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スパークス『厳選投資』ウオッチ #73 (2021年6月末)
『厳選投資』を毎月買付けています。
『厳選投資』は、スパークス・新・国際優良日本株ファンド
の愛称です。
毎月、定点観測を続けています。今回が73回目です。
まず、ファンドの純資産総額・受益権総口数です。
純資産総額・受益権総口数
『厳選投資』は2008年3月に設定されていますが、あまり昔を振り返っても仕方ないので、起点を2014年6月とします。
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6月は4月末比で9億口以上増加、ファンドへの資金純流入となりました。これでファンドへの5ヶ月連続で受益権総口数が前月末比増加となりました。
上の表の通り、数ヶ月(大きな)増加が続いた後に、数ヶ月連続で減少、ファンドからの資金純流出ということが何度も見られますので、今後の推移は非常に気になるところです。
ポートフォリオ、上位5社の顔ぶれ
月次レポートです。
2021年6月末のポートフォリオの概要です。
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2021年5月末です。
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投資先は1社減の17社です。保有株式が全売却となった投資先が少なくとも1社あったようですね。
上位5社では、キーエンスに代わって日立製作所が登場しました。上位5業種のメンバーでは、機械に代わって精密機器が登場しました。
株式組み入れ比率は5月末比から0.8ポイント増、98.8%となっています。
月次レポートのトピック
今月のトピックが3つ掲載されています。
《当ファンドが今年恩恵を受けなかった株価上昇の機会》
《当ファンド主要保有銘柄のこれまでの業績成長について》
《当ファンドの最近の売買動向》
《当ファンドが今年恩恵を受けなかった株価上昇の機会》
今年前半に株価上昇が目立った銘柄の例として、銀行株と半導体関連株が挙げられます。残念ながら、これらの企業は当ファンドのポートフォリオでは投資を行っておりません。しかし、これには理由があります。
日本の銀行を投資先としてどう評価するか、についてコメントされています。僕の考えに非常に近いものでした。詳しくはレポートをご覧ください。
半導体関連の会社への投資についての考え方、こちらも納得できるスタンスでした。さらに資本財の会社についてもコメントされています。
《当ファンド主要保有銘柄のこれまでの業績成長について》
特筆すべきは、当ファンドの主要保有銘柄は、2008 年の世界金融危機前のピーク業績と比べて利益を2~3倍に増やしており、成熟産業に属している日本の代表的な大型企業と比較して高い利益成長率となっています。
価格、株価、市場の評価。それらではなく、会社が価値をつくり出せるか、その価値を持続的につくり出し続けることができるか、それこそが大事なことだと僕も考えています。
《当ファンドの最近の売買動向》
過去 12 か月で当ファンドはいくつか銘柄への新規投資を実行しています。
どちらの銘柄も、今後のマンスリーレポートで改めてご紹介する予定です。
今後のレポートでの投資先の紹介がとても楽しみです! 投資先の会社を”銘柄”と呼んでいるのは残念ですけれど、、、
パフォーマンス(ローリングリターン/5年・10年)
パフォーマンスです。
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5年間保有のデータ期間数は100。うちマイナス発生はゼロです。
最大値 30.0%(年率):2012年5月末〜2017年5月末、
最小値 6.1%(年率):2015年3月末〜2020年3月末、
100個の期間の中央値 17.9%(年率)となっています。5年保有していたら、半分くらいの確率で投資額が約2.28倍になるような感じです。
10年リターンの推移です。
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こちらはデータ期間数が40と、まだ少ないのですが、ご覧の通り、最小値が2010年3月末〜2020年3月末の12.6%(年率)です。最小値のケースでも10年保有していたら投資額の2.2倍以上になっていたことになります。中央値は16.1%(年率)、4.43倍です。
1年リターンの直近60ヶ月平均を追いかけてみます。2016年6月から2021年6月の60ヶ月の平均は14.0%となっています。
国内株式の代表的な株価指数に連動するETFと比べてみるとこんな感じです。
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つみたてシミュレーション
続いて、つみたてシミュレーション です。
ファンドの設定以来、毎月末に10,000円ずつコツコツ買い付け続けたら2021年6月末にどうなっているか、その行動を開始した月によってどのように違いが出るかを試算したものです。このシミュレーションの起点は2008年3月末とします。
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