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空間にお金と時間を払っている感覚
こんにちは。
SNSで流れてきたシドニーのオペラハウスの画像のせいで、もう食器立てにしか見えなくなってしまっている松木蓮です。
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(3008文字 / 約6分で読めます)
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さて、今日は「何にコストを割いているのか明確にしておくことはやっぱり大事だよね」という極々当たり前のことを書こうと思います。
▼最近よく美術館にいくんです
はじめにデンマークのコロナ事情ですが、割と最近落ち着いてきてるようです。今日も在デンマーク日本大使館よりメールがきて、公共交通機関でのマスク着用義務化は6月10日まで延長されるという主旨のものでした。延長されたので、状況はよくなってなさそうですが、僕の肌感として当分バスや電車などではマスク着用が当たり前になると思っていたので、6月に解除されるんだぁと思ったくらいです。
それにワクチン接種は結構進んでいるようで、今日付の駐日デンマーク大使館にこんなツイートが。
デンマークでは75歳以上の高齢者へのコロナワクチン接種は2回目も終了し、50歳台の人たちへの接種が始まりました💉 pic.twitter.com/FtO7zrdsKn
— 駐日デンマーク大使館🇩🇰 (@DanishEmbTokyo) May 12, 2021
まあそんな感じで割と落ち着いてきてるっぽいです。で、そんな中僕は最近美術館によく行きます。よく行きますといっても、先週の土曜日に行って、今日も行ったというだけなのですが。
僕の家の近くに北欧を代表する建築家アルヴァ・アアルトが設計した美術館があります。アアルトといえば、元祖スツール(背もたれのない椅子)を生み出したartekがフィンランドのインテリアブランドとして名高いですが、僕自身artekでお世話になった経験があって、何かとアアルトには反応します。
ここに初めて行ったのは去年の秋口でした。で、何を思ったのか年パスを買っていたんですね。僕の記憶ではかなり割安で3回くらいいけば元取れるくらいだったので、買っちゃおーって思ったんだと思います。
ちなみに年パスが使えるのはここの美術館だけではなくて、同じ町にあるもう一つの美術館(こっちはシドニーのオペラハウスを設計した人の美術館)、とコペンハーゲンのはずれにあるルイジアナ美術館というところでも使えます。
ルイジアナ美術館は、非公式ですが世界一美しい美術館とBBC?かどこかの有名なメディア( #忘れちゃった )で取り上げられるほどで、日本を代表するアーティスト草間彌生さん(ドット模様で有名な人)の常設展があったりします(↓)。
なので、なんだかんだ安いんですよね。さらに年パス持っていれば同伴する人1人も無料という太っ腹っぷり。明らかに安いです。さらにさらに、ロックダウン期間が延長したため、年パスの有効期限が半年伸びました。
で、美術館も無事再開したので、先週行ってみた(2回目)のですが、なかなかよかったんです。何がよかったのかというと、展示も面白いのですが、空間が素晴らしいので気晴らしやリフレッシュにもってこいです。
アアルトといえば、光の魔術師と呼ばれる( #僕しか呼んでません )くらいに光の差し込み方を満遍なく計算した設計をする人です。なので、空間として最高すぎるんですね。
で、館内にはアアルトカフェと呼ばれるカフェがあって、ここがまた良い。人がほとんどいない上に、使われている家具はもちろんartekの椅子(照明も)です。
先週行った時に、この空間はヤバイと思い直して、今日も行ってしまいました。館内に入って真っ先にこのカフェへ急ぎます。そして、コーヒーを注文して、読書が始まります。今日は佐藤オオキさん(日本を代表する世界的デザイナー)の書籍を貪るように。
時々、外の景色に目をやっては、いつの間にか木々が新緑の若葉を身に纏っていることに気付きます。
(↑なかなか良い一枚じゃないですか?😊)
そして、手前にはいい感じの女性がお茶をしているではありませんか、、!どこに目をやっても美しいとしか言いようのない景色を十二分に感じられる場所です。僕にとって憩いの場となっています。
これからも定期的に読書しにこようと思います。
▼空間にお金と時間を払っている感覚
さて、ここまで日記のような文章を書き連ねてきましたが、本題はここからです。
美術館の年パスを持っているので、これからも足を運ぶと思うのですが僕は何にお金と時間を払っているのか、ということが重要だなと思いました。
本来なら、美術館の入館料というのは芸術作品の鑑賞料として払うことになっている、と考えるのが一般的です。もちろん、僕はそのために年パスを購入したわけなのですが、いやいや、どうやらその意味合いが変わってきたようです。
先ほどの日記からもわかるように、今となっては僕はこの美術館の空間そのもの、そしてそこで感じられる居心地の良い時間にお金を払っているんです(時間も)。後は、館内はお金を払った人しか入れないので、ある意味で「治安」を買っているとも取れます。
後付けといえばそうなのですが、自分が何にお金や時間を割いているのか、というのを吟味するのは重要だなと思います。
これは何においても言えることだと思うのですが、例えば、ディズニーリゾートの入園料は上がり続けています。今見たら、まさかの8700円でした。開園当初(1983年)は3900円だったのを忘れている人は多いと思いますが、2倍以上に跳ね上がっています。
物価云々いう人がいるかもしれませんが、日本の平均所得はここ最近ずーっと(概ね)横ばいです。なのにディズニーのチケット価格は上がり続けている。
それでも8700円払ってまでも行きたい人はなぜ行くのかというと、多くの場合は「空間」や「時間」に払っているということですね。
もしかしたら好きな人とのデート先としてディズニーを選んだ青年からすると8700円で〇〇ちゃんと一日過ごせるなら安いもんだ、みたいに考えるかもしれません。
この度合いというのは主観的なもので、8700円は流石に高すぎると思う人もいれば、中にはまぁ高いけどあの非日常を体験できるなら、、という人もいると思います。
映画館で映画を見るのもまさに同じで、内容を楽しみたいならDVDやオンライン上でも良さそうですが、劇場で見る迫力に1800円を払うという人も多いはずです。映画館独特の匂い、という人もいるかもしれません。
ポイントは自分は何に時間やお金を払っているのかを考えるということだと思います。
NetflixやAmazonプライムなんかのサービスでは、純粋に映画を楽しみたいと思っている人がいるのは自明ですが、もしかするとそれよりも、気になっている子が見てるNetflixオリジナルのドラマを見るため、という理由かもしれません。そのドラマを肴にその子と共通の話題を作りたいという下心があるかもしれませんね。
この際、映画鑑賞料として月額費を払っているよいうよりも、むしろコミュニケーションにお金を払っていると考えた方が良さそうです。
こんな感じで自分の物差しで常に測る癖をつけると良いんじゃないかなと思います。
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なぜか、恋愛絡みの例えが今日は多かったですが、まとめとしては、
・何にお金や時間を払っているのかを考える
・ディズニーに行く人は何にお金を払っているのか
・夢の国という非日常の空間や時間
・はたまた好きな子と一緒にいる時間
・なぜ映画館で映画を見るのか
・劇場の臨場感とともに楽しみたいから
・コンテンツだけでなくてコミュニケーションにお金をかける人もいる
僕は本をそれなりに読むのですが、わざわざお金を払って情報を得ようとする理由は、「完読する」「吸収率をあげる」という自分のモチベーションに対してお金をかけてたりします。
皆さんは何にお金や時間をかけますか?
ps. デンマークは最近天気が崩れるひが続き、ポンチョの季節がやっってきました。
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