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「5つの"P"」はアクティブファンド以外でも機能するフレームワークと思えました
「5つの"P"」というフレームワークがあります。
People, Philosophy, Process, Portfolio, Performance が5つの”P"です。アクティブファンドを評価、検討する際にこの要素を確認しましょう、というものです。
この5つの”P"って、アクティブファンド選び以外にも使えるんじゃないか、というのが今日のお話です。
昨日、朝 #こたつラジオ を聞いていました。
— みずのけいすけ|goodbuff inc. (@mikkemac) March 1, 2023
ゲストはライフコーチのかなおさん。
コーチのサービスには興味があるけど、実際どうなんだろう?ってところでなかなか一歩踏み出せない人も多いのでは、的な雰囲気もあって。たとえば、こんなツイート。
コーチングに対して好奇心と興味と疑惑とモヤモヤとワクワクな感情を持つ人間ですww
— verde (@verde88988252) March 1, 2023
年取ってるけどコーチングって大丈夫なんでしょうか?やりにくいとかないですか?
コーチの人ってみんなお若いので私たち世代に手こずったりすることないですか?
値付け問題はめちゃくちゃ分かります!
で、思ったわけです。アクティブファンドと似ているんじゃないか、って。
コーチは、壁打ちしながら伴走してくれる人。アクティブファンドやそのマネジャーも伴走してくれる人。波長が合う人、ファンドである方が嬉しいし、その関係は長く続く。
そうすると、アクティブファンド選びに使うフレームワーク 5つの”P”って応用可能だと感じたわけです。
People : Personalでもいいかもしれません。要はプロフィール。好きなモノ、コト。出身地や経歴。
Philosophy: どんな基準を持っているのか。「やらないこと」
Process : どんな過程でサービスを提供するか、コーチするか
Portfolio : クライアントはどんな人なのか、どんなコーチをしているのか
コーチの人たちに、こういう情報があれば検討し易くなるのかな、と考えました。
お気づきだと思いますが、5つ目の”P"、Performanceは敢えて外しました。アクティブファンドの場合でもPerformanceはねえ、ちょっと要注意なのです。15年、20年の実績あるファンドであればPerformanceも一つの要素になり得るのですが、ほんの数年しか実績が無いファンドでは他の4つの”P"ほどには重要では無い、と僕は感じています。
5つ目の”P"。Performance ではなくて、
Performance に代わる5つ目の”P"。こたつラジオにその答えがありました。リスナーさんのツイートからです。
コーチングに限らず、値付けの難しさめちゃわかります…!他のサービスを借りるのは発見だな〜〜!
— もへ🦕 (@moe_wakusei) March 1, 2023
値付けは、値付けする人のお金に対する価値観が表れていると素敵だなぁという話。面白いなぁ。いろんな人の値付けの話聞きたい〜👂
— しかない(本名) (@hshikanai_) March 1, 2023
コーチングを受けた後の出費のことまで想像していっぱい考えてくださったうえでのその値段設定だと思ったら、もうそれだけでかなおさんのお人柄といいますか素敵さが伝わってきて感動しております!
— ミーミー (@mi_gogo77) March 1, 2023
「値付け」つまり Pricing です。
Philosophyの要素もあるかもしれないですけれど。
アクティブファンドで、このPricingについて考え方をしっかりと具体的に説明されているケースの一例です。鎌倉投信さんは明瞭に説明されています。
信託報酬が年 1.10%(税抜 1%)である「結い 2101」は、年 10%程度の価格変動リスク をお客様に許容いただく中で、長期的な観点での期待収益率は、投資先企業の業績の伸 びに照らして信託報酬控除前で年 5%(信託報酬控除後で年 4%)を目標としています。 つまり、「結い 2101」の運用・管理に関わる信託報酬は、運用戦略上の期待収益率に 対して 20%、お客様への収益配分は 80%となります。
NVICさんはnoteに記事があります。
既存ファンドの信託報酬等についても、適宜その適正性につき、当社の「事業継続性」と「お客さまのコスト低減」とのバランスを図りながら検討を行い、不断の経営努力によりその低減に努めます。
しかし、実際にはPricing についての上記のような説明、なぜその値付けなのかの説明は実は非常に少ないと感じます。Pricing について語られることは、報酬の内容を分かり易く説明します、というところに重心が置かれていて、なぜその価格なのか、という部分は曖昧なものがほとんどのように感じられます。
当社は、プロとして最高の知識や経験をもとにお客様に最良の結果を出すことを目指し適切な運用報酬を頂きます。その報酬の妥当性等については外部専門家が過半数を占める「フィデューシャリーデューティー委員会」(以下「FD委員会」)に共有し適宜意見をとります。
スパークスは、お客様にご資金を託していただくに足りる、納得いただける報酬水準を設定します。
スパークスは、お客様に、報酬や手数料等費用控除後のネットベースでの長期的に良質で高いリターンを提供することを目指しています。その中でお客様にご負担いただく報酬や手数料について、わかりやすく開示してまいります。
(顧客本位の業務運営に関する原則 原則4)
ちょっと脱線してしまいました、ごめんなさい。
ただ、パーソナルコーチという意味ではFPさんなんかも該当すると思います。
伴走するのがサービスの本質である場合、そのサービスの提供者が5つの”P" を示してくれていると比較、検討し易くなる。そう思いました。