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キャピタルアロケーション ー どんな会社、どんな業種のオーナーなのか? #22 と 投信概況 第166回
このマガジン は株価指数に連動するETFのポートフォリオを定点観測することで、その種のポートフォリオを保有することは、どんな会社、どんな業種の「オーナー」になることなのか、を眺めてみる試みです。
投資信託協会 の月次発表資料からざっくり数字を拾う「投信概況」もこちらに書いています。
投信概況のバックナンバーです。
1. TOPIX
このETFのデータを基にして作成した表です。
![](https://assets.st-note.com/img/1684545128246-ztu93vjLTN.png)
実は、このデータは2020年4月末、2021年4月末、2022年4月末も持っています。2023年4月末のトップ30社全てが過去の3時点で1度はトップ30に入ったことがあります。2023年4月末含めて4つの時点全てでトップ30に入っていたのは25社です(前回は25社)。
前月末との比較では1社入れ替わりがありました。
業種別はこちらのETFのデータから。
![](https://assets.st-note.com/img/1684545317499-SC6XOgKs5X.png)
前月末との比較では、卸売業と化学で順位が入れ替わりました。1年前との比較では、この他に機械とサービス業の入れ替わりがありました。
2. 日経株価指数
![](https://assets.st-note.com/img/1684545747494-mHDfYZFVFn.png)
2020年4月末、2021年4月末、2022年4月末、3つの時点で一度もトップ30入りが無かったのが黄色で塗った 本田技研工業さん、HOYA さんです。2023年4月末含めて、4つの時点でトップ30に居続けているのが30社のうち24社です(前回は23社)。
前月末との比較では、トップ30のメンバーは1社入れ替わっています。
業種別はこちらのETFのデータ からです。
![](https://assets.st-note.com/img/1684545799047-WXFhmso16c.png)
前月末との比較では、医薬品と化学、サービス業と輸送用機器の順位が入れ替わりました。1年前との比較では、小売業と情報・通信業、医薬品と化学、サービス業と機械、輸送用機器との順位が入れ替わりました。
3. Russell/NOMURA Small Cap Coreインデックス
このETFは3月に上場廃止になりました。
https://nextfunds.jp/data/2023/td_230310a.pdf
4. JPX 日経中小型株指数
![](https://assets.st-note.com/img/1684545918258-dEbcBIKKGW.png)
黄色で塗った9社が2021年4月末、2022年4月末、2023年4月末ともにトップ30入りしている会社です。前回も9社が3時点全てでトップ30に入っていました。
前月末との比較では3社が入れ替わっています。
業種別です。
![](https://assets.st-note.com/img/1684545947928-JRHXuB1BLJ.png)
1年前と比べると、トップがサービス業に。小売業がウエイトを上げる一方、建設業が減っています。
5. S&P 500
![](https://assets.st-note.com/img/1684546031216-NqdfbqsU5H.png)
黄色で塗った1社 は 2020年4月末、2021年4月末、2022年4月末の全ての時点で一度もトップ30に入っていなかった会社です。2020年4月末、2021年4月末、2022年4月末、2023年4月末の4時点ともにトップ30入りしているのは18社です(前回は19社)。
前月末との比較では1社、入れ替わりました。
業種別は こちらのETF で。
![](https://assets.st-note.com/img/1684546075325-xJXLwRmwWk.png)
1年前と見比べると、順位の異動ありますね。金融が一般消費財・サービスと入れ替わり、資本財・サービスと電気通信サービスが入れ替わっています。公益、素材と不動産も入れ替わっています。
6. MSCI ACWI Index
![](https://assets.st-note.com/img/1684546144918-UTmzk1KvA8.png)
2021年4月末、2022年4月末の両方の時点でトップ30に入っていなかったのが、黄色で塗った4社です。2021年4月末、2022年4月末、2023年4月末、この3時点全てでトップ30入りしているのは21社です(前回は21社)。
前月末との比較では入れ替わりはありません。
業種別は 日本を除いたポートフォリオになっているこのETFからです。
![](https://assets.st-note.com/img/1684546218356-x1M6n4TnGf.png)
1年前と見比べると、生活必需品とコミュニケーション・サービス、エネルギーと素材で順位が入れ替わっています。
7. NASDAQ 100
![](https://assets.st-note.com/img/1684546250931-rUwJSsksqx.png)
黄色で塗った3社は2022年4月末はトップ30に入っていませんでした。
業種別はこちらのETFからです。
![](https://assets.st-note.com/img/1684546292763-uASX6Nx0O0.png)
金融が登場しました。
上位10社、上位20社、上位30社への集中度の推移
上のデータを作成した6つのETFについて、上位10社、上位20社、上位30社のウエイトがどうなっているのか、どんな風に変化してきたのか、を見たのが下表です。
上位10社
![](https://assets.st-note.com/img/1684546332673-WovN9rk0vB.png)
上位20社
![](https://assets.st-note.com/img/1684546353507-iCt0JKzCmM.png)
上位30社
![](https://assets.st-note.com/img/1684546377217-tNWg8DQk6q.png)
この上位投資先への集中度には特に関心を持っています。
こんな仮説を持っています。
パッシブ運用の割合が高まれば高まるほど、インデックスファンドの上位投資先への集中度が高まる。
パッシブ運用は通常、時価総額の大きな会社から順に「買収」していくことになると考えられます。ですから、パッシブ運用が相対的に増えると、時価総額の大きな会社への集中度が高まっていく。こう考えたのです。
上表を見る限り、一部の株価指数で上位の会社への集中度がじわじわと高まっているように感じられます。こうした状況をどう考えるのか、どう捉えるのか。これこそが僕がこの定点観測で抱いている「問い」です。
じっくりと観察を続けていきたいと考えています。
投信概況 2023年4月末
noteに引っ越して4回目です。
データはこちらからです。
![](https://assets.st-note.com/img/1684546470941-QvAL9ASaLZ.png?width=1200)
株式投信の残高が150兆円超え。3ヶ月連続です。
注目すべきは解約額が設定額を上回ったことですね。
個人的に注目の投信会社です。
![](https://assets.st-note.com/img/1684546521761-zbuPQueIQf.png?width=1200)
次回をお楽しみに。