モーニングスターの「国際株式型」分類、運用歴10年以上のファンド (2022年2月末) #64
先日ご案内しましたが、定期購読マガジン「アクティブファンドを眺めてみた」を来月リニューアルします。
リニューアルの準備の一つとして、これまでブログで続けてきた定点観測のいくつかをnoteに引越することにしました。
その引越し第2弾がこの定点観測です。
第1弾はこちら。
「国内株式型」と同様、定点観測を続けてきた「国際株式型」もnoteにお引越しです。
モーニングスターさんのカテゴリーで「国際株式型」とされている、運用実績10年超のファンド。そのパフォーマンスのデータをこれまで5年以上、定点観測してきました。今回の引越で、そのデータの蓄積をさらに活かした振り返りはもちろん、新たな発見、出会いができたらいいな、と考えています。
モーニングスター「国際株式型」
運用実績 10年超のファンド
「国内株式型」と同様、下記のページから「国際株式型」の10年超のファンドを抽出します。
詳しくは こちら をご覧ください。
得られた結果です。
「国際株式型」で10年以上の運用実績あるファンドは370本です。
前回 から2増です。「国内株式型」は353本でした。
カテゴリーを「選択なし」にすると、実績10年超のファンドは1,735本でしたので約2割を「国際株式型」が占めています。
検索から得られたデータを並べ替えます。
表示項目を「リターン(長期)」に変えると、ファンドごとの1年、3年、5年、10年のリターンが表示されます。
毎月定点観測するうえで、リターン(長期)のデータをどう使うか考えてみました。
1年リターン、3年リターン、5年リターン、10年リターンそれぞれで順位を出す。毎月本数が変わるので、順位のパーセンタイルを出す。
1年リターン、3年リターン、5年リターン、10年リターンの順位パーセンタイルのAverageが低いファンドが「エライ」ということで順位をつけよう。
この方式で63回、5年以上続けてきました。
2022年2月末基準のトップ20
トップは、
でした。
トップ獲得は7ヶ月連続、12度目です。
北米の会社を投資対象にしているファンドのほか、MSCIコクサイに連動をめざすインデックスファンドが目立ちます。
運用実績 20年超のファンド
運用実績が20年を超える「国際株式型」ファンドは
61本。前回から増減ありません。
20年超のファンドの10年超全体での順位の上位10本です。
10年超のトップ20のうち、20年以上の運用実績あるファンドは3本でした。
グローバル株式型 に注目
複数の国、地域の会社を投資対象にしているのが「グローバル株式型」のカテゴリーです。このうち、投資対象に日本を含む、含まないの両方、為替ヘッジなしで抽出した結果がこちらです。
前回から1増です。
こちらは「国際株式型」全体での順位、その直近12ヶ月平均でランキングしています。
黄色で塗った12本のファンドが #アクティブファンド です。登場回数の列で赤く塗ったのは定点観測の対象になった回数がごく少ない、追い風参考記録的だと示しています。
8位のファンドは
10年経ったばかりのファンド、定点観測は2022年2月末が初めてです。
こういうファンドもありますので、登場回数 36回以上、つまり、定点観測の対象になって3年以上経っているファンドで上位20本を選んでみました。
左端は登場回数を限定しない場合の順位です。
「国内株式型」と「国際株式型」の10年超のファンド数の推移、実は大きく異なっています。
ご覧の通り、5年前と比べると「国際株式型」のファンドは倍以上になっているのに対して「国内株式型」はほぼ変わっていません。「国内株式型」はファンド期限を迎えたり繰り上げ償還が多い、ということを示しているデータと言えるかもしれません。こうした推移ですので、トップ20への入りやすさを考えると「国際株式型」は5年前に比べると狭き門になったことがわかります。
グローバル株式型について登場回数を36回以上とすることは、それなりに意義あるハードルのように感じています。
おまけ
過去に眺めてみたことのあるアクティブファンド他で直近12ヶ月平均順位の推移をグラフにしてみました。
なかなか興味深い結果ですね。
次回をお楽しみに
次回から「有料パート」で、定点観測の結果から気づいたこと、発見したことを書いてみる予定です。お楽しみに。
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