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連句海岸001 半歌仙「林崎」の巻

6月25日(日)、連句海岸001を開催しました。
このページでは当日の様子を振り返りながら、最後にみなさんで巻いた(連句では作品を作ることを「巻く」といいます)半歌仙「林崎」の巻をご紹介します。


この日の店内は1日限定で連句海岸仕様

CURRY HOUSE Babbulkundの店内をお借りしての開催。
連句関連の書籍ってけっこうあるんです!(書店に並んでいないことが多いですが……。)
お好きなドリンクを飲みながら、空いた時間には気分転換に気軽に本が読めたらいいな、と思い本を並べていました。
でも実際はみなさんものすごい集中力で、どんどん句を作っていたのでそんな時間はあまり無かったかも。

捌きの小池正博さんのところへみなさんから続々と短冊が寄せられます
決まった句は前に吊るしていきました

当日参加されたのは、大阪府や兵庫県にお住まいの方々。久しぶりに連句をする方と、連句は初めてという方が半々くらい。
お店のすぐ近くにお住まいの方も居て、地元「林崎」についても話しながら、みなさんでいろいろな句を作ってきました。


よく晴れた風が心地よい日だったので、戸を開け放ってお庭の空気を感じながらの連句


2時間半ほどかけて半歌仙(18句)が完成しました。



半歌仙「林崎」の巻   小池正博 捌

  海亀を訪ねて来たり林崎   
  小池 正博
   水平線を追いかけて夏
   門野 優
  紫の靴の片側すり減らし
  永山 裕美
   煙草の煙細くたなびく
   裕美
  月だけが約束守っていてくれる
  三島 茄乃子
   ひとつ余った零余子こぼれて
   旦 悠輔
ウ 頬杖をつけば寄りくる秋思なり
  西村 洋子
   写真たくさん撮らなきゃよかった
   悠輔
  最新作インディ・ジョーンズ80歳
   西村 茶花
   ぬるーくなったコーラ飲みほす
   森 沙織
  明日なんてトリケラトプス気にしない
  茄乃子
   凍った化石恋のはじまり
   悠輔
  寒月の雲ひとすじも寄せつけず
  洋子
   盗賊団は規律正しく
   裕美
  プリゴジン今日は東へあすは西
  茶花
   5分上がらぬままの踏切 
   茄乃子
  山電の沿線沿いの花散歩 
  茶花
   親子をなでる風のやわらか
   沙織

     二〇二三年六月二五日首尾
     於・CURRY HOUSE Babbulkund
      (林崎松江海岸)


おわりに

連句一巻のリズムには雅楽の「序破急」が取り入れられています。
最近ではエヴァンゲリオンの新劇場版のタイトルにも使用されていました。
連句以外にもいろいろなところで序破急のリズムが活かせるのでは?と思い、当日は序破急をイメージしてBGMの選曲をしてみました。

In My Arms, Many Flowers
Daniel Schmidt

寂寞的星期五
My Little Airport

This Old Dog
Mac DeMarco

「23歳」
平賀さち枝

はらいそ
細野晴臣&イエロー・マジック・バンド

古風
冥丁

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