ウォルター・スコット優良成長企業ファンド(資産成長型) ーアクティブファンドを眺めてみよう #25
アクティブファンドを眺めてみて、そのファンドから
「企業価値を探究しているか?」
そんなオーラが感じられるかをメンバーの皆さんにお尋ねするシリーズの第25回です。
前回はこちらです。
今回眺めてみるのは、
ウォルター・スコット優良成長企業ファンド(資産成長型)
です。
先日、ウォルター・スコットの多次さんがゲストでお越しになったコモンズ投信さんのイベントに参加しました。
非常に中身の濃いイベントでした。↑のコモンズ投信さんのツイートからイベントの動画がご覧になれます。オススメです。
イベントで最も印象深かったのがこちらのスライドです。
いろんなファンドの投資先を眺めているのですが、創業からの経過年数という切り口は持っていませんでした。沿革が大事だ、よく見ておきたいと、最近あらためて感じていたところだったので、大変強く印象に残りました。
長い歴史を持つ会社がずっと祖業のみで生き残り続けることは、おそらく稀なことです。どのようにして、何をきっかけに、業態を転換させていったか、大きく育てていくことに成功したのか。また苦難の時期をどう耐え忍んで次の機会を捕らえて新しい価値創造、価値実現につなげたのか。それらを調べてみることが未来に向けた仮説をつくっていく助けになる。
それから、このスライド。英国、スコットランドだなあ、と感じました。
このウォルター・スコットさんの助言で運営されているのが
ウォルター・スコット優良成長企業ファンド(資産成長型)
です。2021年5月に設定されてまだ2年。非常に若いファンドですが、ウォルター・スコットさんは1983年創業。
ここであらためて、ウォルター・スコットさんの概要です。
グローバル株式マネジャー
1983年に会社設立
スコットランド・エディンバラを拠点
総受託資産は約10兆5,599億円
長年にわたるトラックレコード
173名のスタッフ
1983年からの長いトラックレコードを実感させる資料があります。
2022年11月時点のすべての投資先を示した資料 では、すべての投資先について投資開始タイミングが明示されています。
投資開始月 1984年1月 となっています。40年近い期間の保有と推測されます。この資料から作成したのがこの表です。
いかがでしょうか。「企業価値を探究する」を感じますか?
先日、ファンドの信託期間が大幅に延長されました。ファンドの受益者の皆さんにとって朗報ですね。
受益権総口数
受益権総口数の推移が「企業価値を探究しているか」否かとの関係は直接ありません(個人の考えです)が、ファンドへの受益者の支持を窺うことができるものと考えています。また、コンスタントに口数が増加しているファンドの方が市況にかかわらず「良い会社に投資できる」可能性が高いものと推測しています(個人の考えです)。
「企業価値を探究している」それがしっかり感じられるファンド、そうしたファンドがしっかりとした受益者の支持を得ていれば、相乗効果があるのではないでしょうか。
2021年6月以降、24個のデータがありますが、口数が前月末に比べて減少(=ファンドからの資金純流出)になったのは、3回のみです。今後の推移が注目されますね。
パフォーマンス
データ期間数がまだまだ非常に少ないのが実状です。
ウォルター・スコットさんのFact Sheetに載せられたデータです。
交付目論見書
https://www.daiwa-am.co.jp/funds/doc_open/fund_doc_open.php?code=3452&type=1&preview=on
見るべきところは・・・
このページを見てちょうだい!ってことなんですかねー。
月次レポート
目論見書に書かれているべき内容が載せられているように感じます。
最新のレポートでは投資行動について説明されています。
固有名詞を挙げて具体的に投資判断の理由が示されている点、素晴らしいと思います。過去の月次レポートが確認できると良いと思うのですが、、、
投資先・ポートフォリオ
2022年11月の第3期末時点の iShares ACWI (2022年11月末)との比較です。
先ほどのFact Sheetにはポートフォリオの特性が示されています。
アクティブシシェアが 87% となっていますが、僕のつくった上表とほぼ近い数字となっています。
Operating Margin(営業利益率)やROEといった収益性、ネットデットの株主資本に対する割合といった財務数値、また市場の評価について特性値が示されているのは素晴らしいですね。日本のファンドにも取り入れてもらいたいですし、この推移がどうなっているのか、知りたいですね。
いかがでしょうか、「企業価値」を探究している姿勢、行動をファンドから感じ取ることができたでしょうか。
以上 ウォルター・スコット優良成長企業ファンド(資産成長型) を眺めてみました。
メンバーの皆さん、ぜひ以下のフォームからこのファンドに対するご意見等をお寄せください。お待ちしています。
メンバーの皆さんには、記事をつくる際に拾い集めたデータのExcelファイルも共有していますので覗いてみてください。
ここから先は
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