通信講座で芸人になりました Vol.4
もうちょっと続きます
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●そして公開オーディション
↑当時のメール
行ったことも見たこともないスタジオに入る僕たち。
たくさんのカメラが並ぶ、完全なる収録現場。
八王子の山奥から出てきた僕らにとって、有明は近未来すぎです。
緊張の面持ちである僕らを気遣って、通信講座のスタッフさんや構成作家さんが温かい声をかけてくれました。
「大丈夫だって!いつものネタビデオの感じでいいからさ!」
いや、僕らはあなたたちと直接会うのは初めてなんですけど。
そんなバーチャルとリアルが混在する通信講座公開オーディション。
ネタ時間は2分で、審査員5名がマルとバツの札を持っていて、3名がマルをあげたら合格というルール。
参加者は10組くらい。
一応成績優秀者の集まりらしいです。
いや、かろうじて見れるビデオ送ってた奴らだろ。
そのあと吉本に入ったメンバーは覚えているけど、それ以外のメンバーは覚えてないなぁ。
人生百年はこの時すでにいなかった。
審査員はリアルNSCの校長とプロデューサー、あとは吉本の社員さんだった気がします。
そういえば合格したらどうなるか、その時は知らなかったな。
収録に臨む前にスタジオ外の駐車場の脇で、この時初対面の作家さんにネタの最終チェックをしてもらいました。
これがすげーウケるんです。
作家さん大爆笑!
僕も相方もめちゃくちゃテンション上がる!
これが演者のテンション上げるための完全なる嘘笑いだったことに気づいたのは数年後でした。。
●オーディション不合格なのに
そしてオーディション。
めちゃくちゃ緊張して、僕の最後のセリフ「もういいよ!」が誰の目に見ても明らかなくらいワンテンポずれてしまう。(僕は昔ツッコミだったのです。その話もいつか)
結果は不合格。
審査員の講評としては、
「期待値を超えるものではなかった」
勝手に期待してんじゃねーよ。ただまともなビデオ送ってただけだよ!
作家さん、プロデューサーなど、何人もの方から「残念だった!」と声をかけられます。
うなだれている僕らに改めてプロデューサーから「お前らこれからどうするの?」と声をかけられました。
いや、吉本に入るために通信講座生になったんだから、そりゃ
「いや吉本入りたいっすよ」と答えます。
当たり前だ。
「じゃあ一番下のライブからね。今日合格した奴らは一個上のライブから。」
・・・ん?
「え、芸人になれるんですか?」
「うん、別にいいよ。また連絡するから」
というわけで、通信講座生だった僕たちは、晴れて吉本興業に入ることが決まったのでした。
いや、別にいいよってなんだよ。
続く
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