この世界が全部インデックス運用になったら
#天気の子 を鑑賞したせいでしょうか、こんなノートをつくってしまいました笑
「この世界の株式投資が全てインデックス運用になったらいいのに」
こんな願いを祈る人がいるのか分かりません。が、この願いが叶ったとしましょう。
この世界で、売りも買いも、あらゆる株式投資に流れ込む、流れ出るお金がインデックスファンドに向かうのです。
そうすると、どうなるんでしょうね。インデックスファンドの連動対象となるベンチマーク、日経225、TOPIX、S&P500の値動きが止まる、その時点の価格で固定されてしまう。そのベンチマークの構成要素とされる会社の株価が固定されてしまう。これが私の空想です。
でも、こんなことは長く続かないでしょう。日々の経済活動が続いていれば、会社の実態的価値、本質的価値は変動していきます。ある会社は着実に価値を創造し(利益を生み出し)その実態的価値を高めているのに株価は固定されたまま。つまり実態的価値と価格との差がドンドン広がっていく。また、ある会社は環境の変化に適応できず新たな価値を生みだすことができなくなり(大幅減益、赤字転落)その実態的価値を落としているのに株価は固定化されたまま。こちらも実態的価値と価格との差がドンドン広がる。
このように、実態的な価値と価格との差が明らかになってくれば、実態的価値に比して価格が割安な株式を買い、実態的価値に比して価格が割高な株式を売る、そんな投資家が必ず現れることでしょう。その瞬間に、この世界の全ての株式投資がインデックス運用ではなくなるはずです。
実態的価値の測り方、捉え方は投資家それぞれで本来違っているものです。ですから、会社の株価を見て、それを割安か割高か、買いか売りか、という判断も違っているはずです。長期で見れば市場は価値に対して適切な価格を付けるが、短期的には非効率な面があると、私は考えています。ですから、実態的価値を測ろう、捉えようという意思を持っている投資家にとっては、インデックス運用がどんなに増えようとも、常に投資機会が存在している、と考えています。だから、この世界の株式投資が全てインデックス運用になる、なんてことはあり得ないし、何かの奇跡で、誰かの祈りが通じてそんな状態が出現しても、長続きしないと思います。
ただし、上記の妄想では、一度全ての株式投資がインデックス運用になっても、投資家の判断でアクティブな投資判断ができる、ということを前提にしています。仮に、こんな願いが叶ってしまったらどうなるでしょうか。
全ての株式投資家がインデックスファンドしか利用できなくなりますように。
価値と価格が乖離がどんなに広がっても、固定化された株価でしか株式投資が出来ない。
こうなったら、さすがに世界は止まる、、、かもしれませんね。
こんな祈りを捧げる人が出て来ないことを祈ります。