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キャピタルアロケーション ー どんな会社、どんな業種のオーナーなのか? #14

このマガジン は株価指数に連動するETFのポートフォリオを定点観測することで、その種のポートフォリオを保有することは、どんな会社、どんな業種の「オーナー」になることなのか、を眺めてみる試みです。

1. TOPIX

このETFのデータを基にして作成した表です。

実は、このデータは2019年8月末、2020年8月末、2021年8月末も持っています。2022年8月末のトップ30社の全てが、どこかのタイミングでトップ30に入っていたことがあります。その一方、2022年8月末含めて4つの時点全てでトップ30に入っていたのは22社です(前回は21社)。

前月末との比較では、トップ30のメンバーに異動はありません。

業種別はこちらのETFのデータから。


2. 日経株価指数

黄色で塗ったのが2社あります。この2社は、2019年8月末、2020年8月末、2021年8月末、この3つのタイミングで一度もトップ30に入っていなかった会社です。一方で、2022年8月末含めて、4つの時点でトップ30に居続けているのが30社のうち20社です(前回は21社)。

前月末との比較では、トップ30のメンバーに異動はありません。

業種別はこちらのETFのデータ からです。


3. Russell/NOMURA Small Cap Coreインデックス

2020年8月末、2021年8月末、2022年8月末と3つの時点全てでトップ30に入っているのはゼロです。TOPIX、日経225とは様子がまるで違います。

前月末との比較では3社が入れ替わっています。

業種別です。

4. JPX 日経中小型株指数

黄色で塗った9社が2020年8月末、2021年8月末、2022年8月末ともにトップ30入りしている会社です。前回は10社が3時点全てでトップ30に入っていました。

前月末との比較では7社が入れ替わっています。

業種別です。

前月末との比較だと結構な変動が起きています。
その理由がこの株価指数の構成対象の変更と考えられます。

今回の定期入替では、JPX 日経インデックス 400 は 36 銘柄を追加、34 銘柄を除外し、JPX 日経中小 型株指数は 48 銘柄を追加、45 銘柄を除外します

https://www.jpx.co.jp/news/6030/nlsgeu000006e4sr-att/data_j.pdf

入替日は8月31日でした。

こんなデータもありました。

https://www.jpx.co.jp/news/6030/nlsgeu000006e4sr-att/data2_j.pdf

5. S&P 500

黄色で塗った5社 は 2019年8月末、2020年8月末、2021年8月末の全ての時点でトップ30に入っていませんでした。2019年8月末、2020年8月末、2021年8月末、2022年8月末の4時点ともにトップ30入りしているのは17社です(前回は18社)。

前月末との比較で1社入れ替わっています。

業種別は こちらのETF で。

6. MSCI ACWI Index

2020年8月末、2021年8月末の両方の時点でトップ30に入っていなかったのが、黄色で塗った7社です。2020年8月末、2021年8月末、2022年8月末、この3時点全てでトップ30入りしているのは20社です(前回は21社)。

前月末から1社入れ替わっています。

業種別は 日本を除いたポートフォリオになっているこのETFからです。


上位10社、上位20社、上位30社への集中度の推移

上のデータを作成した6つのETFについて、上位10社、上位20社、上位30社のウエイトがどうなっているのか、どんな風に変化してきたのか、を見たのが下表です。

上位10社

上位20社

上位30社

この上位投資先への集中度には特に関心を持っています。

こんな仮説を持っています。

パッシブ運用の割合が高まれば高まるほど、インデックスファンドの上位投資先への集中度が高まる。

パッシブ運用は通常、時価総額の大きな会社から順に「買収」していくことになると考えられます。ですから、パッシブ運用が相対的に増えると、時価総額の大きな会社への集中度が高まっていく。こう考えたのです。

上記の表を見る限り、上位の会社への集中度がじわじわと高まっているように感じられます。こうした状況をどう考えるのか、どう捉えるのか。
これこそが僕がこの定点観測で抱いている「問い」です。

じっくりと観察を続けていきたいと考えています。

次回をお楽しみに。

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renny | 投資家
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