用するデジタルマーケティングを強みとしており、新しいトレンドを取り入れた製品をいち早く投入し、小さく事業を始めて育てる手法に特徴があります。類似企業の業績は単一ブランドに依存する傾向がありますが、同社は複数ブランドがヒットしており、この点を当ファンドでは高く評価しています。
詳しくはファンド紹介ページの運用コメントをぜひご覧ください。
I-neさんのIRページです。
スパークス・企業価値創造日本株ファンド
2024年9月末のポートフォリオです。
![](https://assets.st-note.com/img/1730929437-PApKqiuUZmWBL3D0ysbMNXnl.png?width=1200)
1年前はこうでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1730929526-wxMZd8ta3qmbYL4N9vkHRCI2.png?width=1200)
三菱重工業さん、森永製菓さんは2つの時点で上位5社に含まれています。
2024年9月末の運用コメントで取り上げられたのは、こちらも東洋炭素さんでした。
スパークス・新・国際優良日本アジア株ファンド(愛称:日本アジア厳選投資)
2024年9月末の上位10社です。
![](https://assets.st-note.com/img/1730929790-xhZ1lqYFHrzIVjXsS0ROPCtB.png?width=1200)
前月末です。
![](https://assets.st-note.com/img/1730929862-cEjfrvtHNF1SJnlzWL7sOXqk.png?width=1200)
投資先は1社減の34社となっています。
上位10社は3社、入れ替わっています。
1年前の上位10社です。
![](https://assets.st-note.com/img/1730930027-uoS7LOEATt0pyUaJ9qiDIQs5.png?width=1200)
8社が入れ替わっていますね。
月次レポート、今回も非常に興味深い内容です。
台湾訪問、中国市場について - あらゆる手立てを尽くすなら、香港とハローキティ。
中国市場についてはTecentが取り上げられています。
Tencent Holdings社については、消費者心理が弱含んでいるものの、同社のファンダメンタルズが強固であることを踏まえ、組入比率を引き上げました。
2022年9月の月次報告書で同社について取り上げましたが、そこで論じた内容の妥当性は今も変わっていません。それどころか、同報告書で同社の業績が底を打つと述べて以来、
2022年9月の月次レポートはこちらです。
Tencent Holdings(中国/メディア・娯楽)は中国最大級のインターネット企業で、資本収益率の高いプラットフォームビジネ スを展開しています。例えば、同社の主力事業である広告とフィンテックは、基本的に中国のメッセージアプリであるWeChatという共 通のインフラ上で運営されています。もう一つの主要事業であるオンラインゲームはアセットライトなビジネスであり、主に知的財産から 価値が創出されるので、多額の資金を投じる必要がありません。事業の高収益性に加え、同社経営陣はMeituan社(中国)、 Sea社(シンガポール)、Universal Music Group社(米国)といった企業への投資を成功させ、⻑年にわたって資本配分能 力の高さを示してきました。
次回予告でこんなコメントです。
11月1日はハローキティの誕生日ですが、ハローキティは当ファンドの組入銘柄であるサンリオ(一般消費財・サービス流通・小売り)の主要キャラクターです。この少女(ハローキティは猫ではありません)の50歳の誕生日を祝って、来月は同社の最新情報をお伝えする予定です。
足元では株価が跳ね上がっています。どんな最新情報が読めるのか、楽しみですね。
この記事でご紹介したファンド、実は僕は1口も保有していません。保有していない投資家にも、中身のある内容の濃い月次レポートが読めるのは大変ありがたいと感じます。
レポート、コメントから「この会社を調べてみようかな」というアイデア、きっかけを得ることができます。こうした機会を提供してくれるファンドがもっとふえてほしいものです。
だから、心からこう思います。
スパークス・アセット・マネジメントの皆さん、ありがとうございます!
今回は以上です。最後までお読みくださってありがとうございました!
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