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キャピタルアロケーション ー どんな会社、どんな業種のオーナーなのか? #17
このマガジン は株価指数に連動するETFのポートフォリオを定点観測することで、その種のポートフォリオを保有することは、どんな会社、どんな業種の「オーナー」になることなのか、を眺めてみる試みです。
1. TOPIX
このETFのデータを基にして作成した表です。
![](https://assets.st-note.com/img/1670967734028-aJH4nsbBvh.png)
実は、このデータは2019年11月末、2020年11月末、2021年11月末も持っています。2022年11月末のトップ30社のうち、黄色で塗った1社が今回だけトップ30に入りました。それ以外の29社はどこかのタイミングでトップ30入りしていました。2022年11月末含めて4つの時点全てでトップ30に入っていたのは23社です(前回は22社)。
前月末との比較では入れ替わりありません。
業種別はこちらのETFのデータから。
![](https://assets.st-note.com/img/1670967886782-VluzKIoiWZ.png)
10月末から卸売業が順位を上げました。
2. 日経株価指数
![](https://assets.st-note.com/img/1670967963843-SQAEkK67Fk.png)
黄色で塗ったのが1社あります。この1社は、2019年11月末、2020年11月末、2021年11月末、この3つのタイミングで一度もトップ30に入っていなかった会社です。一方で、2022年11月末含めて、4つの時点でトップ30に居続けているのが30社のうち25社です(前回も25社)。
前月末との比較では、トップ30のメンバーは1社入れ替わっています。
業種別はこちらのETFのデータ からです。
![](https://assets.st-note.com/img/1670968030943-an4MxrdVn7.png)
小売業、食料品が順位を上げています。
3. Russell/NOMURA Small Cap Coreインデックス
![](https://assets.st-note.com/img/1670968065468-FMmi4X3wOj.png)
2020年11月末、2021年11月末、2022年11月末と3つの時点全てでトップ30に入っているのは黄色で塗った1社。
前月末との比較では21社が入れ替わっています。
上記の年次入替で大幅に変わったものと見られます。
業種別です。
![](https://assets.st-note.com/img/1670968287307-G2pHGu4dXG.png)
こちらも大きく変化しましたね。
4. JPX 日経中小型株指数
![](https://assets.st-note.com/img/1670968338947-OoKDawTRMk.png)
黄色で塗った11社が2020年11月末、2021年11月末、2022年11月末ともにトップ30入りしている会社です。前回は5社が3時点全てでトップ30に入っていました。
前月末との比較では3社が入れ替わっています。
業種別です。
![](https://assets.st-note.com/img/1670968411329-WYFL6aGoJI.png)
10月末と比べると順位に変動ありません。
5. S&P 500
![](https://assets.st-note.com/img/1670968464775-Fqt0jfFCZP.png)
黄色で塗った2社 は 2019年11月末、2020年11月末、2021年11月末の全ての時点でトップ30に入っていませんでした。2019年11月末、2020年11月末、2021年11月末、2022年11月末の4時点ともにトップ30入りしているのは16社です(前回は16社)。
前月末との比較で2社入れ替わっています。
業種別は こちらのETF で。
![](https://assets.st-note.com/img/1670968532800-4OECft9xvo.png)
10月末から順位に変動ありません。
6. MSCI ACWI Index
![](https://assets.st-note.com/img/1670968576090-e5eBpA5K2S.png)
2020年11月末、2021年11月末の両方の時点でトップ30に入っていなかったのが、黄色で塗った8社です。2020年11月末、2021年11月末、2022年11月末、この3時点全てでトップ30入りしているのは19社です(前回は19社)。
前月末との比較では1社、入れ替わっています。
業種別は 日本を除いたポートフォリオになっているこのETFからです。
![](https://assets.st-note.com/img/1670968635458-zTUozISsJZ.png)
上位10社、上位20社、上位30社への集中度の推移
上のデータを作成した6つのETFについて、上位10社、上位20社、上位30社のウエイトがどうなっているのか、どんな風に変化してきたのか、を見たのが下表です。
上位10社
![](https://assets.st-note.com/img/1670968658592-53HnSiHhJT.png)
上位20社
![](https://assets.st-note.com/img/1670968673195-gVZWFNsUY8.png)
上位30社
![](https://assets.st-note.com/img/1670968698972-bLsHFQkGld.png)
この上位投資先への集中度には特に関心を持っています。
こんな仮説を持っています。
パッシブ運用の割合が高まれば高まるほど、インデックスファンドの上位投資先への集中度が高まる。
パッシブ運用は通常、時価総額の大きな会社から順に「買収」していくことになると考えられます。ですから、パッシブ運用が相対的に増えると、時価総額の大きな会社への集中度が高まっていく。こう考えたのです。
上記の表を見る限り、上位の会社への集中度がじわじわと高まっているように感じられます。こうした状況をどう考えるのか、どう捉えるのか。
これこそが僕がこの定点観測で抱いている「問い」です。
じっくりと観察を続けていきたいと考えています。
次回をお楽しみに。