グランブルーファンタジー リリンクを遊んだ感想
GBVSとGBVSRはプレイ済み。ソシャゲをやる人間ではないので本家グラブルは未プレイ。
メインストーリー
8時間でクリアできるとか言われているがそれは盛りすぎ。平均して15時間くらいだと思う。ただ、「短い」という評判があるがゆえに良い意味で面を喰らう展開があるので短いという認識でいいと思う。いずれにせよエンディング後にモンハンが始まるのでボリュームは差し支えない。
ストーリーの仲間はGBVSにも実装されないようなキャラで構成される。グラブル本編をやったことがないので憶測で恐縮だが、恐らく彼らは低レアの配布キャラ達なのだろう。それとは別にSSRキャラはゲームを進めるにつれて3人まで追加が可能となる。スパロボで例えるならガンキャノンやガンタンクといったホワイトベース隊だけで話が進むが、それとは別に真ゲッターロボでも戦える感じ。
キャラゲーであるならば人気キャラをドカドカ登場させ、原作を知っている人ならニヤリとできるネタでオタクを永遠にニヤニヤニヤニヤさせ続け一見さんを置いてけぼりにするのが正しいファンサービスではある。しかし本作は悪く言えば地味な、もっと悪く言えば記号のようなキャラのみで話が進むので自分のような本家グラブル未履修者でもすんなり入れた。
特に気に入ったのは前述した追加キャラの仕様。本来登場しないキャラを十数人いる中から自由に追加できる・・・という類のものながら、選んだキャラにはきちんと今回主人公達と行動を共にする理由のテキストが用意され、ストーリー上でも固有のセリフがありカットシーンでも登場したりする。
これは自分の薄っぺらい知識と経験からの偏見だけど、これはソーシャルゲームにおけるキャラクターの扱いのダメなところを改善し、そうであって欲しかったところを叶えたような作りになっている。ストーリー上で会話するキャラと戦闘に出てくるキャラが全く別だとか、何故このキャラがここにいるのか説明が無いとか、欲しいキャラを手に入れたところでシナリオ上では地蔵になるとか、本作はそういった、ソシャゲプレイヤーが「そういうものだから」で流している致命的な部分を意欲的に取り組んでいるように見える。いや、買い切りゲームとしては当たり前なのだけど。
ただしシナリオ自体はまあまあ薄味。スピンオフなんだから仕方ないとも言えるし、それでもワンピースやドラえもんの映画はもうちょっと頑張ってるだろとも言える。
演出については短いだけににぎやかな内容で、盛り上げ方としてはエースコンバットやスターフォックスが近い。ファンタジー世界なのに何故か無線があるし。主人公たちが説明不要の最強チームというラノベ的心地よさはスピンオフの薄味シナリオゆえの副産物かもしれない。
そのクリア後
メインストーリーのエンディングを迎えた後も物語は一部続く形になっていて、モンハンでいうところの村クエが始まる。数字的なゲームとしてはここからが本番で、メインストーリーの成長要素は全体の1割程度に過ぎない。さらに数十時間は遊べる作りで、やり込む人は100時間以上遊べるだろう。
しかし自分はやらずに放置しています。それでいいと思う。メインストーリーだけで十分元は取れる内容なので、それ以降はやりたい人だけやればいい。
娯楽に溢れた現代人は余暇時間が足りない、しかし大作ゲームは値段に応じたボリュームを用意しなければならない、その矛盾を解決する優れた構成だと思う。もちろん短編だからこそできる話で、クライヴにモンハンやれという話ではないけど。